



牧場の中に点在する谷内の沢で営巣していたタンチョウ夫婦。今季は1羽のヒナ
を授かりました。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ 大きくなったね、タンチョウのヒナ君 ★
まだ小さなときは林の端に出てきて、両親はヒナを神経質に連れ歩いていました。
人の気配やカラス、オジロワシ、キツネの気配を感じると、すぐに林の中に消え
て行きました。
遠くで見ているのが精いっぱいでした。あれから2か月、大きくなりました。
少しばかり近寄っても警戒されなくなりました。
小さなときはずっと遠慮していましたが、これくらいになると、心配はいらな
いかな。
あとひと月、しっかり大きくなってくれよな。
5月の強力低気圧で巣に被害を受けたタンチョウ夫婦。一時姿が見えませんで
したが、干潮で現れた砂浜で休んでいる1羽を発見しました。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ 再挑戦かな、タンチョウ ★
潮の流れが止まり、すでに採餌を終えお腹を膨らませたのか、羽の手入れをし
始めています。体形からオスのようです。
いつも2羽でいることが多いので、もしかすると再び違う場所で産卵し、抱卵
をはじめているかもしれません。
内陸のタンチョウはすでに大きなヒナを連れ、警戒心が強くなっています。
産卵の再挑戦をするにはぎりぎりの時機です。海岸線で営巣するタンチョウは
多くの困難に直面しています。
干潮満潮の水位を考慮し、強風に耐えなければなりません。最近は高潮の問題
が発生し、営巣がうまくいきません。
経験を積み営巣場所を選び、繁殖成功率を上げるしかないのです。
ヨシ帯の中を流れる川岸。ここはもうすぐ凍り始めます。海辺や川沿いに住む
タンチョウたちは秋になっても牧草地には行くことはありません。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ タンチョウ、もうすぐいなくなる ★
海べりや川べりで生活するペアは水の中にいる魚やカニ、エビ、貝などを食べて
暮らしています。そこに縄張りを持つことは牧草地の中の林などで暮らすペアに
比べると豊かな食生活を送っています。
夏季はカエルや昆虫もたくさん発生し、食べ物で苦労することは無いようです。
ただ、ヒナを育てるにはキタキツネやオジロワシ、カラスといった捕食者の圧力
が強く、繁殖率が悪いのが難儀です。
内陸に棲むタンチョウはすでに越冬する地域への移動を始めています。それに
比べると水辺に棲むタンチョウは水面が凍るまで滞在しています。
引き潮になり干潟が出ると魚を捕るとこができます。満潮になりだすと河口から
川沿いに移動してきて、川を上ってくる小魚の群れを狙います。岸沿いにゆっく
り歩いてやってきます。
魚の群れは浅瀬が好きなようで、浅瀬で待つタンチョウに捕食されます。
この光景もあとわずか。今年の寒気は安定しているせいか、川面が凍ってき始
めています。
もうすぐいなくなります。
すっかり冬めいてきました。落葉はほとんど葉を落としました。寒さが厳しさを
増し、カラマツの葉が一斉に黄色く色づき、日が当たると燃え上がるように見え
ます。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ 秋深し、タンチョウ ★
オオハクチョウや亜種ヒシクイが集まっていたデントコーン畑が来年の準備で
掘り起こされ、黒い土色に変貌しました。
そこにタンチョウが集まってきています。デントコーンの落ち実が少ないので
今年は多く集まってきません。ただ、タンチョウは土の中の虫を食べるので、
柔らかく掘り起こされた土に嘴を差し込み、食べるものを捜し歩いています。
黒い景色にタンチョウの白が映えます。後背にカラマツが黄色に輝き、晩秋の
装いを演出してくれます。のんびりとゆるやかに歩くタンチョウは神経質な夏季
までの表情をすっかり削ぎ落としています。
穏やかな晩秋のひとときです。