
2002年4月に発足した東京メトロポリタンツーリングクラブ(TMTC)が10周年を迎えた。(発足当時の画像)
2002年当時、私は100ccのグランドアクシスというスクーターに乗っていたのだが、遠出もしくは放浪(ツーリングという言葉すらも知らなかった)にハマり、情報を得ようとネット(当時は、ネットも電話回線で接続するしかなく、スピードもメガではなくキロビットパーセカンドの時代だった)で探してみた。(相模湖ツー)
その時、東京近郊で探すと、いくつかのクラブがホームページを持っていたが、原付でも可というクラブはTMTCだけだった。興味を持って、しばらく掲示板の記事を読んでいたが、ホー管さん(HP管理人の意)と328さんという人が中心らしく、奥多摩ツーリング、相模湖ツーリング、お台場ツーリングなどが行われ、盛んに活動していた。
ホー管さんはなかなかユーモアに長けた方で、掲示板のやりとりは面白かった。328さんは、文才に長けており、そのツーリングレポートを読むのは楽しかった。掲示板で情報を交換するうちに、クラブに入れてもらうことができた。しかし、なかなかツーリングに参加する機会はなかった。
ツーレポを読むうちに、私も原付では高速に乗れないし、せめて250ccのバイクがあればツーリングに参加できるのではないかと思い始め、バイクショップを回り始めた。その時、バイクショップの人に「大型免許を持っているなら、大型の方が安く乗れるよ」と言われ、車検のない分、割高の250ccをやめて400cc位にしようかと思った。
そしてヤフーオークションを見ていたら、1台のバイクに目が止まった。そのデザインに他のバイクにはない魅力を感じ、13万5000円で落札した。初代のFZXである。出品者は長崎の方で、親切に配送の手配をしてくれた。
たしか、手元に届く1週間後にTMTCで城ヶ島ツーリングが計画されていた。私も参加したいと、おそるおそる聞いてみると、ホー管さんは「1週間では慣れないから無理では」と言っていたが、どうしてもと頼み込み参加させてもらえることになった。
私はバイクが届いた翌日から、毎晩近場を走りまくり、何とかバイクに慣れようと必死だった。12月ということで、ヘルメットのスクリーンは寒さで曇るし、夜走るのは大変だったが、FZXの乗りやすさは、当時の大型の教習車がFZXだったことでもわかるように抜群で、大型で走ることへの恐怖心はなくなっていった。
ホー管さんは、超初心者の私のために、他の人は第3京浜で行くところを、集合場所の晴海から戸塚PAまで、国道15号から1号線を通る下道を先導してくれた。初心者に優しいというのも、クラブの伝統だ。(三崎ツー)
この三崎ツーリングは、TMTCツーに初参加という人が私の他にも多くおり、自己紹介から始まって和やかに行われた。三崎では「ちりとてちん」という面白い名前の、328さんお勧めの店に行ってまったりダベリングをした。(三崎ツー)
TMTCはネットを通して知り合う仲間なので、ハンドルネームで呼び合い、ツーリングでは自己責任が徹底された。10年間クラブ・ツーで事故がなかったのはそのためだろう。集合場所や解散場所は各自の都合に合わせていたので、「お見送り」という、ツーには参加できないけど、顔だけ出すというメンバーも多かった。
あそこに行ってみたいねとか、こんなウマイ店があるよという情報をだれかが掲示板に書き込むと、その方面に詳しい人が企画者となり、集合場所やルートを決めて参加者を募った。だいたい第3土曜日に開催されることが多かった。
日帰りが中心なので、関東に限られたが、焼津や喜多方にも足を伸ばしたこともあった。毎月天気さえ良ければ見知らぬ土地へ案内付きでツーリングできるというのは、初心者の私にはありがたく楽しかった。そしてツーリングへの参加を通して、道路の走り方やバイクのマナーといったものを教えてもらった。
マスツーリングのやり方も、手取り足取り教わった。例えば「千鳥走行」とか、「ネンバシ・・・」何とか?という点検の呪文とか、そういえば風神さんの「カリスマ洗車講座」なんていうのも開かれた。
メカに詳しい人も多く、トラブルの時はいつも良いアドバイスをしてくれたし、バイクの良し悪しも少しはわかるようになってきた。面白かったのは、クラブではカワサキ乗りが多かったのだが、次はヤマハでホンダやスズキは数えるほどだった。バイクの好みというか走り方の波長が合っていたのかもしれない。
発足から10年が経つと、メンバー同士のカップルも数組生まれたり、バイクをグレードアップする人もいれば、バイクを降りる人もいた。転勤などで関東を離れる人もいた。20代の若者が30代に、最年長だった私も40代から50代になり、クラブの活動もサーキットからロングツーまでジャンルが広がる一方、仕事や子育てに忙しい年代となり、ツーリングの回数も少しずつ少なくなっていった。
そんな仲間で10周年を期に、また一緒に走ろうということになり、10th記念伊豆ツーリングが開催された。集合場所は足柄SA。絶好のツーリング日和となり遅かった桜も満開となった。
参加者は究極のZZR乗りの328さん改め☆酒屋さん、酒屋さん夫人となったマシンガントークの555さん、洗車のカリスマ風神さん、黄色いZZRが印象的なコロスケさん、青いTDMの紳士サイモンさん、それに私。足柄には6人のほかに、ビューエル乗りの峠の達人イクさんとサーキット走行のチムチムさんもお見送りに来てくれた。今回の企画・先導は☆酒屋さん。創立当初からのメンバーは☆酒屋さんとサイモンさんの2名。
コースは沼津ICで下りて、東駿河湾環状道路を通り、月光天文台の横を通る峠道を走って、県道11号から内浦三津を一周し、県17号で戸田から西伊豆スカイラインを走り、達磨山を経て、修善寺に下り、伊豆スカイラインに入るという、TMTCではコンクリートな伊豆周遊コースである。
月光天文台というのは初めて知ったが、周りに何もない山の中にあるので、さぞかし星空は綺麗に見えるだろうな、と思われ星大好きの私は、一度入ってみたいと思われる立派な施設だった。しかし、たいした目印もなく、☆酒屋さんの案内がなかったら、一人で行くのは無理だと思う。
内浦三津は、静岡のたかぴいさんもお薦めの道だが、今日は駿河湾越しに富士山が綺麗に見え、磯の香りがする道を快適に走れた。
達磨山に登る道は、真城峠から戸田峠を過ぎると海が望める最高のスカイラインだ。途中にある達磨山ヒュッテにも寄るかと思ったが、今回は残念ながらパスして土肥峠からR136号に出るという、もっぱら走りに専念するプランで、じっくり景色を楽しみたい私には、少々着いていくのに苦労するプランだった(笑)。
昼食は、下船原にある「そば処亀屋」で、生わさびが名物という蕎麦屋さんだった。店内もいかにもという落ち着いた雰囲気と配色で私は初めてだったが、他のメンバーはよく来るようだ。蕎麦達人のイクさんなら大喜びする店だ。
私は、生わさびが付くという「天城路」をチョイスした。生わさびをその場でおろして使うという贅沢な一品だ。他のメンバーは、ししせいろや蕎麦の大盛りを注文した。これは、300円増しだったが並みの3倍ぐらいあった。私も以前は必ず大盛りを注文したが、最近はカロリーを気にするようになり、10年の歳月の流れを感じさせる(笑)。
蕎麦の味はというと、細めの麺は適度な腰で、生わさびが口に優しく香りが素晴らしい一品だった。生わさびといえば、私は生は初めてだったのでてっきり根の先からするのかと思ったが、茎を取って茎の方からすり下ろすというのは初めて知った。
TMTCの良さは、時間を忘れてまったりと話し込むかと思うと、再びバイクにまたがると、息つく暇もなく峠を攻めるという切り替えの速さか。
修善寺から山伏峠へ向かう県80号は、私が初めてTMTCの伊豆ツーに参加した時にも走った道で、修善寺だと普通なら亀石峠から伊豆スカイラインに入るところだが、料金の節約か(笑)、車がやっと1台通れるほどの細い道をものすごいスピードで飛ばすのだ。
伊豆スカイラインは、標高は1000mそこそこなのに、気温が6度と真冬並みの寒さで、体が強ばりリラックスしてカーブを楽しむ心境にはなれない。ただ耐えるのみ。それでも、前方には広々とした山並みが広がり、右手には海が望める絶景ルートで、もう少し暖かければなぁ、と恨めしく思った。
大観パーキングで小休止し、ターンパイクを下るかどうするか協議の上、ETCを使える箱根新道を下ることになった。しかし、箱根新道の料金所はなくなっていたので、無料化されたということか。昨年はたしか「無料化社会実験中」と書かれていた。
小田原からは小田原厚木道路で東名を目指す。昨日から始まった「春の交通安全運動」の趣旨を尊重し、小田原厚木道路は70kmを遵守しようと申し合わせる。案の定、途中では覆面パトカーが大活躍。最近の覆面パトカーは色といい、車種といい、全く覆面とはわからない。以前は、白のクラウンが定番だったのに(笑)。
海老名SAでは、10年間の印象に残るツーリングを回想し、メンバーの消息についてもいろいろ教えてもらった。アイドルがツーリングを取材するという、雑誌の企画の後には200件も問い合わせがあったというのは初耳だった。
今回参加したメンバーは、奇しくも参加当初から愛車が全く変わっていない。ZZRの☆酒屋さんと風神さん、コロスケさん、TDMのサイモンさん、CBRの555さん、そしてFZXの私。中身はみんなの思い入れでそれなりに進化しているが、やはり初恋にまさるものはないということか。
ビバ、TMTC!
本日の走行距離436km、平均燃費22km/L。
年に数回しか顔を合わせないのに、もう昔から知り合いだったような気がしています。
今年はどんな轍が残るのか楽しみです。
http://nonbendararin2009.blog45.fc2.com/blog-date-200804.html
伊豆は雪が多いことは知っていましたが、寒さも半端ではないですね。震え上がりました。
内浦三津、何度行ってもいいコースですね。沼津ICから渋滞もなく伊豆に入れるようになり、今日は新東名の開通日でした。
静岡県は、ますます発展していくようですね。
TMTC、いい仲間と出会いました。もちろんFZX友の会のみなさんもそうですが、バイク乗りに悪い人はいません(笑)。
白いもの?ヘルメットのせいかな(爆)。
ブルブルものでしょう。
前に伊豆深海魚ツーリングのときにお供
させていただいて、みなさん和気あいあい
で、そのテンションの高さに驚いたもの
です。
10周年おめでとうございます。
みなさん、私同様、白髪が増えたような
気がしないことも・・・
サイコーのコメントをありがとうございます。
☆酒屋さんあってのTMTCだと、メンバー全員思ってますから。
TMTCに入って、バイクに乗ることは走りを楽しんだり、景色を楽しんだり、友達との交流を楽しんだり、といろいろあっても究極はバイクとの会話を楽しむんだなと教わりました。
走行については、年寄りの走りに合わせてくれとは申しませんので(笑)、気になさらないでください。
発足当時の画像は、アップされていたものをたまたまDLしてあったものです。また、udaちゃんの抱腹絶倒のコメントを読みたいなぁと思いますが、コメントは残っていません。
☆酒屋さんのZZRは永久保存(動態保存?)でしょうね。私のFZXは、たとえ10年後バイクを降りていたとしても、ガレージに(あったらですけど)飾っておこうと思います。
先日のツーで、会員再募集の話がありましたが、若い人が入ってTMTCの楽しさを受け継いでいってほしいですね。☆酒屋さんは、私の歳までというとあと20年はありますから(爆)、代表としてメンバーを引っ張っていってください。
私も日程が合えば、これからも参加させていただきますので。
あまり固執して乗り続けると決めてるわけでもないのですが、結果的には乗り続け。
ZZR、大型で最初に欲しかったバイクだけにたしかに思い入れは強いですね。
発足当時の写真、懐かしいです♪
あのころはまだ1100を二台持ってましたから、写真の黒いZZRは売却しまして今でも友人が乗っています。
10年経って私はパパに、キムさんはおじいちゃんに(^^ゞ
その間にZZRはOHを二回もしてますからねぇ・・・
時間の流れを感じます。
流石に次の10年の間にはバイクも乗り換えざるを得なくなるとは思いますが、暫くはこのZZRで走ります(^_^)/
走行についてはもう少し考慮しますね(^^ゞ
すいません(^^ゞ
最近、メンバーの固定化でその辺の配慮が疎かになってたなぁ・・・と。
気をつけなければ。
「大きな事故が発生したら二度と企画しない」
まで最初に言ってましたが、幸いにまだそのようなことにならず。
これは参加している方の意識によるものだと、特に、私のような「青いの」ではなくてキムさん達人生の先輩方が参加してくれたお陰だと本当に感謝しています。
人が人とかかわる事には、本当に色々な形があるなと、そして無駄な事は何も無かったぞと、改めて実感しています♪
TMTC、面白いクラブになったものだ♪
また、ご都合のよろしいときにご参加下さい(^_^)/
コメントありがとうございます。
初恋。。。なかなか初恋の人(車)を超えるものは出ないですよ。この歳になっても、初恋の人のことは覚えてますから(笑)。
TDMといい、KAZさんの怪鳥といい、ツインパーパスというジャンルは、やはり峠を意識した人でないと選びませんよ。
実は私も、ヤマハのスーパーテネレという怪物に魅力を感じたりするのですが、あの馬鹿でかい図体でコケたらどうなるかと思うと、やはりナナハンクラスが丁度いいということになります。
サイモンさん=骨折というのはそう言えば記憶の底に残っているような気がします。私も昨年コケてからは、ビビリミッターが全開でタイヤが真ん中だけ減ってます。
10年乗っても乗りこなせてる感が無いので
買い換え出来ないだけです
勿論、財力も無いですが(苦笑)
ツインに乗っているからと言って"峠大好きっ"て訳でも無いんでハハハ
☆酒屋さんやキムさんが入って来た頃は
林道でこけて鎖骨骨折中でしたわ
それ以来右手にビビリミッターが装着され
TDMでは無事故なだけですよ
でも次乗り換えるにしても"青色"にはしたいでね