徒然刀剣日記

刀剣修復工房の作品・修復実績と刀剣文化活動のご紹介

レア?マイノリティー?刀職者

2011-10-25 20:56:34 | ブレイク
本日は、赤羽へ行きました。

赤羽という地名は、とても素敵な響きがあります。
赤い羽根というと、共同募金のイメージがありますが全く関係なく、赤羽の発展史は鉄道の駅とともに始まったと言います。それまでの赤羽は、のどかな農村であったそうです。
鉄道の発展が、日本の近代化にいかに貢献したかをうかがい知ることができる土地なのかもしれません。

そんな赤羽にて、同じ年の優秀な日本刀研師小川さんとお会いしました。

日本刀研師小川和比古さんのサイト
http://www2.ocn.ne.jp/~ontama/

刀剣職人(以下、刀職者)というお仕事は、一般的には珍しい職業だと思います。

私の場合「柄巻き師です。刀剣の拵えを作っています。」といった自己紹介をするわけですが、毎回「熱くないですか?火傷しませんか?」といった、刀匠と混同した質問を聞かれます。
これは、刀剣研磨を専門にされている職人さん(研師)も同様のようで、小川さんも勘違いをされるのが常といいます。

刀剣製作が分業であることは、ご興味をお持ちの方でなければなかなか知られていないのかもしれませんが、刀剣の製作は完全なる分業制になっています。

・刀身を製作する刀匠
・刀身を研磨する研師
・ハバキという金具を作る白金師
・白鞘や拵の下地を作る鞘師
・拵の柄前を仕上げる柄巻き師
・鞘の塗装を施す塗師      など

私は、拵え製作(柄巻き師)を専門に活動しておりますが、刀剣への知識を深めるため刀剣研磨についても学びました。今後も刀剣に関する知識強化のため、多分野の技術も学んでいきたいと思っていますが、基本は柄巻き師として刀剣の修復や保存に努めて参ります。

さてさて、そんなレア?な、マイノリティー?な、刀職者が集まると、話はつきません。
時間があっという間に過ぎてしまう、一日でした。