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東京散歩 上野・寛永寺 ~天璋院篤姫の眠るお寺~

2008年11月20日 | 東京歴史散策
上野・寛永寺


天台宗東叡山寛永寺円頓院

天台宗の関東総本山。
開基は徳川家光 開山は南光坊天海
江戸城の鬼門を守る祈願寺として創建されたが、のちに芝増上寺とともに将軍家の菩提寺となる。
境内には四代家綱、五代綱吉、八代吉宗、十代家治、十一代家斉、十三代家定(篤姫の夫)が眠る。

現在の上野公園一体に壮大な規模をほこった大伽藍も幕末、明治の戊辰戦争(上野戦争)でそのほとんどが焼失。

明治8年(1875年)もと子院の1つの大慈院があった場所に川越の喜多院(天海が住していた寺)の本地堂を移築して本堂(中堂)とし、復興されたが、寺の規模は大幅に縮小した。


入り口



移築された根本中堂



  

常憲院霊廟勅額門(五代綱吉が眠る)基本非公開



上野公園内にある清水観音堂



動物園の一部と化した旧寛永寺五重塔(現在は東京都所有)


他に現存する旧伽藍は

書院(徳川慶喜が水戸退去の前に2か月ほど蟄居した場所)
旧本坊表門
弁天堂
黒門(荒川区の円通寺に移築、当時の弾痕が残る)
時の鐘
東照宮
大仏山パゴダ
上野大仏

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今、大河ドラマで人気の篤姫
夫、家定との切なく短くどこか儚い夫婦生活に涙した人も多いと思う。

すぐに離ればなれになってしまった二人が、
今、隣同士で静かに眠っているという事実を知ると、感慨無量である。

基本非公開だが、一年に一度特別公開があるらしく、
今年は大河人気もあり定員80人の20倍以上の応募者があったらしい。

現在、博物館や美術館、動物園などがあり、人々の憩いと、芸術の街ともなった上野。
しかしその、のどかな公園は、僅か140年ほど前に、日本人同士が大激戦を繰り広げた場所でもある。

終戦後、境内には敗者である彰義隊(幕府側)の戦死者遺体は片付けることさえ許されず数日放置されたままになったという
非情な事実も残る。

そして公園には、有名な西郷隆盛の銅像があり、観光客が写真を撮っている姿を良く見かけるが、西郷隆盛は上野を攻めた側の人間であると思うと、上野公園で散った(旧幕府側の)魂は浮かばれないだろう。
さらに勝者、西郷隆盛象の真裏に、敗者、彰義隊のお墓がひっそりとある。
その歴史と、両者の因果関係を知っている人はほとんどいない。
(西郷はその後、西南戦争で明治政府に背き賊軍となるけど.....)

様々な歴史が絡み合う上野、歴史という視点見てみると、おもしろい街です。


話はまったく飛ぶが、
旧寛永寺五重塔が、動物園の一部となり、その周りが鳥のエリア(アヒルとかだったと思うが)になり、
重要文化財の建物が糞だらけになっているのは、なんとかならないのかな?


寛永寺
JR山手線「鴬谷」駅から徒歩5分





2008.10.6


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2 コメント

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Unknown (あおい)
2008-11-21 23:54:21
こんばんは(^-^)/
身近にある上野公園なのに、上野公園とは思えないほどまだまだ知らない風景ばかりでした。
上野公園一体に大伽藍があったのですか?!
ここも、‘今’現在の雰囲気とは全く違った印象を残している場所だったのですね!!



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あおいさん☆ (kogaken)
2008-11-24 10:57:13
おはようございます(笑)


いつも返事が遅くてごめんなさい

僕もまだ上野公園を隅々まで見たことがないんです。
だからもっと素敵な出会いと、発見があると思います!!

だからきっと僕は、いつも一歩、道を変えるんです
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