切れ切れ爺さんの徒然撮影&日記

主に寺院や神社等を中心に、文化財の撮影と紹介。
時に世の中の不条理への思いを発言していく。

《 ゼロゼロ融資、返済・・・腑に落ちない 》   2023.6.25

2023-06-25 23:57:52 | 社会
 2020年、コロナ禍で業績悪化に苦しむ自営業者や中小企業に対して、政府はいわゆる「 00(ゼロゼロ)融資」の政策を始めた。当然のことながら膨大な数の申し込みがあり、総額 約43兆円に上るという。そしてその政策は20年度内中に終了し、この5月から返済が開始されるという。このニュースを今日テレビで見た。

 まず「00融資」などという言葉は初めて聞いた。いつも新聞やネットニュースなどを気をつけて読んでいるつもりだったが、経済面は苦手ということもあって見逃していたのか、 あるいはニュースでもあまり報じられていなかったのか。理由はわからないがとにかく私自身はこういった政策があったのを全く知らなかったのだ。そして今日ニュースでごく短い 説明がなされていた。女性アナウンサーが顔色ひとつ 使えずに「返済が始まる。ウクライナ問題も含めて物価高の煽りを受け、返済が困難になっている企業が予想以上に増加し、返済不可能な事例が発生する模様だ。その分は国民の負担になりそうだ・・・」といった趣旨のことを述べていた。



 これは一体どういうことだということで、少しだけ調べてみた。コロナにより特に中小企業や個人経営者は窮地に立たされる状況に陥り、そこで政府は国の金融機関を使ってこの 00融資を始めた。 つまり担保 0、 利子0というものだ。借り手にとってみればこんなに嬉しいことはない。窮地を救ってくれる政策としてよくぞやってくれたという思いだろう。もちろん借りられたからには同額返さなければならない。あくまでも利子は0なのだから、 5000万円借りたら5000万円返せばいいというものだ。個人業者等には最高で6000万。中小企業においては3億円という上限で融資が受けられる。しかし最初は政府系の金融機関が取り扱っていたものの、あまりにも希望が殺到し途中で各都道府県の民間金融機関にもその取り扱いの枠を広げた。もちろん同じ条件だ。
 
 民間の金融機関は当然ながら、ある程度の希望企業の審査を行う。普段の金融取引であればこの審査はかなり厳しく、融資不可となるケースも多いだろう。ところが利子 0では金融機関も納得ができないので、1,数パーセントの利子を政府が肩代わりして払うという制度としてスタートしている。なんと国が利子の分を払ってくれるのだ。こんなに美味しい話はない。つまり金融機関は何がどうあれ、消して損をすることがないような仕組みが国によって保証されているのだ。こんな優遇措置、ありなのか。当然こうなると仮に融資した企業が倒産しても貸し倒れにならず、場合によっては国がその分を支払ってくれるということなので、いくらでも融資するだろう。当然のことながら対象企業に対する審査は甘くなる。実際にそんなケースも出てきているようだ。つまり不正も出てきているようだ。

 融資を受けた個人事業主や中小企業にとってみれば、本当にこれで助かったところも多いだろう。これによって業績が回復し無事に返済も可能となるというところも多い。ところが 現実問題としてはコロナ禍に加え、途中で物価高が大きくのしかかってくる。 1000万円融資を受けたものの予定していた設備投資に、物価高によって 1500万円かかってしまったといった事態が多発したのだ。そのために企業倒産などの事態があちこちで起こってくる。政府としては最初の目論見としてコロナ禍による損害を保証しようということで始めたものの、ウクライナ問題などの想定外のことも含めて予想以上の物価高に結局、対応できない状態になってしまったわけだ。



 その結果詳しいことは私はよくわからないが、本来ならば貸した方の金融機関の不良債権となるものが、このケースの場合では国が保証してくれると言った形で、民間金融機関は何ら痛くも痒くもない。ではその政府が金融機関に支払う利息の分は、そして不良債権になるはずのものの保証金はどこから出るのか。これが今日のニュースによると「国民の負担」になるケースが出てくるといったものだった。

  つまり国民の税金で解決しようなどという発想自体がおかしいのではないか。もちろん 中小企業等を援助するという意味ではいいものだとは思うが、その処理の仕方について本来どのようにすれば良いのかという議論は国会でなされたのかどうか。少なくとも私は聞いたこともない。あるいはどこかの省庁のつまり経産省の専権事項なのか、あるいは内閣の独自の判断で決めても良いことなのか。一体どこでどうなっているのかがさっぱりわからない。

 国民の税金を使って処理しようとするならば、その前にやるべきことがあるはずだ。例えば先日終了した国会において本来ならば、国会議員一人一人に支給されている「 文書交通費」月額100万円という領収書のいらないあぶく銭を論議することになっていたのに結局、何もせず国会は終わってしまった。つまり国会議員どもは自分たちの損になることを考えようともしない。何でもかんでも国民に押し付ければいいと思っている。今後5年間の防衛費も一気に2倍に引き上げられ、 43兆円となった。財源はどうするのか。国債だけで済むはずがない。これも一部は、あるいは半分 かもしれないが、増税で賄うのは目に見えている。何という 無責任なやり方だ。ただでさえこの30年、日本の経済は成長が横ばい状態で賃金も上がらず当然、年金も上がらないどころか、そこからたくさんの税金を引かれて手元に残ったわずかなお金で暮らさなければならない。特に国民年金だけの生活者は月数万円の生活費ということになる。やっていけるわけがない。国家予算においてももっと 削れるところがあるはずだ。防衛費 43兆円ではなく、なぜ2倍である必要があるのか。 2倍にしたら防衛能力が高まって日本は中国に勝つとでも言うのか。そんなわけないだろう。

  日本の様々な経済指標は相当下がりつつある。書店に行っても経済学者が書いた書物において、今後の日本経済の先行きが厳しいと言った内容のものが結構出ている。超低金利政策をずっと続けてきた結果、国民の賃金はお隣の韓国にも抜かれ相対的な位置は下がるばかりだ。当然経済格差も大いに進み、超富裕層と中間層、そしてかなり多くの低所得層といった具合に分断されていく。低所得層の人々がこれから生活をしていく上で、ますます厳しい実態に追い詰められていくのは明らかだ。

 とにかくあれもこれも国民への増税で元を取るなんていうやり方は止めてもらいたい。この間の物価高で独居 じいさんである私も食費が見事に高騰しており、今では先に値段を見てから買うものを決めている状態だ。 1ヶ月に1回か2回は牛肉の細切れを買うといったあたりがちょっとした贅沢。昼食はコンビニのおむすび 1個だけ。必ずしも低所得者というわけではないが、貯金は目に見えて減っていく。まあ貯蓄が0になる前におそらくあの世に行くだろうが。高給取りの超裕福国会議員様には、国民の苦しみは絶対にわからないだろう。

 なんだか中途半端な文章になってしまった。私の経済に関する知識が豊富であればもっと色々書けるんだろうが、何分にも素人で上記文章にも何か誤りがあるかもしれない。

  (画像はTVニュースより)
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