ヒマジンの独白録(美術、読書、写真、ときには錯覚)

田舎オジサンの書くブログです。様々な分野で目に付いた事柄を書いていこうと思っています。

「人間ドラマ」という言葉があるが・・・・

2016年08月29日 23時38分18秒 | ことば
私たちがよく聞く言葉に「人間ドラマ」という言葉があります。

さりげなく送っている日常生活の中で、恋人との心のすれ違いや親子間での葛藤などの私的な出来事にスポットをあて、それを物語に仕立てて描写した時に、「そこに人間ドラマがある」と言うふうにこの言葉は使われています。
それに対して、例えばかっての東映の任侠映画で藤純子が高倉健に対して恋心を抱いていて、それを描写した場面があったとしても、それを「人間ドラマ」とは言わないのが普通です。

「人間ドラマ」と言う言葉には市民生活の中での私的な出来事を取り上げるときに使われているのが多いような気がします。

さて、ここからがきょうの私の疑問点なのです。

「人間ドラマ」がある以上、「人間でないドラマ」はあるのかな、などと思っているのです。

動物社会での出来事を描いた映画や小説があったとします。
いま、思い出すのは「エルザの子供たち」などがそれに当たりますが、それを「動物と人間が織りなすドラマ」とは言えても、「ライオン・ドラマ」とは言っていませんね。

「ファーブル昆虫記」や「シートン動物記」は昆虫や動物の日常の生態を描写したものとして読まれています。
昆虫や動物の日常生活が描かれれいても、それを「昆虫・ドラマ」とか「動物・ドラマ」とは呼びません。
あくまで、それらは人の眼から見た昆虫や動物への「観察記」なのです。

さて、話は変わりますが、先日から上映されているアニメ映画で「ペット」と言うのがありました。
このポスターのアニメーション映画です。

「The Secret Life of Pets」が原題なので、直訳すると「ペット達の或る秘密の生活」とでもなるのでしょうね。
Secret Lifeの前に定冠詞がついていますので、これから想像すると、これは「ペット・ドラマ」と呼べるのかもしれませんね。
友人がこの映画を観てきたと言っておりましたので、一度詳しく聞いてみようと思います。

宇宙がどのようにしてできたのかとか、地球上に生物が生まれてきた事などには、まさしくドラマチックな過程があるわけですので、これを「宇宙・ドラマ」、「地球・ドラマ」と呼んでも不思議ではないような気がします。

人間にだけドラマがあるように思うよりも、動物や自然や宇宙にも「ドラマ」があるんだと考えた方が良いような気がします。

「ドラマ」は何も「人間」だけに限らず、「ペット」や「自然」や「宇宙」にもあると考えると、世界には実に多くの「ドラマ」があるのだと思えてくるのです。

「ペット」のポスターの画像は友人がとったものです。それをお借りしました。この場をかりてお礼を言います。




コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今年の夏は、燃焼したのだが。 | トップ | 言葉が短縮されるとどうなる... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ことば」カテゴリの最新記事