定年後も本人が希望すれば一定の期間を勤務延長、
または70歳を限度に再雇用すると定められている。
要するに最後の最後まで社員さんをこきつかう、
とんだブラック企業というわけだ。
先日、こんなブラック企業に入社希望の若者が面接にきた。
柔道の井上康生に似た、22歳の青年だった。
自分でいうのも何なんだけど、
桐箱屋を志望するというのは、どういう動機なんだろう?
未経験者からすれば、雲をつかむような仕事じゃないだろうか?
僕は、通り一遍の説明をしてから、彼にこちらへの質問がないか尋ねた。
若干22歳の彼は、意外なことに定年、それも再雇用について僕に訊いた。
70歳を超えても、さらに再雇用してしてもらえるのか?
というような内容だった。
彼が古希を迎えるのは約半世紀後のことだから、
九分九厘、僕は生きてないだろう。
それに日本の社会構造も雇用状況も一変してるだろうし、
会社が存続してるかどうかも確証できない。
ともかく50年先のことは約束できないけど、
現時点で70歳の社員さんがいて、本人が希望し、カラダが健康なら、
再雇用すると答えておいた。
この返答は、彼にとってはホワイト企業のそれと思えたらしく、
晴れて入社することになった。
来週の水曜日、初出社。
変わり者には違いないだろうけど、天邪鬼の方が職人気質に向いてる。
少しビビりながら、水曜を待っている今日この頃である。
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