地球の裏からまじめな話~頑張れ日本

地球の裏から日本頑張れ!の応援BLOGです。
証券関係の話題について、証券マンとしての意見を述べていきます

格差社会だ・・・の続き(結構しつこいぞ、俺様)

2006-07-12 06:34:50 | その他よん
格差社会云々を書いたら非常にまたまた沢山のコメントを頂いて、もちろん賛否両論あってそれらについて随分と私なりに考えたわけである。
それじゃその考えがきちんとまとまったのかと言われればまだまだまとまろうはずも無く、でも今日ももう反論等は大覚悟の上、書いちゃえ書いちゃえ、と。

と、その前に先日書いたJALの公募の件であるが、今日こんなニュースが飛び込んできた。
~~~以下ブルーンバーグニュースより引用~~~
『日本航空は11日、月末に実施する最大約2000億円規模の増資で、引受団に加わっていた日興シティグループ証券から、引受団離脱の通告を受けていたことを明らかにした。日航によると、日興シティから7日、日航と主幹事のみずほ証券に対して
引受団からの離脱の通告があったという。日航広報部では「今回の離脱は日興
側の事情での判断だと理解している。ただ、増資については他の引受証券会社
が引き受けてくれると期待しているので、増資自体には影響はないと考えてい
る」(吉村龍雄アシスタントマネジャー)とコメントしている。一方、日興シティグループ証券では個別の案件についてはコメントできないとしている。』

昨日スイスにてこのJALの公募に備えたプレゼンテーションが行われたそうだが、それにしてもこのイシューは払込日まで予断を許さないと思う。日興が抜けたって事は今後さらに脱落するところが出ないとは限らないわけで、これが上手く行かないと結構JALはしんどいだろうなぁ、と。一部にはGSが絡んで居るから何かあるはずだ、と憶測する向きもあるけれど、現状のまま相場全体が推移したら幹事団もしくは主幹事は募残が残るだろうなぁ、と。株価も何だか不自然な動きをしているように感じているのは私だけでは無いと思うし・・・
まあとりあえずこの件はこれ以上のコメントは差し控えるけど。

~~~

さて、格差だ云々だ、の話である。
こんなやり取りを実はどっかでも見たことがあったなぁ、と記憶を辿ると、会社の机に放置されていた文芸春秋にその対談が載っていたのを思い出して、今日また何度か読み返してみた。
自民党世耕氏、東大助教授本田氏、評論家宮崎哲弥氏、学芸大教授山田氏の討論で、題して「日本人は格差に耐えられるか」。

当然自民の世耕氏の対して他の3人は格差を生んだのは小泉政権だ、とやっているの図、である。
私がどうも気になった箇所に関しての考えを述べさせて頂く。

まずは自殺者の数。小泉内閣発足以来自殺者数は3万人台の史上最多水準を切れずに居り、さらに中高年男性の自殺率が「欧米諸国に比べて」突出して高い、そうだ。(「」は筆者)
確かに自らのお命を断ってしまうことに関しては私はこうべを垂れ、ご冥福をお祈りするしかないし、それらの方々に対してどうこう言うつもりは毛頭無い。
ただ気になるのはこの「欧米諸国に比べて率が高い」と言う下り。
私はこれは宗教との因果関係をきちんと調べるべきであると思う。欧米では当然ながらこの宗教ってのが当たり前のように浸透しており、そしてそれは自殺は戒めている。実際この小国スイスにおいてはほとんど自殺と言うのは聞かない。それらが日本で高止まりしている事実は事実として真摯に捉えるべきであると思うけれど、それを欧米諸国と単純に比較して、だから今の政権は・・・と言う論理にはすっきりしない部分がある。

次に、昔はサラリーマンと言う職業は極めて安定していて、皆が当たり前のように一つの会社を勤め上げ、賃金は徐々に上がっていき、そういった年功序列のお陰で一人一人の努力が無駄にならずにある程度明るい未来が保証されていた、とある。

ほんとにそうか?かつて年功序列は日本的経営の根幹云々といわれ、その頃はその頃で私は数々の批判を見て来た。それが撤廃されたらされたで、昔は努力が無駄にならずある程度の未来が本当に保証されていたのか?
私はそんなモノが崩壊したお陰で、一人一人の努力が無駄にならずきちんと評価される時代になった、と思っているけれどそれって間違いか?
前回の記事に対するコメントで「金持ちばかり相手に商売をしているとそういう狭い視野の物言いになってしまうのでしょうか」と言うご意見があったけど、実際私自身会社に入ってから金持ちばかりを相手に商売をして来たわけでは無いし、現在だって個人を相手に商売をしているわけでは無い。
会社に入ってドブ板を踏みつつ、年功序列の波に乗ってると思いきや、どうしても自分の美学に反する事があって、サラリーマンをばっさり辞めて、スイスの田舎の聞いたことも無い小さな会社に1年くすぶり、その後さる日系のスイス現法から誘われてそこでもローカル採用、いわゆる非正規雇用だわな、になってリスクを取った。ローカル採用ってのは東京本社からの派遣駐在員とは違って、スイスでの税金から保険、家賃から教育費、何でもかんでも自分で処理しなければならず、また一歩間違えれば即首が飛ぶ。つまり明日の労働の保証が無い環境で4年居た。
そこで人並みの努力をして(傍から見ればそんなの努力のドの字にもなら無いかもしれないけれど)、そして現在の会社にやはりローカルとして移籍して途中で駐在員に鞍替えしてもらった。

この記事でも、企業は非正規雇用から正規雇用への道を開くべきだ、みたいな事が書かれているけれど、これもやはりコメント欄に頂いたけれど、派遣として入ってきても、優秀な人間はいつの間にか居なくなるけれど、それは他社で正規社員となって移って行くのです、とあったように、実際問題能力のある人間はやはり企業は放っておかないと思う。(いやあっしが能力があるかどうかは別よ)
つまりどんな企業でも仮に最初は非正規で採用したとしても、その人にやる気と能力があればきちんとそれは考えていると思う。もちろんそうでないところもあるだろうけれど、それこそがご本人一人一人がきちんと見極めるべき問題でもあろう、と。
それまでは人件費ってのは企業にとっては固定費であった訳だけれど、それが業績の変化に沿った変動費になればそれだけ企業にとってのリスクも減って、最終的には全社員の雇用の安定化に繋がるはずで、そんな中でずっと自分の仕事への工夫もせず与えられた事だけをこなしていては駄目だろう、と。仮に最初はルーティーワークであってもそこに工夫を取り入れて、そしてそれが認められれば企業だってハッピーだしそういう人材はやはり放っては置かないし、繰り返しになるけれどそれでも放って置かれるとしたらそれは本人が実際は工夫をしていないか、或いはそれまでの会社か、って事であって、目鼻の効く人間ならとっとと会社を変えるくらいの算段は取るはずで、それもこれも会社が悪い、ひいては小泉政権が悪いって言うのはどうか。

私自身、最初の会社時代に2年間学生の採用をやったけれど、その時に本当に思ったのは、結局採用の可否の分かれ目ってのは、要はやる気があるか無いか、であった。学生諸君には申し訳ないけれど、とってつけたような知識や、取り繕った体面なんてのはあっと言う間にバレる。企業側も馬鹿じゃないからその辺の壁を突き崩す仕掛けは、面接の至る所に配置されている。
近年のように採用が厳しくなると「人間力」「個性」と言ったあいまいな基準が跋扈し、採用される側にとってはそんな能力を何処で身につけたら良いか分からない、少なくとも今の学校教育では身につかない・・・と言う下りが文芸春秋にあるけれど、これは企業側がお化粧なんてしないで素顔をきちんと見せなさいよ、って言っている訳で、そんなモノが学校教育で元来身につくわけが無いし、要はそういうのってのは社会的モラルであり礼儀であり、人間の基本的部分をきちんと磨いてあるかい?って言う問いかけであると思うんだよな。そういう過程でその個々人の個性ってのが醸成されるわけで、頭の良し悪し、もっと言えば受験テクニックだのなんだの以前に、そんな当たり前の事を企業も求めるようになった、って思うんだけどな、それって甘いかな。と言うのは少なくとも私が採用担当だったらそういうきちんとした人間は喉から手が出るほど欲しいし、そういう奴なら入った後の技術的な部分の習得だってきっと早いと誰でも考えるでしょう。

なんだかんだまた長くなってしまったけれど、要は私は、北朝鮮のミサイルに対してなんだか訳の分からない、しかも全てを達観したような物言いをされている党首を抱えた民主党や、ただただ叫ぶだけで何の中味も無い社民党より(今日HPを見ましたけれど、少しは世の中に役立つことやってんですか。あれをします、これをしましょう、ってちっとも説得力がありませんでしたけど)、やはり小泉政権を支持するし、日銀の総裁は福井氏だと思うし、犯罪行為は別としても堀江氏村上氏のやってきた事で評価できるべきところは評価するし、外資はハゲタカなんて言う下らないプロパガンダには真っ向から対立するし、これからもその辺の基本的信念は変わらないし、それらに対して「この問題では貴方のそんなことは関係ない」って言われてもここは私のBLOGだから、私のここを読んでて不愉快もしくは不快に思われる方はお読みにならなくても結構ですので、これからも頑張って続けますので、ご意見お願いします。
もちろん反対意見も歓迎ですよ、但しモラルは守ってくださいな、と。