SIDEWALK TALK

18の夜

Letter土蜘蛛の会」という摩訶不思議な飲み会に参加するために、
先月、金沢を訪れたことは、このブログで以前ふれた。
ろくでもない、すばらしき時間を過ごしたのだけど、
とある先輩との再会が特に楽しかった。


その先輩は、僕が新入生のときの4年生で、
当時20代前半にもかかわらず、「御大」というニックネームをもっていた。
お謡いが上手くて、エロくて、老けてて、面倒見がよくて、変態で、
住んでいた下宿は「バスティーユ監獄」と呼ばれ、仲間から恐れられていた。
まぁ、そういう先輩である。


あれはどういうきっかけだったんだろう?
その御大が、ある晩、ひょっこり僕の下宿を訪ねてきた。
部屋飲みしながらくっちゃべってると、
御大は僕の部屋に転がっているエロ本もどきを見つけた。
そして、僕に「しばらく布団をかぶってろ」と命じた。


言われるままに布団に潜り込んで数分後、
御大の許しを得て布団から顔をだすと、
案の定?ゴミ箱にはティッシュの山が散乱していた。


「遠くへ - 1984年・春・18才」
東京でひとり暮らしを初めてまだ1ヶ月足らず。
ほんのひと月前まで田舎の純情な高校生。
あまりにも衝撃的でおぞましい夜だった。


今回、その御大先輩と再会して、「18の夜事件」のことを話すと、
まったく悪びれた様子もなく、呵々と大笑した。
御大は、年齢が容姿に追いついた感じで、
むしろ若返っているように思えた。


聞くところによると、最近は「鴻門の会」(肛門の怪?)とかいう
荒技をあみ出しているらしい。
老いて益々盛んなり...

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