Keep Your Stick on the Ice!

カナダで出会った生きている英語

You are to wear your seatbelt.

2007年01月24日 | Weblog
 学校の英語では明確に習わないが、"be + to-不定詞"という構文があって、それ自体、助動詞のように働き、予定、義務、可能、運命、意図などを表すので、文脈でうまく判断しなければならない。普段は他の助動詞などで置き換えられるから使う必要はないが、読み取る時や聴き取る時は各自の判断が必要である。Anneから"You are to wear your seatbelt."の"be to do"は、"should"よりもずっと強いと教えてもらったことがあるが、義務を表すとしても、"must"や"had better"に相当するということだろうか。いずれにせよ、日本語で微妙なニュアンスを出しにくいので、まるばつを付けて点数を出さねばならない日本の英語教育には取り入れにくいものと思われる。不用意に試験で生徒に乱用されると、英語教師もたいへんだ。生徒の言葉を表現しようとする努力は全く評価されず、教えた通りにできたかどうかで、白黒をはっきりさせられる。進行形はbe動詞などなくても通じるが、試験では重大な間違いとされる。英語の基本的な仕組みを理解させるには仕方のないことかもしれないが、言語の自然な習得プロセスから大きく外れていることはやはり気になる。先日の大学入試センター試験の英語聞き取りが、機器の不具合などで話題になっていて、蚊帳の外の僕には笑い話として耳に入るのだが、外国語が数学や国語と同じレベルの一つの教科として扱われていることに疑問を感じざるを得ない。むしろ、体育や音楽と同レベルで扱われるべき対象であるような気がする。表現力が主観的に評価されるべきもののはずである。

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2 コメント

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高校英語の記憶 (H.Aizawa)
2007-01-26 02:05:49
高校の英語の授業で、ある先生にそのbe+to不定詞の意味を叩き込まれた。意味を聞かれたら即座に「義務・予定・可能・推量・未来・当然・運命」と答えなければ立たされたものだ。そのような覚え方をする是非はともかく、今は亡きその先生に教わった者はbe+to不定詞の意味を上記の通りずっと覚えている。
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英語教師 (Kohji)
2007-01-26 03:25:56
楽しい話だね。
僕は基本的に、文学部英文科のようなところを出た中学高校の英語教師は全て首にするべきだと思っていますが、僕に英語を教えてくれた何人かの先生たちにはある意味、感謝しているのは事実で、彼ら個々の独特で意味のある思想も、いずれここで紹介できたらいいなと思っています。

義務: 「あなたはシートベルトをする義務があります。」
予定: 「あなたはシートベルトをする予定です。」
可能: 「あなたはシートベルトをすることができます。」
推量: 「あなたはきっとシートベルトをするでしょう。」
未来: 「あなたはシートベルトをするでしょう。」
当然: 「あなたは当然、シートベルトをする。」
運命: 「あなたはシートベルトをする運命にある。」
それぞれ、とりあえず訳してみて、どれがいいかなと考えている間に少なくとも1分は経って、その間、相手が何を話し続けていたか、全く耳に入らないだろうね。
でも、この訓練をネイティブスピーカーを捕まえて丸一日でも練習したら、数秒で気の利いた返事ができるようになるかもしれない。
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