Keep Your Stick on the Ice!

カナダで出会った生きている英語

If someone told you to jump off a bridge, ...

2006年10月31日 | Weblog
 もう20年も昔の話になるが、国語の先生が「仮定法なんて実際の英語では使わない」なんて言っていた。ちょうど仮定法を習い始めた頃で、確かに「奴らは本当にこんな複雑な表現を使うのか」と疑問に思ったこともあった。しかし仮定法が英会話において重要なことは言うまでもない。僕はChristianに教えてもらったこの表現が大好きである。"If some told you to jump off a bridge, would you?" カナダの子供たちは親にこう言われて育つらしい。「それに比べ日本人は言われた通りに行動するのが良しとされ、実際、真似ることに関してだけは世界一だ」というのが彼の主張で腹の立つところだが、確かに一理ある。僕自身はこの点においては日本人らしくないと言われているので腹の虫が収まっているのだが、僕も子供にはこう教えたい。周りがそうしているからといって、またそうしろと言われたからといっても、自分で考え、自分の信念に基づいて自分の行動を起こして欲しい。ちなみにこの主節はrhetorical questionになっている。分かり易くもう一文を補えば、"You would never do it."であろうか。それから、この表現は決まり切ったものではなく、いろいろなvariationがあるようだ。

It is kind of neat.

2006年10月30日 | Weblog
 友人からの「このWebサイトを見てごらん」というようなメールを転送する形で、ある日、Julieからメールが届いていた。彼女が書き込んだ英文はこの一文"It is kind of neat."だけ。この英語、何かおかしくないだろうか。最近のESLでJeanが「前置詞の後には名詞と代名詞以外はありえない」と言っていたので、なおさら不可解に思えた。"neat"はどう考えても形容詞である。近くにいたAndrewに尋ねてみたら、「何もおかしくない」との返事で、「お前の方がおかしい」というような顔をしている。辞書で調べてみたら、驚いたことに"kind of"で載っていて、形容詞どころか動詞を伴うこともあるようで、「ある程度」あるいは「やや」という意味を添える口語だという。なるほど。ならば、今度は「論文で使えるか」と尋ねてみたら、「絶対に許されない」という回答だった。納得である。こういう英語は、日本の中学校や高校では絶対に習わない。例のサイトは確かにちょっときちんとした、こぎれいなものだった。

I'm toast.

2006年10月29日 | Weblog
 クリスマス・パーティーで酔っ払って、教えてもらったばかりの"I'm toast."を連発すると、カナダ人はみんな笑ってくれる。英語の下手な日本人が俗語を使うと妙に受ける。Christianはこの言葉が好きなのか、しょっちゅう使っている。酔った時だけでなく、疲れた時など、人としてまともに機能しなくなった時に使えるようだ。手元の辞書を見ても"toast"は形容詞とはなっていないが、形容詞的な用法だろう。試しに"I'm a toast."と言ってみたら、「俺はパンだ!?」というような感じで、意味不明な英語として奴らには聞こえるようだ。

Where have you been all my life?

2006年10月28日 | Weblog
 ESLでAnneがいくつもの例文を挙げて現在完了について説明してくれた。日本人の僕にとってみればどれも簡単なものばかりであったが、"Where have you been all my life?"とは何を意味するのだろう。この文を読んだ時、彼女は笑っていたし、何人かの生徒も笑っていた。やはり何か深い意味があるようだ。質問する機会を失ったので、翌日、Christianに聞いてみたら「いい質問だけど説明するのが難しい」との前置きの後で、どういう時に使うか、2つの例を挙げてくれた。見知らぬ人と、仕事について、あるいは人生について、その他何でもありだと思うが、驚くほどお互いの考えが一致していることに気付いた時。飲み屋で、自分好みの女性に、あるいは反対の立場でもいいのかもしれないが、出くわした時。なるほど、何となく分かったような気がする。数日後、Christianの彼女であるTaraに久しぶりに会った。Christianが「あの言葉を使え」と言うが、そんなことを言うことが許されるのか。しつこく促すので勇気を振り絞って言ってみたら、周りのカナダ人にかなり受けていた。