Keep Your Stick on the Ice!

カナダで出会った生きている英語

You've got to be kidding!

2006年11月06日 | Weblog
 もう何年も昔のことだが、藤原正彦の本を読んでいて、米国人の発音する"You've got to be kidding!"が聞き取れないというような話が出ていた。これはいったいどんな意味か。ちょうどその頃、杉田敏のラジオ講座で英語を勉強していて"have got"という表現がvignetteの中に頻発していた。こちらも明確な説明がなかったが、「手に入れる」という意味の"get"の現在完了形だから「手に入れてしまった状態にある」、つまり「持っている」、さらには"have"と同じだと僕は勝手に解釈していて、その解釈でこれまで困ったことはない。学校で習うような英語ではないし、単に"have"と言えばいいものをなぜ"have got"とわざわざ"got"を付け加えるのが釈然としないが、とにかく口語表現によく見受けられることは事実である。そうすると"have got to"は"have to"と同義、さらには"must"と同じ意味のはずで、"You must be kidding!"で置き換えられる。"Surely You're Joking, Mr. Feynman!"という楽しい本があるが、"Surely you're joking."は高貴な方の使う表現で、その庶民版が"You've got to be kidding!"であると勝手に思っている。"must"や"have to"ならまだしも、なかなか口から出なかったが、最近では"You've got to be kidding!"を僕も口にする。「なに、お前、ばかなこと、言ってんだよ」というような気分で僕は言っているのだが、そうするとカナダ人は即座に"Yes."と応える。日本人にとってはかなり拍子抜けな応答だ。