木の器作りの日々

奈良の山の中で、自由気ままに、木工旋盤をつかい木の器作りしてます。

栗の木のウツワ

2012-04-21 20:29:55 | 日記

栗の木はピンホールのような虫食いの穴があいてるのがあります。これは大木になつた木にはよくあるのです。これを傷と考えるか。栗の個性と考えるか。私はもちろん個性と、とらえます。穴の目止めの方法は、ウレタン樹脂か漆で止めます、木目を生かすため拭きうるしなのですが、拭き漆独特の暗褐色の色になつてしまいます。これもいいのですが、白木で仕上げる時は「木固めエース」とゆうウレタン樹脂をつかいます。これは塗膜にならず浸透性なので、塗膜の劣化による剥離などおこりません、もともと国宝の寺院の修復に使われていました。また食品衛生法もクリアーして長く広く、使用されているスグレものです。よくアンテークの木のウツワなど明治位の物はかなりの割合で割れ、虫食い、腐食と痛んでおります。すなわち熱い汁や油などに曝されるウツワは、木製品の中でも厳しい条件下で使用される物とゆえるとおもいます。それゆえなんらかの、手当てが必要、白木が裸だとすれば、オイル塗りは短パン、ランニング。木固めエースはGパン、トレイナー。漆はスーツにコート。裸では風邪ひくでしょ?どれを着せるかそのウツワの使い方にもよります。100年ほどもてば素晴らしいことです。私以外の作り手もみなさん同じはず。丁寧に扱えば不可能ではないと思います。

今日のウツワ   栗の虫食い痕の木のウツワ

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