国後島や択捉島にはすでに来ているらしいのですが、野付半島にもオオワシが
姿を見せました。
夕暮れ、野付半島にやってきていたオジロワシが対岸の営巣地に帰って行きま
す。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ 夕暮れのオジロワシ ★
朝にやって来るオジロワシ。丸一日、野付半島の浜辺で眼線を飛ばします。
なにがしかの食べ物を満つことができるからです。
海辺に打ち上げられる海産物があります。繫殖しているカモのヒナたちがいま
す。繁殖地から毎日アオサギがやってきます。
満腹するほどには食べ物を得ることができないときもあれば、ご馳走の日もあ
ります。
お気に入りの場所に止まり、じっと周囲に目を凝らす姿を見かけます。
繁殖期は食うか食われるかの攻防が自然界で繰り広げられます。
オジロワシの若者がハシブトガラスの夫婦に猛烈な追撃攻撃を受けている現場
に出会いました。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ 攻防・ハシブトガラスとオジロワシ ★
必死で、余裕なく速いスピードで逃げるオジロワシ。その直後を2羽のハシブ
トガラスが追いかけていきます。
大形の戦闘機を小型の戦闘機が連携して追いかけるシーン。映画のワンシーン
をカットなしで見ている、迫力ある瞬間でした。
見はじめて終わるまでの時間は106秒。1分46秒。これをわずかというの
か、長い攻防というべきなのか悩みます。
直線で逃げるオジロワシ。追いかけられ追いつかれ、方向転換。ハシブトガラ
スは上から下から攻撃の手をゆるめません。再び直線で逃げるオジロワシ。
ぴったり2羽が後ろから追いかけます。見事な追撃です。オジロワシに反転攻
撃の機会を与えない連携攻撃。一息もできない時間です。
最後はオジロワシが地上に降りて居直るしかありませんでした。
オジロワシが海岸に来て海の方を眺めています。廃船の残滓の上に乗り、何か
を待っています。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ オジロワシの糞射 ★
この時期はニシンの群れが回遊します。カタクチイワシもやってきます。マイ
ワシが最近増えてきました。
イワシの群れは黒い雲が動くような、うみの中を変幻自在に移動して行きます。
群れが野付半島の沿岸に接近してくるとき、たまに海岸に打ちあがることがあ
ります。
ニシンもそうです。そんな偶然の海からのおこぼれをワシやカモメ、カラス、
キツネたちがいただけるのです。
待つオジロワシは気長に待っている風です。たまに偵察に出かけます。飛び立
つとき、必ず見かけるのが糞射です。身を軽くしてから飛ぶのか、お腹の筋肉
に力を入れるためなのか、いろいろ考えます。
まず前傾し、翼とお尻を上げます。総排泄口の周りの羽を広げ、糞を思い切り
後方へ噴射します。1本のロープみたいに長い糞が出ていきます。
それが終ると曲げていた脚でキックして飛び立ちます。長年見てきたオジロ
ワシ。必ずこの糞射をしてから飛び立って行きます。
野付半島は周辺に棲むオジロワシの食事処。毎日、対岸の尾岱沼の森から海上
を飛んでくるワシに出会えます。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ 海を渡るオジロワシ ★
総延長26キロの野付半島の海岸線は風向きでどこかに打ち上げられるものがある
ようです。今時期はニシンが岸に寄り、産卵時に岸辺に親魚が打ち上げられたり、
これからはイワシが大きな群れを作り湾内に入ってきたりするので、胃袋を満たす
にはいい時期です。
北上して行くカモの仲間が多く、それを狙い、運よくば捕まえることができます。
はずれの少ない食事処です。