痛風発作

朝、起きたときから、左足には違和感があった。





どうも、指先から甲にかけて、ヒリヒリする。疼いている。

まあ、しかし、朝はとにかく「出勤」に気持ちが向くものであって、深くは考えなかった。

何がともあれ、職場に行かなくてはならないからだ。





職場に着いてシューズに履き替え歩き出してから、痛みの正体に気がついた。

「これは、痛風の発作だ…」

職場にいる限り、ナニかと歩かなくてはならない。

すると、痛みと腫れがどんどん増大してきた。

昼過ぎに裸足になって左右の足を比べると、左がプックリと膨れて、赤くなっている。

今まで何度か発作で足の指が腫れたことがあったけど、足首までウッスラ赤くなるほどの発作は初めてである。

もちろん痛いのだが、私は驚きの方が勝って、

「大変なことになったなア」と半ばボンヤリしていた。





理解のある同僚と働いているのはアリガタイものである。

私は定時より３０分早く上がって、係りつけのお医者さんに診てもらった。

先生は「発作は３、４日で引くと思います。その間は、痛み止めを飲みましょう」と、言われた。

ヨカッタ。そんなに長引かないんだ…。

私は「毎日二錠飲んで下さい」と言われていた尿酸値を下げる薬を、実は一錠弱しか飲んでいなかった。

それを白状すると、

「それなら発作が引くまでは一錠で行きましょう。発作中はあまり変えないほうが良い」

と、言われた。

ふだん不摂生な生活をしているから、怒られるかと思ったけど、大丈夫だった。

ヨカッタ、ヨカッタ…。





「脱水傾向だと発作が起きやすいから、水をたくさん飲んで下さい」

とも、教わった。

そうか。私の不摂生が悪いのではなく、この夏のありえない「猛暑」が、発作の原因だったのだ。





…と、いうことにしよう。














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