黄色い拍子

言うよりも詠うことにて喜びをひそか硯の奥に隠して

2005/08/31

2005-08-31 21:33:55 | 短歌
モザイク状の鱗雲の下包み隠しようもない生活

柳が固定される風のないそれでも涼しいある晩夏の朝

途切れないループそれでも扇風機が静かに止まっていたりする

月光浴

2005-08-21 00:02:55 | 短歌(副題付)
月光に泳ぐ晩夏の宵ひとり涙流れる跡は乾かず

月まで約100万㎞意識だけならいつでも行けるのに

真夜中呼吸しながら月光を撚って偽り隠す布織る

日立の塔がルナパークを統べる存在だった事誰も知らず

新橋色の瞳でも月光は白く見えるか異国の人よ

とかげの冷たい皮膚をさらにしばりて凍らす月光の魅力