東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

冬から春へ

2011年03月27日 | イベント
多摩六都科学館にて常展示していただいている生態写真を冬から春の昆虫へと入れ替えました。

今回は都内で春に出現する昆虫でも総合図鑑ではあまり見られない種類を多く展示いたしました。


なお、多摩六都科学館は今回の地震により臨時休館しています。開館予定は当ブログのブックマークにある多摩六都科学館のHP参考にして下さい。


東京は今週から暖かくなるようでいよいよ春本番と言った天気になり期待できそう。昨日はむさしの自然史研究会講師の大学生を誘ってヤゴ探し。しかし、狙っていたムカシトンボとクロスジギンヤンマのヤゴがかすりもしなく全く採集できず...秋にはまだ小さなクロスジヤンマのヤゴがたくさん見られた池を調べてみたものの1頭も捕れなかった。。。

クロスジギンヤンマは既に終令幼虫になっているハズなのにいったい何処へ...

ピクニックで虫探し

2011年03月23日 | イベント
日曜日は家族で東京港野鳥公園へと足を運んだ。
残念ながら雲がメインの空模様だったが外に出て遊ぶのには丁度良い陽気

D300s+AF-S DX NIKKOR 10-24mm f/3.5-5.6G ED

自然生態園内に植えられたあんずの花が丁度見頃を迎えていた。

D700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED

野鳥公園と言っても目的は野鳥ではなく...家族でピクニックも含めた虫探し!


先週と同じく田んぼの周りに縄張るキタテハ

D700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
陽が差すと現れ、陽が雲に隠れるといなくなってしまうキタテハには忙しい日

こちらは木杭に産みつけられていたチョウセンカマキリの卵鞘

D80+Sigma MINI ZOOM MACRO 28-80mm F3.5-5.6 ASPHERICAL+魚露目8号+Sigma ELECTRONIC FLASH MACRO EM-140 DG 気持ち悪い~と妻と子は逃げてしまった。


次はエノキの根元で落ち葉をそっとめくりゴマタラチョウの越冬幼虫を観察

D300s+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED 日陰のにいる昆虫が活動するのはまだ先のよう。

そろそろ春本番になって欲しいのだが、気温が下がりおまけに冷たい雨で冬モードに後ずさり。
そんな状況下で感じるのは春に出現する昆虫たちも地に生える草花の成長も例年より遅いよう。

早く暖かい春本番を迎えて欲しいのに...まだ?



撮影日:3月20日

撮影地:東京港野鳥公園

小さな大群

2011年03月22日 | 東京湾
土曜日は満月の大潮だったので予定通り日暮れとともに下げる潮にタイミングを合わせ、今期最後のバチ抜け観察をしようと運河筋へ足を運んだ。

水面にライトを照らし辺りを見張るがバチ抜けは起こらず。。。やはり、すでに大量に抜ける時期は過ぎ、残念ながら今年はタイミングを逃してしまったようだ。

しかし、バチに変わってその場所には驚くほど沢山のボラの稚魚の姿があった。

全長は2cmほど。これはベイトフィッシと呼ばれ鳥や魚の捕食ターゲットとなり夜はブレイクラインに潜む鱸(スズキ)に捕食されるのを恐れてシャロー(浅瀬)に大群となり避難しているシーン。

毎年、バチ抜けとほぼ同時期に初夏頃まで見られ想像を絶するほどの大群が東京湾奥全域で見られる。


D300s+AF-S DX NIKKOR 10-24mm f/3.5-5.6G ED+内臓フラッシュ 焦点距離15mmにて


撮影日:3月19日

撮影地:都内運河筋

いよいよシーズン到来

2011年03月21日 | チョウ
三連休初日の土曜日は610君をお誘いしてスプリング・エフェメラル 春の妖精を求め多摩西部方面へと向かった。
最初に訪れたのは低山麓に流れ出す細流に隣接する陽当たりのよい丘陵の草地

辺りを見回すと地に咲くのはオオイヌノフグリのみ。昨年訪れた時はカキドオシとタチツボスミレが多く咲いていたのだがそれらはまだ見受けられない。2週早かったかな~と思いながらもうろつき、様子を見ていると気温の上昇とともに何処からともなく期待どおり春の妖精たちが現れはじめた。

ビロードツリアブ


蚊のように尖った長い口吻とマルハナバチのような毛むくじゃらな体は見るからに不思議な生物

ミヤマセセリ

褐色で地味な色は周りの枯れ葉にカモフラージし身を隠す。
吸蜜できる花が少ないため皆、水を吸いに細流際に集まっていた。
両種はスプリング・エフェメラルと言われ4月下旬頃には姿を消してしまう昆虫である。

更に嬉しくも越冬覚めのテングチョウもやって来て開翅姿勢を見せてくれた。



ひと段落し場所を移動して次に向かったのは里山

こちらでも同じようにビロードツリアブ、ミヤマセセリに加えてスジグロシロチョウの姿も見られた。

モンシロチョウと似ているがその名の通り翅脈に黒い筋がみられるので区別がつく。

今回見られたミヤマセセリとスジグロシロチョウは羽化して数日後の新鮮な個体で個体数もまだ少なく本格的に見られるミヤマセセリの最盛期は4月上旬といったところ。一方、スジグロシロチョウは10月頃まで見られる。

惜しくも逃してしまい撮影はできななったが越冬覚めのホソミオツネントンボとルリタテハも両所で確認できた。

これを期に昆虫シーズン到来とし、これから続々と出現する虫たちが楽しみである。


D700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED


撮影日:3月19日

撮影地:東京都多摩西部

ポカポカ陽気に誘われて

2011年03月14日 | チョウ
被災地に関わる全ての方々、陰ながらの思いでしか応援する事しかできませんが頑張って下さい。

ここぞとばかりに狙ってくる支援金募金サギには要注意。聞いた事のない会社にはくれぐれも入金、振り込まないように。


では通常の虫ネタに戻します。


日曜日、東京の予想最高気温は17℃と春の陽気。これなら越冬覚めのキタテハが出ているだろうと気温が上昇するタイミングで東京港野鳥公園内にある自然生態園へ訪れた。ここはちょっとした里山が形成されていて田畑、雑木林、池などがあり野鳥意外の昆虫たちも観察できるようになっているありがたい場所。
到着早々、あたりを見回すと陽当たりの良い開けた田んぼの周りではキタテハが飛び交い縄張り争いの最中であった。

D80+AF-S DX NIKKOR 10-24mm f/3.5-5.6G ED これでレンズ先端部から15cmといったところ。

非常におとなしい固体なので更に接写できるレンズにチェンジ

D80+Sigma 15mm F2.8 EX DG Diagonal Fisheye こちらはレンズ先端部から10cm。

このように背景に環境を入れた広角撮影をする為には個体数の多い産地で一番接近できる個体を選ぶのがコツ。

敏感な被写体にいかに気づかれずに接近し撮影するという技の難易度は高いが撮影できた時の感動は非常の大きい。

今年はマクロ撮影よりも生息環境を背景にいれた広角撮影を多用していきたい。


撮影日:3月13日

撮影地:東京港野鳥公園

※東京港野鳥公園内での昆虫採集はできませんのご了承ください。