東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

季節外れの暖かさ(チョウ編)

2023年12月12日 | チョウ
この週末は土日とも沿岸部のフィールドで虫探し。
季節外れの暖かさになり様々な昆虫の動向を観察。まずは越冬するチョウの様子から。

ムラサキツバメ ♀

この時期の定番種だけれど、出会い頭のワンショットは最高に嬉しいマグレ当たり。
越冬ポイントを丹念にチェックしているけれど、残念ながら今のところ越冬集団は見つけられず。

ムラサキツバメ ♀

日光浴による開翅、紫色が濃いメス。

ウラギンシジミ


キタキチョウ

越冬に入ったウラギンシジミとキタキチョウは季節外れの暖かさにも影響されずそのままだった。

全てNikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED

撮影日:12月9日

越冬モード

2023年11月14日 | チョウ
ウラギンシジミ ♀

日曜日は朝から冷たい雨の条件により、成虫で越冬するチョウが越冬モードになっていると思い、
探しているとKさんが発見してくれた。翅の欠損部から少しだけ表翅の白色が確認できた。

アオスジアゲハの幼虫

クスの実生で見つけたアオスジアゲハの幼虫。
アオスジアゲハは蛹で越冬するタイプ。
この先、無事、サナギになっている事に期待。
ここに来て急に冬...気温の低い日は越冬昆虫を意識した目線で楽しみたい。

全てNikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED 

撮影日:11月12日

エノキの幼樹で

2023年11月13日 | チョウ
先週の夏日から一転してこの土曜日は曇空に冷たい北風で一気に冬モード。昆虫の活動には期待できないと思いエノキの幼樹を片っ端からチェックして、越冬期を迎えるアカボシゴマダラの幼虫を探した。すると...

アカボシゴマダラの幼虫

黄色に色づいたエノキの葉にひっそりと目立たずの様子。

アカボシゴマダラの幼虫に混じってゴマダラチョウの幼虫も発見。

ゴマダラチョウの幼虫

アカボシゴマダラの幼虫よりも背中の突起が小さく腹部先端は開いているのが特徴。ゴマダラチョウの幼虫は冬場に高木の根元の落葉めくりで、越冬幼虫を見つける機会があるけれど、越冬前の幼虫は今回が初めての記録となった。成虫は6月から7月の樹液場に目立つ。

アカボシゴマダラの幼虫(エノキの葉を食べる様子)

何時の間にか特定外来生物に指定されてしまったアカボシゴマダラ。幼虫は実生から低幼樹に多く見られ、成虫は春と初秋に多く目立つ。繫殖力に優れている様子にあるけれど、自分の知見では今のところ沿岸部のフィールドでゴマダラチョウの数が減っていると言う事はない。

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED

撮影日:11月11日

林の中で

2023年09月14日 | チョウ
カトリヤンマの交尾を探して、林の中を歩いているとチョウの交尾態が飛び出した。それは...

コミスジ(交尾)

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
チョウの交尾を見かける機会が少なく貴重なシーンを観察できた。トンボはメスを見つけると強引に交尾してしまう種類が多い。しかし、チョウはオスの求愛行動により交尾が成立するかしないかなので、フィールドで出会える確率は低いと思う。カトリヤンマの交尾には出会え無かったけれどコミスジの交尾に出会え良かった。周辺にはクズの群落があるので、冬場にはコミスジの越冬幼虫を探してみたい。

撮影日:9月10日

湿地のほとりで

2023年08月28日 | チョウ
この時期いつもマルタンヤンマのメスが産卵に入る湿地に訪れてみると、2メスが産卵に入っていた。そっと撮影に入るも気配を察知されてしまいサヨウナラ。ふたたび戻って来れば撮影チャンス大大大。
しかし、残念ながら戻らず。。そんな中、湿地のほとりに目を向けるとヨシの葉にぶら下がる黄緑色の物体を発見、それは...

クロコノマチョウの蛹

周辺の環境色に溶け込み凹凸や模様が少ない。
こうした昆虫にはオートフォーカスが認識しないのでマニュアルフォーカスで撮影。
成虫の大きさと比較して蛹は意外にも小さいのが特徴的。


別のイネ科をチェックしてみると、そこには...

ヒメジャノメの幼虫

身体はイモムシなのに顔はネコ。自然界が作り出したこのアンバランスが不思議だけれど、
かわいい。水辺のほとりに生えているイネ科を利用する昆虫が意外に多い事に気付いた。

全てNikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED

撮影日:8月20日