東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

里山チック

2011年02月28日 | その他
初めて訪れた草地。枯れ草を掻き入って見つけたのはオオカマキリの卵鞘

まだここは春には程遠いか?他に期待できる被写体が無いか?とさまよい歩いていると、この地の住人に遭遇した。
その住人に誘われ恐る恐る草地の中に入って行くと開けた場所に出た。と、そこは見るからに里山のようで、その住人によって荒地を開拓して耕地にしたと言う。

昨年は多かった場所なのに今年はいま一つ少ない...?しかし、観察範囲を少し広げると大量に咲いていて驚かされる。

その年によってポイントがズレている事がよくあるオオイヌノフグリ。この地は栄養豊富なのか?公園に咲く物よりも一回り大きく見えた。

おい、こっちに来てみろ~と、再び案内された場所には

数多くのフキノトウがすでに開いていた。住人いわく繁殖したわけでもなく自生したと言っていた。本当か?

撮影に夢中になっている最中、目の前を黄色いチョウが横切った!

越冬覚めのキタキチョウ

バナナムシ!

同じく越冬覚めのツマグロオオヨコバイ

この場所にたどりつくまで歩いて来た所は肌寒くまだ冬の景色であったが、住人が管理している場所は不思議にも気温が高く既に春の景色となっていた。昆虫たちが賑う夏場に再び訪れるとしよう。


人間の手が入らなくても入り過ぎてもいけない。それだけ自然界は微妙なバランスで成り立ち、生物と人間のかかわりが改めて感じられた日であった。


D300s+AF-S DX NIKKOR 10-24mm f/3.5-5.6G ED
D700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED


撮影日:2月26日

撮影地:東京都区内

春の池中は

2011年02月27日 | カエル
暖かい雨、そして春一番が吹いた。それは自然界を目覚めさせる為の行事のよう。

この時を待ちわびてヒキガエルたちが越冬から覚め、今まさに繁殖行動の真っ最中。

例年より二週間遅れでようやく観察する事ができた。カエルの周囲にある黒いうどんのような物が卵。

これから続々と池に集まり賑わいを見せるだろう。

ヒキガエルは夜行性で日中に観察できるのは繁殖期だけ。繁殖期が過ぎると夜間にエサを求め池の周辺部の草地に出没する。


D300s+AF-S DX NIKKOR 10-24mm f/3.5-5.6G ED


撮影日:2月26日

撮影地:東京都区内

その日のうちに

2011年02月22日 | チョウ
分厚い曇に覆われた土曜日は近所にあるジャコウアゲハの蛹を再び観察しに訪れた。

3個体の蛹を見つけていて、そのうちのひとつは撮影せず、後の楽しみにと残して置いたのだが、いざその個体を撮影しようと訪れたものの残念ながら跡形もなく姿を消していた。。。一番目立つ場所にあるこの固体は無事でいてくれた。
荒天時にどこかへと吹き飛ばされてしまったのか?それとも何らかの餌食に...それとも人の仕業か?

カマキリの卵鞘もそうだが動かない物だから大丈夫だろうと思い、天候や光線具合などコンディションの良い日に撮影しようと後回しにし、いざ撮影しようと訪れると時すでに遅し、あったはずの場所に無い!そんな事がよくあるのだ。

これからは、コンディションに関わらず、その日に見つけた物はその日のうちに撮影するよう心掛けたい。


D80+Sigma 15mm F2.8 EX DG Diagonal Fisheye+Sigma ELECTRONIC FLASH MACRO EM-140 DG


撮影日:2月19日

撮影地:東京都区内

外した!

2011年02月21日 | 東京湾
この週末はすっきりとしない曇り空となってしまいフィールドへ出たのは土曜日のみ。


この満月の大潮周りで東京湾奥での“バチ抜け”(ゴカイの産卵行動)が見られるだろうと満潮から下げ潮に入ったタイミングで夜の運河筋へと足を運んでみた。

しかし、確認できたのはたったの4匹、残念ながら撮影に至らず。。。

運河のブレイクライン(かけあがりとも言い浅場から深場へと地形が傾斜している場所で魚が集まりやすい)上にてバチを捕食しているであろう中型魚(50cmクラス)の波紋が水面を割って何度か見られた。

例年ならば2月の大潮周りで大量に抜けるのだが先日に降った雪雨と、ここ数日の曇り空+北風の影響で水温が上昇しない為だろう。もう一度、3月最初の大潮周りに行ってみる事にしよう。

大潮になるタイミングで晴れの陽射しと南風で海水温も上昇すれば大量のバチ抜けに遭遇できると思うのだが...
今年はジワジワ、だらだらとしたバチ抜けになってしまうのか?

あの世にも奇妙な水面直下に大量に現れるバチを見ないと春は始まらないのだ。


バチ抜けってなんだ?と気になり、今すぐ見たい方は本ブログのカテゴリー中にある東京湾をクリック!昨年の記事を参考に。

使える!リバースマクロレンズ

2011年02月17日 | 撮影機材
日当たりの良い草地にはコバルトブルーに輝く早春花であるオオイヌノフグリがポツリポツリと開花を始めていた。春の予兆。

先日、格安で仕入れた旧式のマニュアルフォーカスのズームレンズを取り出しリバースアダプターをレンズのフロント部に付け、カメラ本体へと逆向きに装着しテスト撮影してみた。

Zoom Nikkor 43-86mm F3.5リバース
Exif データ:絞りF11 シャッタースピード 1/80秒 露出モード マニュアル ISO 400

1cmにも満たないのオオイヌノフグリとハエがトリミング無しでこの大きさに撮影できた。

このレンズだと43mmワイド側(最大倍率)でワーキングディスタンスはレンズ先端部から約10cmと順光撮影可能な距離。
露出設定、フォーカスとも手動という手間を気にしなければ解像度もよく、充分に使えるマクロレンズへと驚きの変身を遂げた!

今年はデジタル一眼レフで虫や花などのマクロ撮影を始めてみようと思い、うん万円もする高価なマクロレンズの購入を検討中の方、チョト待った!旧式の中古ズームレンズ+リバースアダプターで数千円と格安で手に入り、この写り!試す価値アリでしょう。

僕はこのリバースマクロシステムを知る前に高価なマクロレンズを購入してしまった為、いまさらのテストになってしまったが軽量化にもなるので二本目のマクロレンズとして使用していきたい。


D300s+Zoom Nikkor 43-86mm F3.5 リバース


撮影日:2月13日

撮影地:東京都区内