私は自分勝手でした。勝手にかずちゃんを好きになり、勝手にかずちゃんを
嫌いになってしまったのです。「かずちゃんが他の男と手を触れたり、一緒に
歩くのが嫌だー」と言ってしまえばよかったのですが、できませんでした。
彼女に何も言わないまま、自分から離れてしまいました。
彼女からすれば訳がわからなかったでしょう。男性が自分に声をかけてきて
気になり始めた時に無視され、話をしてくれなくなったのですから。
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試験も終わり、無事進級できることになりました。
そしてまた果物屋さんでバイトを始めました。
夕方5時から深夜2時までのバイトに入ったときです。
かずちゃんが9時くらいに通りかかりました。同じアパートの
住人の男2人と一緒でした。
「いまから飲みにいくのー」と陽気にかずちゃんは自分に声をかけました。
大事な試験が終わり、かずちゃんと会いたいなと思っていた自分は
他の男達と仲良く歩いていくかずちゃんを . . . 本文を読む
かずちゃんのアパートには1回だけ行ったことがあり
2階建ての4棟だけの小さいアパートでした。他の住民は
年の近い男の人たちで二人は挨拶もしたことがありました。
小向と田島と自分で昼間にかずちゃんのアパートにいきました。
小さい部屋でした。中に入るのは初めてでちょっとどきどきしました。
ベットルームが6畳くらいの部屋の中にかわいく作られていました。
台所とベッドルームの小さい空間にこたつを置いてマー . . . 本文を読む
自分は1週間のうち6日、かずちゃんは毎日のようにバイトをしていました。
12月になるとお互い忙しすぎて顔をあわせることが少なくなっていました。
3週間ぶりに偶然会って立ち話をすると
天文館の中の喫茶店で夜の時間帯にバイトをしているということでした。
友達の小向にそのことを話すと早速そこに行こうと言い出しました。
かずちゃんは店のカウンターの中にいました。コーヒーを頼みしばらくおしゃべり。隣のせきに . . . 本文を読む
かずちゃんはバイトの帰りにたまに自分のアパートに寄るようになりました。
初めてきたときには共同トイレで、電話がないことを説明しました。部屋の鍵は外側からU鍵(外側の丸い金具を半分まわし、それに南京錠をかける)でしまりそれに南京錠をつけるようになっていました。しばらくしてかずちゃんは帰りました。
すると隣の部屋の人がすごい勢いで自分の部屋の内側から
ドアをたたいています。ビックリしてその部屋の前にい . . . 本文を読む