暑い暑いと言って過ごした夏もそろそろ終わりに近づいて来た。朝夕は涼しくなり夜は虫の音で賑やかである。日中の残暑は厳しそうだが。。。その後元気に過ごしている。
ここで心房細動について改めて学習してみたいと思う。
★心房細動。。。60歳以上2~4%、70歳を超えると、病気の有無に関係なく10~15%の人に現れてくる不整脈。心房の筋肉の一種の老化現象ではないかといわれている。若い人の場合は体質的な理由や、高血圧等の疾患で生じやすくなる。
★寿命。。。心房細動自体は、危険な、命にかかわるような不整脈ではなく、元に心臓病がない場合は、心房細動のために寿命が短くなるというものではない。心房細動があっても三分の一近くの人は自覚症状がないため、まったく正常な生活を送っている。
★治療(薬物等)。。。、 発作性心房細動では発作開始初期に血圧が下がって意識を失うこともある。そのような場合、脈拍数をコントロールする薬剤や、発作自体を起こしにくくする薬剤が使われる。心房細動が長く続き、そのため一時的に心臓の機能が低下したり、症状が強く出たりする場合は電気ショックで正常のリズムに戻すことがある。
(過去に通院していた病院では発作時に薬剤を使わずにすぐに電気ショックを行った)
しかし発作性の心房細動では、このような治療を行っても発作回数が減らずに増えていく人がいる。この場合、病気が悪くなっているのではないか、慢性の心房細動に移行するのではないかと悲観する人がいますが、その必要はまったくない。
心房細動は病気というより、一種の老化現象のようなものなので、いったん出始めると完全には元には戻りにくく、薬も効きにくい。だから抗不整脈薬の多くは頻度を減らし、症状をある程度改善するものと考えた方がよい。
薬物で心房細動を完全になくそうとすると、多種多量の抗不整脈薬が必要になる可能性がある。その場合は薬剤の副作用の方が心配である。仮に薬が効かなくて発作を予防できなくても、たいていの場合はそれで心不全が起こってきたり、余病を併発したり、命が短くなるわけではない。
心房細動の症状は、心房細動を完全に予防しなくても、その時の脈拍数をコントロールすることで、かなり改善する。また発作性心房細動よりも、むしろ慢性の心房細動になった方が、体がその状態に慣れてきて、症状は楽になることが多い。
(私はまだ発作性で症状は強い)
★怖いのは脳梗塞。。。 心房細動時には心房が細かく動くだけで、十分な収縮ができないので、そこで血液がよどみ、血栓(血液の固まり)ができ、それが頭や手に飛んでいって血管が詰まる(脳であれば脳梗塞になる)ことがある。そのため最近では心房細動に対しては、脳梗塞を予防する目的で、血液を固まりにくくする薬剤(ワーファリンなどの抗凝固薬)が使用されるようになっている。
脳梗塞は心房細動を持つ人のすべてに起こるのではない。これは心房細動が48時間以上続くような人の中のごく一部に起こるにすぎず、特に心臓病や高血圧、糖尿病を持たず、家系にも脳梗塞の人がいない場合は、たとえ心房細動があっても、脳梗塞の発症率は正常人と変わらないことが報告されている。
(過去に何回も発作を起こしているが幸い脳梗塞にはならなかった)
また適切な量のワーファリンを服用していれば、脳梗塞を予防できる率が高い。大出血を起こすこともない。(200人に1人発症という説あり)
心房細動があるから脳梗塞になるのではないか、ワーファリンを飲んでいるので、出血するのではないかと、むやみに神経質になる必要はない。
(消化管出血1%)
心房細動がある人は日常生活の心がけとして、精神的ストレス、睡眠不足、疲労、過度のアルコール摂取などを控えることが必要。それらによって心房細動を誘発する原因となる期外収縮が増加するから。
★カテーテルアブレーション。。。心房細動を根本的に治してしまう治療法。これは心臓に入れた細い管(カテーテル)の先から高周波を流して、異常な電気の発生源や回路を焼き切って不整脈を出なくする治療法。
ただ心房細動のアブレーションは他の頻拍のアブレーション治療と異なり、その方法が確立されているわけではありません。いまだ発展段階で、成功率は他の頻拍より劣り、治療に伴う重大な合併症も(1~6%とか)他のアブレーションに比べて多いため、より安全性の高い方法が考え出されているところ。 2回で90%の治癒率といわれる。
(私の場合は手術により発作の回数が減り〈忘れたころになる〉予兆がわかるようになった。長旅に行けたしやって良かった)
心房細動の治療はここ10年の間にめざましく発展しており、薬、アブレーション以外にもいろいろな治療法が研究されている。副作用が少なく、非常に有効な薬の開発も行われていて、近い将来、危険性が少なく、治癒率の高い方法が開発されると予想されている。
以上は私の調べた範囲の情報です。誤った点もあるかも知れません。
心房細動であるからといって悲観することはない。予防、対処に留意し治療法が確立される事を期待したい。