カテーテルアブレーション体験記

心房細動のカテーテルアブレーションの体験を綴る

再発

2008年03月27日 | Weblog

 再発

 2006年10月13日の手術以来順調に来、又110日間の旅も無事に終える事が出来自信が付いていた所再発!
 3月15日朝不整脈、血圧上150下80脈拍120発作時に服用と指示されていたワソランを朝夕1錠飲む。16日迄様子を見ていたが改善せず。17日近医に心電図を撮って貰った所心房細動と言われる。

 3月18日

 入院。3時間かけて行くのは一寸辛かった。電気的除細動の後薬服用かアブレーションにするか考えましたが、活動的な生活を送りたいので手術を選択。
心電図、血液検査、経食道検査(管が太いので飲み込むのが大変)。血液をさらさらにする点滴を24時間する。心房細動持続。

 3月19日

 マルチスライスCT検査。心臓エコー検査。24時間点滴。

  3月20日

 24時間点滴。明日の手術に備え剃毛、入浴。不安もなく夜も良く休める。

 3月21日

 手術。(4人目最後)不安感は全然なし。午後3時の予定が延び5時からとなる。心房細動持続。前回と違いアブレーションの範囲が狭かったので1時間30分で終わる。痛みも殆どなくすむ。前回の手術を10とすると今回は2~3のレベルだったとの事。抗生物質の点滴。右足を翌朝6時まで固定する。身動きとれず腰が痛くてあまり眠れず。iPodで音楽を聴けたのが心休まり非常に良かった。

  3月22日

 午前6時安静解除。1日2回の抗生物質の点滴。発熱37~37.3度

  3月23日
  
  点滴、今日で終わり。シャワーを浴びさっぱり。三浦雄一郎がエベレスト挑戦の為、ネパールのエベレスト街道に入ったというメールが来る。数年前同じコースを歩いたので実感がわく。カテアブを2回やり75歳の高齢というのにすごい!ぜひ成功して欲しいと思う。

  3月24日

  血液検査、24時間心電図。

  3月25日

 血液、心電図共に異常なし。明日退院となる。

  3月26日 退院


  再発の原因

   1回目の手術から時間が経過した事(1度で完治は50~60%、2度で80~90と聞いています)と心臓に負荷が掛かった事。ずっと体調が良かったので6日間で100km.歩いたのです。それが無理だった様です。

   感想等

  術後1年5ヶ月間異常がなかったので(1年以上経ってからの再発は数%とか)もう心房細動とはさよなら出来たと思っていたのですが・・・。過信し無理をしてはいけませんね。旅行中にならずに本当に良かったと思います。(このブログの壁紙イースター島のモアイ像も見て来ました)
 医療費は昨年の4月から高額医療の対象になると最初から差額のみ支払えばよくなりました。支払い前に保険者から証明を貰い病院に提出。(所得にもよるが私の場合6万円余りだった) 又、ワーファリンも再開。納豆は当分食べられません。

  考えてみますと私の場合、心臓に負担のかかる生活をしている様に思います。
ゆったり、のんびり、頑張らない、ストレスは早く解消する。前回の手術の時も随分と反省したのですが何時の間にやら元の木阿弥になっていました。

 今回の入院も先生初め皆さんに親切にして頂き快適でした。手術も予定外でしたのに早くやって頂きました。でも出来ればもう最後にしたいです。 



 


受診 Ⅷ

2008年01月23日 | Weblog

 5ヶ月ぶりに受診してきました。
3分間心電図、
血圧共に異常なし。3日前から時々動悸があったので、心配していましたが杞憂に終りました。

 昨年9月23日から1月10日迄(110日間)旅に出ていました。
一昨年の手術中に、完治したら3つの事をしたいと思っていました。
そのうちの一つを実行。不安は少々ありましたが、先生から「発作は起きません完治です」の言葉に背中を押され行ってきました。旅行中血圧が高くなった事がありましたが、心臓の方は問題ありませんでした。
これで自信が付きましたので先生と相談しながら、残りの2つも早い時期に実行したいと思っています。カテアブを何回もしなければならない人もいるようですが、一度で済むことを願っています。



受診 Ⅶ

2007年08月22日 | Weblog

 7回目受診。

 3分間心電図異常なし、血圧も120~130、70~80で問題なし。(薬は以前と同じ)
 先生にも、完治と言われ、又私自身ももう発作が起こる事はないように思っています。ストレスの解消法も上手になりました。
(過日読んだ渡辺淳一の“鈍感力”をモットーにして)

次回は来年1月です。


受診 Ⅵ

2007年06月20日 | Weblog

手術後6回目の受診。
検査は3分間心電図のみで異常なし。
血圧もここの所安定し、朝夕共に薬服用前上が120~130台下が70~80台です。(薬はアーチスト、ブロプレス、ノルバスク)
気温が高くなったことと、体重減で下がったのでは。バイアスピリンも不要となりました。薬が減るのは嬉しいです。(血圧の薬のみ服用)

 体重は前回4月の診察時より2kg余減、今現在BMIは22なのでこの体重を維持しようと思います。
発作は10ヶ月ありません。


次回は8月22日です。

 

 


受診 Ⅴ

2007年04月25日 | Weblog

 今日診察に行って来ました。検査は3分間心電図、血液、胸部レントゲンでした。心電図、血液は大丈夫でしたが、心臓が前回より大きくなっていました。血圧が高めで、体重を減らすよう指摘される。2月受診時より2kg増加(標準体重上限です)

  ワーファリンはもう飲まなくて良いといわれ、バイアスピリン100mgに替わる。6月の検査結果によりそれも不要になるとか。

 納豆も食べられます(何年ぶりでしょうか)野菜も気にしなくて食べられるので嬉しいです。

 次回は6月20日です。


ハイキング

2007年04月10日 | Weblog

 術後、初めてハイキングに行ってきました。「秩父行ってんべえウォーク」で5K、10K、20kのコースがあり、20kコースに参加しました。(里山歩きです)
少々不安がありましたが、制限時間の6時間以内で歩くことが出来ました。
登りがいまいちでしたが、血圧の薬の関係?(心拍数を上げない?)次回の受診時に伺って来ようと思います。

 久しぶりの登山靴、ザックの感触を楽しみながら…。山の空気はやはり爽快です。樹齢600年の枝垂れ桜、芝桜も見頃でお花見も出来ました。

 昨年の今頃は考えられない事です。思い切って手術し本当に良かったです。
 先生に感謝、感謝です。


受診 Ⅳ

2007年02月28日 | Weblog

 退院後4回目の診察に行ってきました。
血液検査、心電図共に異常なし。
血圧も安定しこのままいってくれればと、思います。

次回は4月末です。


受診 Ⅲ

2007年01月24日 | Weblog

 ここの所、腸の具合がおかしくて急遽受診してきました。
腹部のエコーをやって頂きましたが異常なしという事で安心しました。

心房細動はもう完治ということで良いようです。

鼓動を感じることが多いのですが、それは問題ないとの事。後は血圧が安定してくれれば…。薬の種類は変わりませんが量が少し増えました。

今の所血圧が高めなので長い距離は歩いていませんが、2月から3月にかけて100kを歩くお遍路があり行きたいのですが、我慢した方が後々の為かと…。 
又 近くになって先生に伺って決めようと思います。(ハードで頑張るのが好きなのです)


血圧。動悸

2007年01月06日 | Weblog

 年末から血圧が上昇、動悸がするようになりました。(発作時の動悸とは違います)
日中は紛れているのですが、夜、休むと気になって(どきどきして)眠れません。
そのような時、血圧を測ると高くなっていました。今まで血圧の事は書きませんでしたが、高血圧で薬を飲んでいます。
これまでは何とか正常値を保ってきましたが、手術により血流が良くなった事と、昨年は体調が悪く運動不足で体重がベストより2~3k増えたことが原因かと・・・。
それで薬が追加となりました。薬の数が増えるのは嫌なのですが(老いるとはこういう事かと)これで様子を見る事になりました。動悸がなくなり、血圧も下がると良いのですが・・・。


退院後受診 Ⅱ

2006年12月27日 | Weblog

 退院後2回目の診察に行ってきました。心電図、凝血能(血液)検査をする。
心電図は異常なし。ワーファリンの量も良いという事で薬も前回と変更なし。

 血圧が術前より上がり、脈も速くなりましたが、手術により血液の拍出量が増えたからではないかとの事でした。
ワーファリンも春頃まで飲めば良いのではと言われる。
私の場合、発作はストレスが一番関係しているのですが、手術により結構割り切れるようになったのでそれもプラスです。(過去は変えられない)

 体調は変わらず。運動は押さえ気味にやって行こうと思います。

 来年は手術中に考えていた事が、一つでも実現出来ればと願っています。
 今日も家坂先生、鵜野先生に診て頂きました。何と贅沢な!
 
 次回の診察は2月28日です。元気で行ける様、気をつけたいと思います。


退院後初受診

2006年12月10日 | Weblog

    退院後は20日間も入院していたので、浦島太郎になったような気分でした。
地に足が着かないというか…。自分らしくなったのは10日位経ってからでした。

 11月29日退院後初めて診察に行きました。皆さんに良くして頂いたのでこの日が楽しみでした。病院に入ったらすぐに看護師さんに声をかけられ感激!
 又主治医の先生は戦友(?)みたいに感じました。
心電図、血液、増強CT検査(冠動脈)を受けるが異常なし。薬は夕食後ワーファン3mg.のみ。
 手術前は疲れやすく、すぐ動悸がしましたがそれもなくなり、毎日快適に過ごしています。(発作は1度もなし)運動制限はなく、毎日1時間は歩くようにしていますが楽です。段々に距離、時間をを延ばしていき春になったら軽い山から又、登山を始めたいです。(ハードなのは無理かな) もう少し早く手術をしていたら、キリマンジャロに行けたかも?(2003年1月に行く予定でした) 


 次回は12月27日ですが、元気に診察に行ける事を願っています。


カテーテルアブレーション体験記

2006年11月17日 | Weblog

 発作性心房細動の治療の為、カテーテルアブレーションを受けました。

 カテーテル心筋焼灼術(アブレーション)は、足のつけね(そ径部)と右鎖骨の血管からカテーテル(治療用の細い管)を心臓内に挿入し不整脈の原因となる異常興奮発生部位または、異常興奮伝導路などに高周波通電をおこない頻拍を根治する治療です。

 心房細動の発作の誘因は高血圧、生活習慣、加齢、ストレス等と言われますが、私の場合は発作の時は、必ず心身のストレスがあり、そして必ず朝でした。

   1.発病から経過

平成 8年 6月  動悸、不整脈、心房細動といわれる。点滴で快復。心臓の薬は特
               に処方されず。
平成 9年 9月  発作。点滴で快復。心臓の薬は処方なし。
平成14年9月   5年間異常なかったので忘れていた所、発作。点滴で快復せず電
           気ショックを受け快復。サンリズム、バッファリン、ワソランを2週間
           服用。
平成15年 2月  発作。電気ショック。薬は前回同様。
平成15年 4月       〃      薬はシベノール、ワーファリン服用。
平成15年11月      〃               〃
平成16、17年は多少体調の悪い時もありましたが、小康状態でした。薬はシベノー
ル、ワーファリン。

 平成18年になって動悸が続く日が何回もあり、疲れやすく体調の悪い日が多くなる。
薬は変わらず。5月発作、シベノールで治まる。8月5日、31日発作、シベノールで快復。何時発作が起こるか分からず旅行等出かける予定がたたず。

   2.手術決断

 最初に心房細動と言われた時、カテーテルアブレーションの事は本で知りましたが
私の場合すぐ快復し、又心房細動にはまだあまり実績がないという事だったので、手術は積極的に考えませんでした。

 今年になって体調の悪い日が多く真剣に考えるようになりました。
薬では根治しない、何時発作が起こるか分からない、薬を飲み続けなければならない、副作用もある等。 
 
 3月4日の朝日新聞に「心房細動」治療に研究進むカテーテルアブレーション療法というのが載っていました。(家坂義人先生の紹介でした)その記事を読み、本、ネット等で発作性の時に受けた方が根治率が高いというので手術を受ける事を決断しました。

   3.病院選択

 次に何処でやって頂こうかと考えました。色々調べた結果、土浦協同病院の家坂先生が「拡大肺静脈隔離焼灼法」を開発、症例数、治療成績ともトップクラスとありこちらにお願いしようと思いました。

 9月4日初診、私的なことも話され親しみやすく、信頼できると思いました。
「大変ですよ痛いですよ」とも言われましたが、1週間に8人から10人手術すると聞き皆さんに出来る事が私に出来ない事はないと思い予約、10月11日入院、13日手術と決まりました。手術は1か月待ちだった。

   4.入院

 10月6日よりシベノール、ワーファリンの服用ストップされる。11日の入院まで何かあると不安なので6日より入院させてもらう。
主治医は鵜野起久也先生となり手術の説明を受ける。きわめて少ないながら危険性、合併症がある。リスクとして血管の損傷・出血、気胸、血栓、心筋の損傷等。
合併症は出血・動静脈瘻・静脈炎・穿孔・心筋梗塞・弁膜症・感染等丁寧なお話で不安感はなし。
 
 6日から12日まで、入院して安心したのか動悸も起こらず、心電図も異常なく毎日快適に過ごす。お風呂も毎日入れるのには驚く。
心房細動が起こっている方が手術しやすい(場所が特定できる)と言われ、階段を1階から6階迄上ったり下りたりするも異常なし。
家坂先生に「このまま帰宅しますか」と言われる。(笑)

 術前の検査は増強CT検査(冠動脈)、経食道エコー、心臓超音波検査等。12日そ径部よりカテーテルを挿入しやすくする為と、感染予防の為に下腹部の毛を剃り、入浴。

   5.手術

 13日手術。 浴衣、丁字帯をつける。朝食なし、水分は午前6時より控える。血圧、安定剤の薬を飲み、尿道カテーテルを入れる。午前8時30分手術室へ。
 
 今まで何人もの無事を見ていたし、先生方を信頼していたので不安感は全然なく笑いながら行く(笑いながら行こうと決めていた)。
 
 スタッフは10人位いたでしょうか、一瞬ドッキリ大変な手術だと改めて思った。
右のそ径部、右肩を消毒し、局所麻酔(これが結構痛かった)後、カテーテルを入れる。(錐で揉みこまれる様な感じ)2~3mm程度の太さで、そ径部から3本、肩から1本心臓まで。50℃の標的温度設定、30~35Wのエネルギー拡張設定で20~30秒間通電。
 そのような焼灼を場所を変え繰り返す。(場所を変える時ほっと一息)焼灼時、胸が締め付けられるようでした。痛い時は痛いと思っても楽しい事を考えても同じと思い楽しい事を考えていました。どうしても我慢できず声を上げたのは2回。(痛いとは言うまいと思ったのですが)血圧は230迄上がった。

 随分時間が経ったように思ったが、半分終わりと言われる。左肺静脈に時間がかかり右肺静脈は早く終わる。造影剤を使用の時一瞬気分が悪くなる。

 治療終了後カテーテルを抜き、15~20分圧迫止血。私の場合は静脈麻酔は使用せず(心房細動が持続していなかったので)、意識は殆どはっきりしていました。
術中に電気ショックを行う場合は(心房細動が持続している)、ごく短時間の静脈麻酔が行われるとの事でした。殆ど無意識のうちに終わる人もいるそうです。

 鵜野先生にやって頂き、家坂先生には枕元で声をかけて頂き、心強く思いました。
手術時間は3時間30分。私の場合左側肺静脈が拡張していた為(高血圧、スポーツの関係)、他の人の1.5倍時間がかかったとの事でした。手術は成功裡に終わる。


   6.術後

 午後1時15分病室に戻る。痛み等なく意識もはっきりしていて、一仕事終えたという充実感あり。そ径部から腿にかけ黒あざになる。

 安静にし出血を防ぐ為、食事、排泄はベッド。特に右の足は動かさないよう言われる。重しを午後8時まで乗せられる。

 飲水はすぐ、食事は1時間後から可。朝、昼食を摂ってなかったので2時間後位に摂ったら吐いてしまった。その後ヨーグルトのみで夕食も食べなかったが、空腹感はなかった。14日午前6時安静解除。(一寸大変だったのはここ迄)

 術後3日間は感染予防の為抗生剤の点滴を、1日2回。手術後は心臓の薬は飲まず、ワーファリンのみ3錠飲むことになる。発作時はワソランを処方される。
 術後、微熱が続き37.7~6.7度、炎症反応があり、退院が24日以降になる。25日帰宅。

   7.費用

 10月6日から10月25日迄で625,930円(3割負担、6人部屋。手術料は461,090円)でした。高額医療の対象になるので、後日保険者から返金あり。所得によるが私の場合は差し引き6万円余りだった。

 平成19年4月より高額療養費の還付制度が改正され最初から自己負担分だけを払えばよくなった。(保険者に手続きが必要)

 私の場合は早く入院し、術後微熱が続いたので入院期間が長くなりました。

   8.感想

 半年位考え、自分なりに調べ受けたので、今後どうあれ良かったと満足しています。又、カテーテルを心臓迄入れ治療するなんて、医学の進歩、先生の技術に感心しました。今現在、体調はとても良いです。

 どんな入院生活になるかと思っていましたが、先生はじめ皆さんに親切にして頂き20日間とても快適で、6人部屋でしたが広い部屋でした。

 私は1回で成功、退院となりましたが、日を改めて再手術の人、又2~5回目の人もいました。先生から「何かあったら何時でも連絡して下さい」と言われとても心強く思いました。病む者にとって先生の一言は身に沁みます。

 許可が出ましたら中断している登山、海外のトレッキング、長期の旅行等したいです。物事に対して前向きに考えられる様になりました。
 

                  家坂先生(副院長)

                    鵜野先生(内科部長)