こいつらに人権感覚は ないとしか言いようがない

　新聞やネットで報道されたように、 中部経済連合会の豊田鐵郎会長が中部国際空港の 滑走路が一本しかないという事を取り上げて、「身体障害者みたいなものだ云々」と発言した。 この後本人ではなく広報が 不適切だったと発言の撤回を 示したが、 そんなことよりも この発言自体が一体どういう意味を持つのか。 敢えて「身体障害者みたいなもの」という言葉を選んで 発言していること自体が、 この人物が 身体障害者などの 弱者を 侮蔑し、見下し、 差別している ということや。 日常的に 普段から そういう 意識がないと、 こんな発言にはならないはずや。



　本音の部分で、 障害者が邪魔ものであると言う 優生思想そのものを この人物は持っているということに他ならない。 こういう奴が トヨタ系列の会社の会長をやって、 中部経済連合会の 会長もやっているということ自体に、今の日本社会の 深刻な現状がある。
　また 先日には 麻生太郎副総理が、 愛媛県西条市での講演で、 行われていた お祭りの参加者を「きちがいみたいな人ばかりだ」 と 表現した。 これが日本の副総理大臣！ 「きちがい」という意味を こいつはわかってないのか。
　この言葉は 放送禁止用語でもあり、 元々 精神障害者を 馬鹿にし、蔑み、 差別していた言葉だ。



　そんなことが こいつには分からないのか。 さらに 麻生副総理は それ以前に、 「政治家になる動機は問わない 。結果が大事だ。 何百万人も殺したヒトラーは いくら動機が正しくても駄目だ」 と発言している。 ヒトラーが 政界に進出した動機が 正しいと言ってるのだ。 何百万人も殺したと言ってるけど、 その内容を こいつは知ってるのか。



　ヒトラーが たち上げた ナチス、 国家社会主義ドイツ労働者党、 名前だけは よさげな 感じだが、 元々ヒトラーが 意識の中に有していた優生学思想は、 第一次大戦 の始まりとほぼ同時に、 具体的な 虐殺の 形として現れている。
　最初に標的になったのは 精神障害者であり、身体障害者。 後には この範囲が広げられ、 軽い精神疾患的な事までも 含まれるようになり、 様々な経緯はあるが、 最終的には 約 20万人前後が、安楽死や餓死、 薬物投与、 そして ガス室 などで 殺されたと言う。この時に 試された方法が、 数年後に始まる ホロコーストの 悍ましい 大虐殺に そのまま 利用されることになり、 終戦までに 少なくとも 600万人以上の ユダヤ人が、虐殺されることとなる。





　このような 歴史的な 事実を豊田会長も 麻生副総理も 知らないと言うのか。そんなことはないだろう。そういう知識は 必ず持っていると思う。その上でこんな 人権無視の 差別発言を 平然と行うというのは、本人たちの意識の中に、日常的に 障害者等を社会にとって必要がない、という優生思想が こびりついてるとしか思えない。 そして こんな発言をしておいて、撤回と言う 表現だけで 許されてしまうこの日本の社会というのは、 一体どれだけ 民度が低いのか。このことが 海外で報道されたのかどうかは知らないが、まさに日本の 人権感覚の なさを晒した、あまりにも無様な 実態だとしか言えない。
　本来なら トヨタ会長は会長職を 辞するべきだし、 麻生副総理も 当然、社会的な責任を取って辞職すべきほどのことだ。こういう奴らの発言が、 何度も何度も繰り返されることによって、 国民の中に じわじわと 慣れが生じてきて、 無意識的に 優生思想が広まっていくことになるんだろう。
　絶対にこいつらは許せない。もっともっと 国民も メディアも怒るべきだ。 ほんま最近の 新聞やテレビというメディアは、 怒りも何もなく、 ただ ニュースを流してるだけ、 書いてるだけ。歴史的な重い真実に 目を向けようとしない メディアであり、要職についてる様な奴らが、権力を持っている 今の日本の、くだらない みっともない 有様にウンザリだ。