地球の裏からまじめな話~頑張れ日本

地球の裏から日本頑張れ!の応援BLOGです。
証券関係の話題について、証券マンとしての意見を述べていきます

ライブドアのこと

2005-03-19 05:02:14 | ライブドア問題
さてBLOGを開設し、トラックバック練習と言うのもこなせた(と思う)ので、こちらにもボチボチ意見を書いて行こうと思う。
今日のところは、さるさる日記2回分を一つにまとめてみる。さらに多少の加筆修正を加える。
~~

昨日の日記で書いた通り、ライブドアはTOBをCXに掛ける事も考えているようだ。

『フジテレビジョン株の33・4%以上の取得を目指しているライブドアが、フジテレビの株式公開買い付け(TOB)も選択肢として検討していることが、18日明らかになった。
東京地裁がニッポン放送の新株予約権の発行差し止めを命じた仮処分について、来週にも東京高裁が判断を示すとみられるが、高裁も地裁の判断を支持すれば、TOBに向けた具体的な準備に入るものとみられる。
ライブドアはすでに、ニッポン放送株を議決権比率で実質的に50%超取得しており、ニッポン放送が保有する22・51%分のフジテレビ株と、TOBなどによって新たに取得する株を合わせ、最終的にはフジテレビ株の過半数の取得を目指したい考えだ。』(読売新聞)

CX幹部は自信満々に自社の「高株価政策」を次々に発動させ、さらに大株主である東宝やヤクルト、文化放送なんかには釘をさした模様だ。
買収に対する抵抗力と言う事で高株価政策を取る事は間違いでは無いし、これにより一般株主も恩恵を受ける。しかし例え議決権が消滅していようともニッポン放送が持つCXの担保価値も上るわけで、決して一筋縄には行かないかもしれない。
但し、どうせならこういう事態が起こる前にきちんと配当性向を高めるとか、業績の拡大を図るとかって事が出来なかったことが悔やまれる。
これも結局今回の騒動が炙り出した、新たな動きなのだろう。

昨日もちらりと触れたように、堀江氏やLDの背後には強力な知恵者が付いていると思われる。
『堀江氏やライブドアが単独で動いているのではなく、その背後に資金の融資や知恵を授けているものが居ると、フジサンケイGも市場も考えており、そこを見極めることが重要』と言う意見があった。
「議決権ベースで何%取得」ってニュースを各社流しているが、ある記事によるとそれもきちんと読まないと世間が勝手に誤解している、と報じていたが、LDが50%取得しちゃったみたい、ってなれば当然ニッポン放送株はダレる訳で、LDはそこを突いて相場がダレた所でさらに安く買った、と。

昨日の朝日単独のLBOによる3000億の調達の記事も、何か裏があるかもしれない。LDを悪く書けば世間に受ける現在の風潮を逆手に取っている可能性は否定できないのではないか。
朝日にリークしたのはLD自身、って気もする。
何故朝日なのかは分からないが、一日経った今日も他社はきちんとこれを記事に出来ていない。
リークによって、まずは世間に「ライブドアはまだまだ資金調達の方法はいくらでもある」と安心感を誘うと同時に、それに触発されたCX側の対抗策も明らかになってくる。そうなるとそれに対する一歩進んだ対応を考えることが出来る。。。
素人考えではあるが、こんなことが頭をよぎった。
また上にも書いたが、CX株が上昇すれば、その20数%を保有しているニッポン放送の含み益も増える。
ここまででCX株価は約41%の上昇だそうだから、その含みも単純に41%増えている訳だ。少なくとも「企業の資産価値」は上昇した事になる。

フジテレビ系列FNS27社が「フジテレビをニッポン放送を全面的に支持する」声明文をまとめたそうだ。それによると冒頭で、
『(ライブドアのニッポン放送株取得を)法の不備を突いた強引な手法で強い憤りを覚える』との事だ。

いい加減「法の不備」とかその手の話を軽々しく持ち出さないほうが良いのではないか。
こんな談話が出ている。
これは3月16日付けで、中央大学法科大学院の大杉教授がある情報ベンダーのインタビューに、例の「焦土作戦」について答えたモノである。
『商法上の抜け穴を狙ったもので、かなり悪質な防衛策に走っている。』
教授によれば商法上は株主総会で承認を得なくてもニッポン放送のポニーキャニオン売却は可能であり、さらに『商法上細かい解釈があり、裁判所に差止請求をすることも難しい。商法上の欠陥でもある。』そうだ。
またライブドアにも落ち度はある、としながらも、最後の一言が手厳しい。
『(ニッポン放送、CXとも資産売却など)地裁の差し止め効果をなくす事をしており、米国であれば法廷侮辱罪に当る。上場企業としては常軌を逸した行為だ」

つまりCXないしはその取り巻き連中が軽々しく法の不備だなんたらを持ち出せば持ち出すほどそれが如何に同じ穴のムジナか、って事をもう世間は分かって居るって事を知ったほうが良い。

また、さるさる日記である方が糸山英太郎氏のブログをリンクされていたが、私はそれを読んでがっかりした。
糸山先生曰く、
『ホリエモンが2004年7月1日にプロ野球近鉄買収の会見を開いたときにライブドア株は1,020円だった、それからホリエモンがテレビで馬鹿面を晒せば晒すほど株価は下がっていった。今日の大引値はなんと335円だライブドアの株主こそ怒らなければいけないだろう。株主代表訴訟を起こすなら被告ホリエモンなのだ』

2004年7月1日はその頃のライブドア株価のすっ高値圏である。その後の下げが堀江氏のマスコミ露出が原因とし、さらに株主代表訴訟を起こせ、と。
先に書いた東電の少数株主の代表訴訟に絡んでの記事だが、あきれた。
今のところLD側が(代表訴訟を)起こされるとしたら例のMSCBくらいしか実はネタが無いのだ。しかしこれはCXも同じような事をやっているのを忘れてはいけない。
ご本人は「私は日本の味方なのだ、国益に違う者には誰であろう意見させてもらう」そうだが、それは私も同じである。
糸山先生の記事

糸山先生の記事