2006/08/31 2006-08-31 21:01:51 | 短歌 今年もまた夏の遺骸を誰にも見せず心に音無く埋める 現実を遠く感じて絶叫ワナビアドリームメイカーなど ガラス窓はめ殺されて秋の日を玉玉と返し続ける
2006/08/30 2006-08-30 21:49:33 | 短歌 二十九歳店頭表示価格大幅プライスダウン 空を覆うスクリーン呼吸しがたくなりにけりオキシジェンを バラバラに心は砕け西日差す蒸せる部屋にて夜を待ちわび
2006/08/28 2006-08-28 21:43:02 | 短歌 独り言ネットの海に垂れ流すエアコンの音すら気付かずに 夏空に鰯雲浮く日が増えて蝉の鳴き声ゆくりと消える 矛盾を抱えたまんま生きていく収穫祭何かの葬儀
a-nation 2006-08-24 20:27:30 | 短歌 炎天下流れる汗はミネラルを残して風に乗り旅立った 知らぬ人知らぬ伴奏知らぬ歌それでも体知らず動いて 鈴木亜美に潜む陰が肌の白偏際立て可憐にさせる 手をあげて声を出しては歓声の一部作りて一つを成した 音もなく新交通がステージの背後を通る音声の中 日が暮れてELTバラッドを歌い辺りは青色の恋 彼らと歌い踊るのは21世紀で最高の出来事 浜崎あゆみのバラッド連続も夏の熱さが熱気を保つ 浜崎の最後の歌が終わり思いがけずに僕は少し泣いた 花火が上がり別種の歓声が祭りの後を弱く癒やした
海 2006-08-24 20:26:03 | 短歌(副題付) 海面に浮かんで空を眺め見る水母の如く何も思わず 砂浜に流れて着いた芥たち声か細くし遍歴語る 白波に浮かぶ千代紙帆走す競うヨットの涼しい姿 棒切れで砂地に描くP.S.の続きも知らず今日は眠る 何処までも遠浅の海沖に向け歩を進めればオーストラリア
2006/08/24 2006-08-24 20:25:32 | 短歌 途切れた熱帯夜日の差さぬ場所に秋広がる緩く静かに 水母浮く波打ち際に寝そべって良き思い出をボトルに詰める 積算も和算も何も零にする深くて暗い花火の余韻
2006/08/23 2006-08-23 22:27:55 | 短歌 午後のスコール埃に浮かぶ街は瞬間海の中沈んだ 携帯電話の画面が日光を弾いて暗い顔へ届ける シンガポールより強く加熱される列島スフィンクスが吠える
2006/08/20 2006-08-20 23:08:24 | 短歌 炎天下ライブのために足運ぶすでに片足棒になりけり あの方もその方いずれ行くさきは人工島と妄想をする 金になる歌声を持つ人の子ら多種結果の帰結に過ぎず
2006/08/19 2006-08-19 23:12:55 | 短歌 いつでも「跳べばわかるさ」とノタマウ君は恐怖知ってか知らずか 深夜、道歩きながら金色夜叉を想像し早歩きになる ナンパをすると手話で返事されるコミュニケーションの遠さよ
2006/08/18 2006-08-18 22:48:09 | 短歌 ヒメジオン蜻蛉一匹休ませる羽越し揺れる桃色の花 曇り空にわかに涼し風作るそれでも流る未枯渇の汗 宇宙観光する時代来ても皆盆休みにテラを発つのか