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メトロポリタン・オペラ 「ラ・ボエーム」

2011-06-11 23:45:12 | コンサート

待ちに待ったメトロポリタン・オペラが日本にやって来た。

未曾有の震災を経て、多くのクラシック関係の団体が
来日公演を中止する中、「ラ・ボエーム」と「ドン・カルロ」、
「ランメルモールのルチア」の3つの演目を引っ提げて、
総勢400名の歌劇団員が来日した。

「我々の日本訪問は、目に見える形での“支援”と“連帯”の気持ちを
必要としている日本の人々を勇気づけることとなるだろう。」

東日本大震災後、すぐに我々にあたたかい
お見舞いメッセージを送ってくれたメトロポリタン・オペラ


3つの演目の中から、グリーンホールや、
海外でも見た「ラ・ボエーム」を選んだ。
同じオペラでもMETのオペラは、スケールが違うと
聞いていたので、是非見たいと思っていた。

本当だった!
今迄見た「ラ・ボエーム」とは、
ストーリーや歌は同じでも、全く違った!
歌手と演出と音楽が違うと、こんなにも違うのだろうか?

透明感のある伸びやかな美しい歌声・・・
ずんずん私の体に刺さって、私を生き返らせる。
体中の細胞が生き返り、
美しい歌声を全身で受け止める。

舞台の上を本物の馬やロバが歩き、
大勢の子供達や、大人が溢れんばかりに歩いている。
その演技の素晴らしい事。

こんな感動は初めてだった。
一流という事は、こういう事なのかと感じた。
今迄の「ラ・ボエーム」だって、
有数の歌劇場だったのだけれど。


客席は、年配の方や、
音楽関係者が多く、男性が多いのには驚いた。
私達の後ろは、MET関係者のような外国人だった。

何よりも、驚いたのは、「ドン・カルロ」の主役級の一人、
デミトリー・ホロストフスキーも、客席にいて、
2回の休憩時間の行き来に、
私達のすぐ傍を普通に歩いている。

普通に歩いているのに、凄いオーラ!!!
勿論、みんなも気づいているけれど、
誰も叫んだり、話しかけたりしない。

今回は、やはり震災の影響で多くの配役が変わった。
チェルノブイリ原発の事故を経験した
主役のアンナ・ネトレプコは、
来日に対しての不安を払拭できずに、断念した。

他にも、震災余波の懸念や、
体調不良で降板した歌手が多かったが、
代役がまた、世界の一流どころで、素晴らしかった。

休憩をはさんで、3時間。
あっという間に終わってしまった。


会場のNHKホールを出ると、6時で、
外はまだ明るく、渋谷の雑踏に飲みこまれた。

そのまま帰る気がしなくて、静かな場所で、
体に優しいものを ゆっくりお腹に入れながら
友と感動を分かち合いたかった。
渋谷西武8階レストランの「美々卯」で、
子兎弁当を頂いた。

今日のこの感動は、何なのだろう?
どこから来ているものなのだろうか?

皆が大きな理念を持って、限界まで挑戦し、
子供から、馬やロバまでの大勢の出演者が、
チカラを合わせて、その役目を果たし、
日頃の成果を発揮したからだろうか?

とにかく、凄かった!の一言でした。


コメント (4)
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