ヒマジンの独白録(美術、読書、写真、ときには錯覚)

田舎オジサンの書くブログです。様々な分野で目に付いた事柄を書いていこうと思っています。

木村敏(キムラ ビン)氏の著作

2018年08月27日 13時48分18秒 | ことば
わが国の精神医学会での重鎮ともいえる人の著作を読んでみた。
著者の名前は木村敏と言う。書籍の名を『命のかたち、かたちの命』という。

50年ほど前に木村氏の名を眼にしたことを思い出した。
世界的な精神分析医のビンスワンガーの「精神分裂病」の訳者の一人として記憶にあったのだ。
今回、ちょっとした理由により木村氏のこの本を手にしてみた。
まだ本の全文を読み終わったわけではないのだが、この本の中でなるほどと思える箇所があったので、紹介しておきたい。

「他のどんな分野の医学についても言えることだけれども、患者は生きているから、生きなければならないから、病気になるのである。病気とは、生きていることのこの上なくすぐれた一つの表現形態なのだ。(中略)彼が他人との関係で苦しみ、自分自身との関係で悩み、周囲の世界との関係で途方に暮れるのも、彼なりに無理を承知で懸命に生きようとしている生き方なのだ。」と木村氏は述べている。


患者は・・生きなければならないから、病気になるのだ」この言葉の意味は計り知れないほど、大きい。



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