研究室内で2人が話して合っていて、妙に短い言葉をその2人が掛け合って分かれてゆくという場面がよくある。最初は、その言葉が何なのかよく分からず、聞き取れもしなかったのだが、"We'll see."と言っていることがわかった。まれに"We'll see what's gonna happen."と言うこともあるように、「さあどうなるか、結果を楽しみに待とうじゃないか」というような意味である。科学に携わっていると、ある現象を説明するために、その現象に類する例をもっと多く得るために実験を組み立て、あるいは自分なりの仮説を立ててそれをみんなに納得してもらえるよう実験を組み立て、そして実行し、結果を得て、自分だけでなく他人をも説得するというプロセスを取ることがよくある。「こういう実験をしようと考えているがどう思うか」と相談し、相手がやや懐疑的ではあるが、多少の興味を持っている場合、相手は「まあ、やってみれば」という感じで"We'll see."と言い、こっちは「驚くべき結果を出して見返してやる」という意味を込めて"We'll see."と言う。こんな例が挙げられるが、もちろん日常生活を含めていろんなケースが考えられるだろう。日本人同士ではあまり見受けられない会話の締めくくりで文化の違いを感じるが、かなり便利な言葉なので今では僕もよく使っている。