温かい…

「雪がまたすごく降っちゃって、いやになっちゃうね。
３月なのに。あともう少しでしゅうぶんの日だっていうのに。」
なんて母に言ったら、
「春分の日でしょ」
と訂正された。

今日母は「ボーッとして・・・私頭変になっちゃった…」
って何度も言ってたけれど、
大丈夫、いつもよりしっかりしてるくらいで。
ちょっと安心したよ。


いつものように母の若い頃の写真を二人で見ていたら、
介護の人も来て一緒に見てくれた。
7,80年以上も昔のちょっと華やかなそうな当時の写真に驚いて、
でも楽しそうに、時には涙ぐんだりしながら。

四国出身で、北海道に来て５年目という彼女。
なんて優しくて温かい人なのかしらと、
私はとてもうれしかった。
母というより私が、彼女から癒しをもらったようだった。


今日は最初、寂しいよ…って言ってた母。
でも帰る頃には、寂しくないからね、って言った。
私も帰り道は温かかった。


帰宅してからも少し嬉しいことがあった。
人の心に触れるのがなによりうれしい、
そんな日だった。