Harmony

ちょっと呟いて孤独からの脱出?

丸善

2008-07-03 18:03:00 | Weblog

今日丸善で文庫本を買った。
紀伊国屋の方がちょっと近いので、たいていはそこに行くのだけど、
今日はウロウロしたかったから少し広めな丸善にした。

先週買った本は袋に入れてもらったけど、
今日は文庫本だし、カバーを掛けてもらった。

久し振りの丸善のカバー。
なんともいえず好きだ。
そして懐かしいようなキュンとした気持ち。


父が大好きだった丸善。
私の子供の頃から、そして80才代になっても、
一人で歩けるうちはそこへ通い続けていた父。

私が今日行った所ではない、三越の隣にあったあの丸善。

小学生の頃私はよく付いて行った。
でも、行くのはいつも洋書のフロアだから子供の私は詰まらない。
それに気難しい父と一緒なんて楽しくもなんともない。
(ごめんね、お父ちゃん。)


それでも行くのは、その後の楽しみがあったから。
すぐ側の喫茶店に行ってソフトクリームを食べるというすごい楽しみ。

その頃は今のようにどこにでもあった訳じゃないソフトクリーム。
もぅ、美味しくて嬉しくてたまらなかった。

父が何を食べるか飲むかしてたかは分からない。
多分ソフトクリームは食べていなかった。
私はその横にある熱帯魚を見ながら、黙々と食べていたような気がする。
そして父は黙って本を見てる。


そんな数十年前の丸善や喫茶店、父と私。
物語の映像のように思い出す。
本棚にいつもあった丸善のカバーの本も。



こんな風に文字にしていたら、なおさら胸がいっぱいだね。
でも、父はきっと嬉しいかな。
父の後に亡くなった身内が多いから、父の話題がこの頃少ない気がしてたもの。
それが今日、こんなに思い出すなんてね。
お父ちゃんもびっくりしてる?(笑)

三越の隣の丸善がなくなってしまったのは本当に寂しいけど、
私の近所の丸善で、またカバーを掛けてもらった本買うね。



カバーでどこか満足して、
肝心の本、今は全然読む気がしなくなっちゃった。



もうすぐ父の命日。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする