あくまでボクの勝手な考えなんですが、アーティストさんの売れ方ってふたつの種類があるように思うんですよ。
ひとつはテレビや雑誌などに多く扱われ、ランキングの上位に常に現れるような売れ方です。CDの売り上げが主な収入源になるタイプですね。ライブというよりもコンサート、といった方がしっくり来るタイプといいますか。CDの売り上げランキングで上位に顔を出し、それで知名度が広がり、ファンが増え、コンサートの会場でもお客さんが入る、という流れで人気を獲得しているアーティストさんたち。一般的に名前を知られているアーティストさんのほとんどがこのタイプかと思います。
わかりやすいように、このタイプをメジャーな売れ方、と言いましょうか。
もうひとつはいわゆるライブバンドですね。CDの売り上げよりもライブでの動員が主な収入源になっているタイプです。世間一般にはあまり知られていない、ランキングにも名前はほとんどあがらない、テレビに出ることも少ない、それでも主に音楽性などをファンに気に入ってもらってライブハウスをいっぱいにするアーティストさんたち。CDを買うことに比べてライブに足を運ぶには時間も労力も必要になりますから、より深くファンの方に愛される必要がある売れ方と言えるかもしれません。
こちらのタイプはコアな売れ方、とでも言うことにしますね。
言い方を変えると、広くたくさんのひとに知ってもらう売れ方がメジャーな売れ方、深く熱狂的なファンを掴むのがコアな売れ方、と言っていいかと思います。
もちろんこの両面で売れているアーティストさんたちもいらっしゃいます。ざざっと挙げるとサザン、B’z、ミスチル、ラルク、ドリカム・・・などなど。長年活躍している大物アーティストさんたちはみんなそうですよね。名前を聞けば誰でも知っているし、一方で熱狂的なファンの方々が日本中にどれだけでもいる。逆に言えばこの両面で売れるようになれば、音楽ジャンルとしては極めた、と言えるんでしょうね。誰がどう見ても大成功、というやつです。
メジャーな売れ方をしているアーティストさんにも熱狂的なファンはいますし、コアな売れ方をしているライブバンドさんのCDも実際にはよく売れています。ただやっぱり、同じようにCDが売れてライブがお客さんでいっぱいになっていても、な~んかやっぱり両者の間には違いがあるように思えるんですよね。
わかりにくい話なので例を挙げますね。
メジャーな売れ方をしている代表として倖田來未さんを挙げてみます。彼女の存在を知らない方はほとんどいないのではないでしょうか。ウチの年老いた両親ですら名前と顔が一致しますからw 時代を掴んだ歌手のひとりと言っても過言ではないと思いますが、CDのランキングも常に上位、コンサートでも1万人規模の会場を埋める文字通りのトップアーティストさんです。
彼女の売れ方はボクのような一般人からするとなんだか凄く急激だったような印象があります。エロカッコイイ、というキーワードでマスコミの記事に多く取り上げられるようになった、と思っていたら、浜崎あゆみさんの次代を継ぐ歌手というポジションで一気にスターダムを駆け上がったようなイメージがあります。実際にはデビューはもう少し先で苦労した時期もあったのは知っていましたが、その下積みが生きたのか、訪れたチャンスを見事に掴んだように思えましたね。
ボクのなかで強く残っているのは、そのブレイクに至る過程で10作だったか12作だったか、連続でシングルをリリースしたことですね。これは倖田さんの売れ方を象徴しているように思います。
なぜなら普通ならばこんな離れ業はできませんから。まず10作以上もの曲を短期間で作ることが難しいです。作詞、作曲、アレンジのみならずレコーディングや販促など準備することいっぱいだと思いますから。演奏も含まれるバンドではより難しいでしょうね。しかも普通に考えれば一作ごとの印象は薄れてしまうでしょうし、熱心なファンの方以外は当然買い控える事態も起きるでしょうから、セールス面でも勿体無い気がします。
それでもこの離れ業をやってのけたのは、一番はまず話題作りにあったと思うんですよ。そして次に、倖田來未というアーティストを音楽シーンに定着させるということ。
実際にこれ以降、倖田来未さんの存在は確固たる位置を築きましたし、固定ファンの方も掴んだように思います。ひとつの時代を作った人気者として世間に認知される存在であることは間違いないでしょう。その一方で、ボクのような一般人からすると、倖田さんのキャラはよく知っていますが、実は曲のイメージや代表曲が意外なほど思い浮かばなかったりするんですよね。曲のタイトルとどんな歌だったかパッとわかるのは、「キューティーハニー」だけだったりするんです。(ファンの方、すいません。基本的に音楽にどっぷり親しんでいる人間ではないものですから・・・)
つまりボクの考えでいうと、倖田来未さんは曲そのものというより、存在それ自体が評価されている、売れているアーティストさんだと思うんです。ですから作詞作曲が誰であるかなどはほとんど彼女の評価には無意味ですし、タレント性が揺らぐことの方が大きな問題だったりします。話題を常に振り撒き続けるエンターテイナーの側面も重要になるでしょうね。
これがメジャーな売れ方の代表と考えていいと思います。アイドルなどもこちらに入ってくるでしょうね。
一方のコアな売れ方の代表にはマキシマムザホルモンを挙げてみたいと思います。
彼らの認知度は世間一般にはごく低いというのがボクの感想です。当然ウチの両親は知りませんw バンド名を聞いたことがあるなあ、という程度のひとがほとんどなのではないでしょうか。嘘だと思う方は隣りのお家のひとに聞いてみてくださいw 特に年配の方はまずほとんど知らないはずですから。
ですが実際の彼らの人気がどうかといえば、ライブチケットを取るのも難しいというのが実情です。もちろん会場の大きさも関係しますが(ドームで公演することがあればそりゃあチケットは取れると思いますよw)、それでも全国のライブハウスのほとんどでソールドアウトというのは驚くべきことです。ちなみにボクはチケット取れたことがないですw 是非一度は行きたいと思っているんですが・・・
これだけライブハウスの動員力があるバンドですが、例えばアルバムランキングで何位、なんて話題はあまり記憶にないんですよね。ボクが無知、というのももちろんありますが、ファンの方たちがそういう話題自体をあまりしていないように思います。恐らくですが、気にしていないと思うんですね。彼らが気にするのは、アルバムの売り上げ順位ではなく、どういう曲が入っていて次のライブでどれを演奏してくれそうか、ということ。あくまでも基準はライブにあるんです。バンド側のスタンスも当然のようにライブを中心に考えられていて、CDの売り上げよりもどうツアーを回るかに心が砕かれているように思えます。そりゃあ、ライブハウスが毎回埋まるんですから、たとえCDが売れなくても経済面には余裕が生まれますよね。
世間一般に名前が知られていない彼らがいかにファンを掴むのか。それを実現するには楽曲とパフォーマンスでライブハウスに来たお客さんたちを虜にする必要があります。つまり舞台の上に立ったときの実力がより重要になってくると思うんです。
ライブハウスに足を運ぶような方は基本的に音楽が好きな方々のはずです。そういった人々に「これは!」と思わせるパフォーマンスを見せる。気に入ってもらって、次回ライブにまた来てもらう。こうした地道な作業の繰り返しで固定ファンを確実に掴んでいく。歩みとしては非常にゆっくりですが、ただ掴んだお客さんたちは熱烈なファンばかりでしょうから、人気の安定感は相当なものがあるはずです。極端にいうと新曲を出さなくても、前と同じ曲ばかりでもファンはライブハウスに足を運ぶんじゃないでしょうか。求めているのはパフォーマンスですから、同じ内容でも何度も行きたくなるわけです。
地道ではあるんですが、着実なファンに支えられる人気、これがコアな売れ方だと言えますかね。
さ~て・・・前置きが長くなりましたが、ここでようやく我らがSCANDALの話題ですよw
では一体、SCANDALはメジャーな売れ方とコアな売れ方、どちらの部類に入るのだろうか?ということなんですね。
ボクはですね、この両方の売れ方を一気に目指しているのがSCANDALなのではないか、と思っているんですよ。
実はその部分に大きな魅力を感じているわけなんですけどね。
両方を目指すというと、いかにも良いとこ取りを狙っているだけの安直な方向性に聞こえるかもしれませんが、実際には相当難しいことだと思うんですよ。それを果敢にチャレンジしようとしている、その奇跡的な売れ方ができる、何十年に一度の存在になり得るのではないかと大きな可能性を感じているんです。
人気アニメの主題歌になる、人気芸人さんがPVを取る、お笑い番組に登場する、ラジオのレギュラー番組がある、音楽番組での扱いが新人バンドにしては相当いい、音楽雑誌以外にも扱われる、昼のワイドショーに登場する・・・などなど、数え上げれば切りがないほど、SCANDALのメディアでの待遇は恵まれています。こうした売り出し方は間違いなくメジャーな売れ方を目指しているといっていいでしょう。
まず大体からして、女の子4人組が楽器を持ってロックを奏でる、という時点から話題性に富んでいます。
しかも海外ツアーを回ったりとか、制服の衣装とか、女子高生としてのデビューとか、話題に関しては事欠かない存在なんです。加えて4人のあのルックスですよw どう考えても世間一般を意識した、メジャーな売れ方を視野に入れているのは疑いようがありません。
ところがその一方で、彼女たち自身は自らをハッキリと「ライブバンド」と呼んでいるんです。
何度も出てきているのでメンバーたち個々の考えではなく、チームSCANDALの総意として受け取って構わないと思います。SCANDAL自身は自らをライブバンドと定義付けしているわけです。で、実際にライブハウスでの活動を精力的にこなしていますよね。小さな会場でもオープニングアクトでも構わず演奏をしています。対バン相手も固定ファンをがっちりと掴んでいるような、まさにコアな売れ方をしているライブバンドさんたちと一緒の舞台に出てたりするわけですよ。
ボクシングのルールで、ボクサーを相手に、ボクシングのリングに立って闘っているひとは普通「ボクサー」と言いますよね。
ではライブの生音での演奏で、ライブバンドと一緒に、ライブハウスの舞台にあがっているSCANDALの存在はといったら・・・
やっぱり「ライブバンド」と言うのが妥当なんじゃないでしょうか?
ライブバンドとしてコアな売れ方をしている他のバンドさんと一緒に対バンするということはどういうことか? これはつまり実力を厳しく査定されるということでもあります。上であげた例でいうと、ボクサーとリング上で闘うのと同じことなんですよ。
この姿勢が凄くカッコよく見えるのはボクだけでしょうかね?
歴戦のツワモノと闘うには彼女たちはまだまだ経験不足です。時にはボロボロにされるということも覚悟しなきゃいけません。それでもライブを楽しい楽しいといい続ける彼女たちからは、まるで闘志が衰える様子がありません。メジャーな売れ方での優遇は置いといて、新人バンドとして実力の世界で闘い続けているように見えるんです。
世間一般に知名度を広げていくメジャーな売れ方と、固定ファンをがっちりと掴むコアな売れ方。
この両方を成し遂げるには、メディア越しにも伝わるような華と、音楽好きにも認めてもらえるような実力。その両方を併せ持たないといけない、ということでもあるんです。
だからこそ奇跡的な売れ方だ、とボクは思っているんですが・・・
彼女たちならもしかして成し遂げてくれるかもしれない、と期待してしまうんですよね。
ブログにBEATCRUSADERSのライブに行った模様が書いてありましたが、他にも上にあげたホルモンやミドリなどなど、過去にも明らかにライブバンドの勉強に行ったと思われる記事が載っていましたよね。
こうしたところを見る限り、チームSCANDALは本気でライブバンドとしての確立を目指していると思えます。
敢えてバンドとしての実力勝負に挑もうとするその心意気、
カッコええやないかい!!
ひとつはテレビや雑誌などに多く扱われ、ランキングの上位に常に現れるような売れ方です。CDの売り上げが主な収入源になるタイプですね。ライブというよりもコンサート、といった方がしっくり来るタイプといいますか。CDの売り上げランキングで上位に顔を出し、それで知名度が広がり、ファンが増え、コンサートの会場でもお客さんが入る、という流れで人気を獲得しているアーティストさんたち。一般的に名前を知られているアーティストさんのほとんどがこのタイプかと思います。
わかりやすいように、このタイプをメジャーな売れ方、と言いましょうか。
もうひとつはいわゆるライブバンドですね。CDの売り上げよりもライブでの動員が主な収入源になっているタイプです。世間一般にはあまり知られていない、ランキングにも名前はほとんどあがらない、テレビに出ることも少ない、それでも主に音楽性などをファンに気に入ってもらってライブハウスをいっぱいにするアーティストさんたち。CDを買うことに比べてライブに足を運ぶには時間も労力も必要になりますから、より深くファンの方に愛される必要がある売れ方と言えるかもしれません。
こちらのタイプはコアな売れ方、とでも言うことにしますね。
言い方を変えると、広くたくさんのひとに知ってもらう売れ方がメジャーな売れ方、深く熱狂的なファンを掴むのがコアな売れ方、と言っていいかと思います。
もちろんこの両面で売れているアーティストさんたちもいらっしゃいます。ざざっと挙げるとサザン、B’z、ミスチル、ラルク、ドリカム・・・などなど。長年活躍している大物アーティストさんたちはみんなそうですよね。名前を聞けば誰でも知っているし、一方で熱狂的なファンの方々が日本中にどれだけでもいる。逆に言えばこの両面で売れるようになれば、音楽ジャンルとしては極めた、と言えるんでしょうね。誰がどう見ても大成功、というやつです。
メジャーな売れ方をしているアーティストさんにも熱狂的なファンはいますし、コアな売れ方をしているライブバンドさんのCDも実際にはよく売れています。ただやっぱり、同じようにCDが売れてライブがお客さんでいっぱいになっていても、な~んかやっぱり両者の間には違いがあるように思えるんですよね。
わかりにくい話なので例を挙げますね。
メジャーな売れ方をしている代表として倖田來未さんを挙げてみます。彼女の存在を知らない方はほとんどいないのではないでしょうか。ウチの年老いた両親ですら名前と顔が一致しますからw 時代を掴んだ歌手のひとりと言っても過言ではないと思いますが、CDのランキングも常に上位、コンサートでも1万人規模の会場を埋める文字通りのトップアーティストさんです。
彼女の売れ方はボクのような一般人からするとなんだか凄く急激だったような印象があります。エロカッコイイ、というキーワードでマスコミの記事に多く取り上げられるようになった、と思っていたら、浜崎あゆみさんの次代を継ぐ歌手というポジションで一気にスターダムを駆け上がったようなイメージがあります。実際にはデビューはもう少し先で苦労した時期もあったのは知っていましたが、その下積みが生きたのか、訪れたチャンスを見事に掴んだように思えましたね。
ボクのなかで強く残っているのは、そのブレイクに至る過程で10作だったか12作だったか、連続でシングルをリリースしたことですね。これは倖田さんの売れ方を象徴しているように思います。
なぜなら普通ならばこんな離れ業はできませんから。まず10作以上もの曲を短期間で作ることが難しいです。作詞、作曲、アレンジのみならずレコーディングや販促など準備することいっぱいだと思いますから。演奏も含まれるバンドではより難しいでしょうね。しかも普通に考えれば一作ごとの印象は薄れてしまうでしょうし、熱心なファンの方以外は当然買い控える事態も起きるでしょうから、セールス面でも勿体無い気がします。
それでもこの離れ業をやってのけたのは、一番はまず話題作りにあったと思うんですよ。そして次に、倖田來未というアーティストを音楽シーンに定着させるということ。
実際にこれ以降、倖田来未さんの存在は確固たる位置を築きましたし、固定ファンの方も掴んだように思います。ひとつの時代を作った人気者として世間に認知される存在であることは間違いないでしょう。その一方で、ボクのような一般人からすると、倖田さんのキャラはよく知っていますが、実は曲のイメージや代表曲が意外なほど思い浮かばなかったりするんですよね。曲のタイトルとどんな歌だったかパッとわかるのは、「キューティーハニー」だけだったりするんです。(ファンの方、すいません。基本的に音楽にどっぷり親しんでいる人間ではないものですから・・・)
つまりボクの考えでいうと、倖田来未さんは曲そのものというより、存在それ自体が評価されている、売れているアーティストさんだと思うんです。ですから作詞作曲が誰であるかなどはほとんど彼女の評価には無意味ですし、タレント性が揺らぐことの方が大きな問題だったりします。話題を常に振り撒き続けるエンターテイナーの側面も重要になるでしょうね。
これがメジャーな売れ方の代表と考えていいと思います。アイドルなどもこちらに入ってくるでしょうね。
一方のコアな売れ方の代表にはマキシマムザホルモンを挙げてみたいと思います。
彼らの認知度は世間一般にはごく低いというのがボクの感想です。当然ウチの両親は知りませんw バンド名を聞いたことがあるなあ、という程度のひとがほとんどなのではないでしょうか。嘘だと思う方は隣りのお家のひとに聞いてみてくださいw 特に年配の方はまずほとんど知らないはずですから。
ですが実際の彼らの人気がどうかといえば、ライブチケットを取るのも難しいというのが実情です。もちろん会場の大きさも関係しますが(ドームで公演することがあればそりゃあチケットは取れると思いますよw)、それでも全国のライブハウスのほとんどでソールドアウトというのは驚くべきことです。ちなみにボクはチケット取れたことがないですw 是非一度は行きたいと思っているんですが・・・
これだけライブハウスの動員力があるバンドですが、例えばアルバムランキングで何位、なんて話題はあまり記憶にないんですよね。ボクが無知、というのももちろんありますが、ファンの方たちがそういう話題自体をあまりしていないように思います。恐らくですが、気にしていないと思うんですね。彼らが気にするのは、アルバムの売り上げ順位ではなく、どういう曲が入っていて次のライブでどれを演奏してくれそうか、ということ。あくまでも基準はライブにあるんです。バンド側のスタンスも当然のようにライブを中心に考えられていて、CDの売り上げよりもどうツアーを回るかに心が砕かれているように思えます。そりゃあ、ライブハウスが毎回埋まるんですから、たとえCDが売れなくても経済面には余裕が生まれますよね。
世間一般に名前が知られていない彼らがいかにファンを掴むのか。それを実現するには楽曲とパフォーマンスでライブハウスに来たお客さんたちを虜にする必要があります。つまり舞台の上に立ったときの実力がより重要になってくると思うんです。
ライブハウスに足を運ぶような方は基本的に音楽が好きな方々のはずです。そういった人々に「これは!」と思わせるパフォーマンスを見せる。気に入ってもらって、次回ライブにまた来てもらう。こうした地道な作業の繰り返しで固定ファンを確実に掴んでいく。歩みとしては非常にゆっくりですが、ただ掴んだお客さんたちは熱烈なファンばかりでしょうから、人気の安定感は相当なものがあるはずです。極端にいうと新曲を出さなくても、前と同じ曲ばかりでもファンはライブハウスに足を運ぶんじゃないでしょうか。求めているのはパフォーマンスですから、同じ内容でも何度も行きたくなるわけです。
地道ではあるんですが、着実なファンに支えられる人気、これがコアな売れ方だと言えますかね。
さ~て・・・前置きが長くなりましたが、ここでようやく我らがSCANDALの話題ですよw
では一体、SCANDALはメジャーな売れ方とコアな売れ方、どちらの部類に入るのだろうか?ということなんですね。
ボクはですね、この両方の売れ方を一気に目指しているのがSCANDALなのではないか、と思っているんですよ。
実はその部分に大きな魅力を感じているわけなんですけどね。
両方を目指すというと、いかにも良いとこ取りを狙っているだけの安直な方向性に聞こえるかもしれませんが、実際には相当難しいことだと思うんですよ。それを果敢にチャレンジしようとしている、その奇跡的な売れ方ができる、何十年に一度の存在になり得るのではないかと大きな可能性を感じているんです。
人気アニメの主題歌になる、人気芸人さんがPVを取る、お笑い番組に登場する、ラジオのレギュラー番組がある、音楽番組での扱いが新人バンドにしては相当いい、音楽雑誌以外にも扱われる、昼のワイドショーに登場する・・・などなど、数え上げれば切りがないほど、SCANDALのメディアでの待遇は恵まれています。こうした売り出し方は間違いなくメジャーな売れ方を目指しているといっていいでしょう。
まず大体からして、女の子4人組が楽器を持ってロックを奏でる、という時点から話題性に富んでいます。
しかも海外ツアーを回ったりとか、制服の衣装とか、女子高生としてのデビューとか、話題に関しては事欠かない存在なんです。加えて4人のあのルックスですよw どう考えても世間一般を意識した、メジャーな売れ方を視野に入れているのは疑いようがありません。
ところがその一方で、彼女たち自身は自らをハッキリと「ライブバンド」と呼んでいるんです。
何度も出てきているのでメンバーたち個々の考えではなく、チームSCANDALの総意として受け取って構わないと思います。SCANDAL自身は自らをライブバンドと定義付けしているわけです。で、実際にライブハウスでの活動を精力的にこなしていますよね。小さな会場でもオープニングアクトでも構わず演奏をしています。対バン相手も固定ファンをがっちりと掴んでいるような、まさにコアな売れ方をしているライブバンドさんたちと一緒の舞台に出てたりするわけですよ。
ボクシングのルールで、ボクサーを相手に、ボクシングのリングに立って闘っているひとは普通「ボクサー」と言いますよね。
ではライブの生音での演奏で、ライブバンドと一緒に、ライブハウスの舞台にあがっているSCANDALの存在はといったら・・・
やっぱり「ライブバンド」と言うのが妥当なんじゃないでしょうか?
ライブバンドとしてコアな売れ方をしている他のバンドさんと一緒に対バンするということはどういうことか? これはつまり実力を厳しく査定されるということでもあります。上であげた例でいうと、ボクサーとリング上で闘うのと同じことなんですよ。
この姿勢が凄くカッコよく見えるのはボクだけでしょうかね?
歴戦のツワモノと闘うには彼女たちはまだまだ経験不足です。時にはボロボロにされるということも覚悟しなきゃいけません。それでもライブを楽しい楽しいといい続ける彼女たちからは、まるで闘志が衰える様子がありません。メジャーな売れ方での優遇は置いといて、新人バンドとして実力の世界で闘い続けているように見えるんです。
世間一般に知名度を広げていくメジャーな売れ方と、固定ファンをがっちりと掴むコアな売れ方。
この両方を成し遂げるには、メディア越しにも伝わるような華と、音楽好きにも認めてもらえるような実力。その両方を併せ持たないといけない、ということでもあるんです。
だからこそ奇跡的な売れ方だ、とボクは思っているんですが・・・
彼女たちならもしかして成し遂げてくれるかもしれない、と期待してしまうんですよね。
ブログにBEATCRUSADERSのライブに行った模様が書いてありましたが、他にも上にあげたホルモンやミドリなどなど、過去にも明らかにライブバンドの勉強に行ったと思われる記事が載っていましたよね。
こうしたところを見る限り、チームSCANDALは本気でライブバンドとしての確立を目指していると思えます。
敢えてバンドとしての実力勝負に挑もうとするその心意気、
カッコええやないかい!!