アクセルも実は昔303に乗って身体を・・・・・・ごめん、ウソ。
※老人性色素斑は、表皮細胞の老化によってメラニン色素が増加する状態をいいます。
見知らぬ場所に迷い込んでしまったレントンら一行。
ゲッコーステイトたちの安否も分からぬまま彷徨う。
その頃、デューイとともに、アネモネは新年の宴に出席する。
そこで、デューイの口から、ある真実が語られるのだった。【公式あらすじ】
→近日追加予定です。
【今週のみどころ、ツっこみどころ】A-part
●OP提供画、今週はホランドでした。毎週変わるのかっ?
●あんな海岸があるところって、どこだろう・・・まっさきに浮かんだのは「伊豆」でしたが(笑)。
●今週も! アネモネ祭、開催です!! 新年へようこそ!! アップ&ドレスアネモネー!!
●1000年増えたと思ったら、今度はいきなり1万年後の世界に突入した地上組。「12006年1月1日」って。
●リンクが「へのへのもへじ」を描こうとしている件。描き順が違うが。「女心と秋の空」と同様、長い時の流れを経て伝わる伝承ですね。
●頑なにパンチラをガードし続けるエウレカ。3期・4期と、OPでは写っているというのに!!
●「この水しょっぱいよー!」「涙のような味だ・・・」レントン世界には本当に海がなかったもよう。今までのあれは湖や大河でした(笑)。
●地球概論。中身は「化学海洋学講座」の教科書のようです。出版元は凡頭社じゃなくてBONESだった。
●PowerPointで作ったようなアバウトな地図の片隅の、これまたアバウトな列島図に、ゾーン突入後に見えた眼下の地形との共通点を見出せたレントンくん。
●驚くにつれ、どんどんアスペクト比が変化するレントン。いくらなんでも引き伸ばしすぎ。
【今週のみどころ、ツっこみどころ】B-part
●月光号に、あんなホーミングレーザーが!!
●ワルツに乗って円を描きつつ月光号に襲い掛かるAFX。
●ワルツに乗って超高空でサーカスバトルを繰り広げる新型LFO、TB-303。
●中の人はホランドでした。バイオセンサーで運動性能を向上させるタイプのLFOのようですね。
●世界の偉人シリーズ。ユウイッチ・ノムランスキー編。意図的な投げやりネーミングとしか。
●唐突に挿入された出産シーン。なんだと思いきや、ホランド出生の秘密でした。
●ホランドの腕の刺青には、ノヴァク家当主(移民船団指導者の正統な子孫)、贄の王という意味があったもよう。
●超高空のAFXを撃破し、トレゾアに帰還する月光号。303はトレゾア絡みの機体らしい。
●「多く見積もっても2ヶ月・・・」私たち視聴者に残された時間も、2ヶ月! ビバ、リアル進行!!(作中では2月中にクダンの限界が到来予定)
●「屁のつっぱり」・・・ここは突っ込まなくてもいいと思うんだ、姉さん(なら突っ込むなよ)。
●「そうだよね、レントンたちも頑張ってるんだもんね」・・・今週一番のツッコミポイント!!
●当のレントンたちは見知らぬ海岸でたそがれてました(笑)。そして夫婦喧嘩に発展! 番組終了まであと7回なのに!
●リンクは例のOPのブツを砂遊びの最中に見つけたらしい。誰か! こんなことが起こる確率を計算してくれ!!
●トラパーは薄くて飛べない・・・ちゃんとフォローが入ってて笑えた。上の世界から少しはトラパーが流出してるのかも。
●例のブツは指輪だった! 刻まれている文字は「R to E」だった。
●チャールズの指輪を無造作に服のポッケに入れているレントンには、姉さんビックリです。そのうち落とすぞ。
●白髪嫌悪のアネモネ嬢。そんな唐突に心理変化フラグ立てられてもなぁ・・・。
●唐突といえば、主人公カップルの不和展開。今週のキーワードは「わかんないよ」に尽きるな(笑)。
●美人副官、再登場! 名脇役ユルゲンスもオマケで登場!!
●あ、あれ・・・目の錯覚? スパイ発覚してボコられた通信士らしき人物の後姿が。あの髪型・・・。※別人でした。スミマセン。
●超謎。地底の世界にも夜が来て、月らしき天体からの光が届いている。この空はスクリーンのようなものなのだろうか。
●ED提供画も唐突に出現! 来週も期待していいのかしらん。
【初登場人物】
●バイオリンおねえさん
●軍人の方々
●貴族の方々
●アネモネをダンスに誘った男
●ホランド父
●ホランド母
●メイド(助産婦)
※難民のみなさんは割愛させていただきました。
【伏線とか】
●ワルサワに向かうと聞いて、驚きを見せるユルゲンス。いわくつきの場所なのか?
●ガリバーがドミニクについてきたことに、意味を求めるのはまちがっていますか(笑)?
●エウレカの腕がコンパクと同じ輝きを放っている。これは何に反応しているのだろうか・・・。
【判明した事柄・世界観】
●レントンたちがもといた惑星には、海は存在しなかった。これについてはサーフィンアバンタイトルの回ですでに触れられていたかな?
【次回予告】
鬱蒼とした過去の森に、足を踏み入れた少年たち。
彼らの行方に広がる、世界の姿とは──次回、「イッツ・オールイン・ザ・マインド」。
●今、「過去の森」って言ったよね? 「少年たち」というから、レントン組のことだろう。過去の地球のヴィジョンを見せられているのか? それとも本当に過去の地球に飛ばされたのか?
●トレゾアでミーシャとモリタが深刻な顔で何かを告げようとしている。303の運用関連だろうか?
●ドミニク、ユルゲンス、副官が何かを見て驚いている。彼らが見たものとは・・・? アネモネ関連か?
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おまけ【大胆登場! TB-303】
※4期OPに登場する謎のLFOが、ようやく本編にも姿をあらわした。
※このコーナーでは今後の活躍を期待しつつ、そのスペックを作中から分析していく。
【特徴】
●超高空上でも背中の巨大ブースターで自在に飛行して戦闘できる(ターミナスシリーズにもブースターがあるが、同様に超高空上で運用できるかは不明)。
●コックピット内の構造は、スピアヘッドに似ている。サーカスマニューバも可能な操縦桿(笑)。
●ライダーの思考・脳波をダイレクトに伝達して反応速度を高めるバイオセンサー(CFSに準じるものか)のようなシステムが搭載されているようだ。ホランドはヘッドギアを装着している。
●操縦には身体に相当な負担がかかるもよう。前述のシステムによるものと思われる。
●トレゾア技研でメンテナンスを行っていることから、技研秘蔵の機体だったのかもしれない。
【武装】
●ワイドレンジレーザー
肩の部分に4門×2のレーザーユニットが仕込まれている。AFX相手に今週披露。
●対艦レーザー
背中の巨大ユニットの両端から大出力のレーザーが放たれている(OP他)。
●パイルバンカー?
頭部の角は、スピアヘッドと同様の武装なのだろうか、それともセンサーなのだろうか?
コックピットの形状がスピアヘッドと似ているため、つい予想してしまうが果たして・・・?
グレートウォール突破を試みるレントンとエウレカ。
だが、そこへ軍の攻撃によって抗体コーラリアンが現出する。
ノルブ、そしてゲッコーステイトの面々は、レントンらを守り、送り出そうとするが……【公式あらすじ】
→近日追加予定です。
【今週のみどころ、ツっこみどころ】A-part
●今週、mpeg保存形式のフォーマット間違えちゃって、キャプチャが横長ですが気にしないでくださいね。
●まずは提供背景から。バレンタイデー限定サクヤさま。
●ホランドの遺影を前もって撮影しておく、ソツのないストナー(←違う)。
●旗艦艦首に堂々と刻まれた艦名。デコトラみたいでやだ。
●アネモネの「ひとりでできるもん!」。劇薬は子供の手の届かないところに保管しておきましょう。
●一人でヤクを打って、実にすがすがしい表情のアネモネさん。アルバム期待しててね。
●クテ級現出時のメッセージ。なんて書いてるのかな・・・?
●ホランド、今週見せ場の長絶叫(そこじゃない)。
●ひろしが909に無事取り付けたかどうかは、月光号が割り込んできて不明に。
●のちほどクイズが出題されますので、このシーンをよく覚えておいてくださいね(笑)。
●ここから3枚はゲームCMへのツッコミです。
●CMで流れてるBGMはオサレ系。面白そうかな?
●頭部は303に似ているけど、巨大な背部ユニットがついてない。プロトタイプでしょうか。
●ドギー兄さんもCM内でCFS発動! サムナの言葉にキレて、手にしたコンパクドライブが感情に反応して赤くなったとか(笑)。
【今週のみどころ、ツっこみどころ】B-part
●最終回が近づくにつれ、レギュラーが次々と死亡していくのがロボット戦争アニメのお約束です。見てるほうもドキドキ。
●死亡を予感させるようなシーンがちらほら挿入されだし、今週ついにメンバーで初死亡者が!?
●戦場の夫婦愛。ヒルダは助かりました。え、死ぬのはマシュー!?
●・・・と緊迫高まる視聴者をよそに、唐突ですがここでシルエットクイーーーーズっ!!
●見え見えの正解&メンバー死亡者なし。最終回までスタッフはメンバー不殺を貫くかもしれません(笑)。
●スネてつぼみに閉じこもろうとするサクヤさま。名シーンです!
●「さよなら、ブサイクさん」・・・恐れながらアネモネさま、このシーンの貴女のほうがブサイクに見えるんですが。
●組み立てに失敗して取り返しのつかなくなった909のプラモは、このシーンの再現ジオラマに使いましょう(笑)。
●ターミナスのダッシュボード、本邦初公開!
●2話でおあずけをくらったCFS(コンパクフィードバックシステム)が、間40話の長きを経てついに発動!!
●このイメージシーンを見て、ノルブもエウレカ同様「毛髪活性」するのかと一瞬思ってしまいました。
●どっこい生きていたティプトリーおばさん。40話でパレードを抜け出した(画像参照)あとの彼女の行動は・・・
1)軍が侵攻してくる&コーラリアン現出も予想済み、地下の避難施設(おばさん専用)に隠れていた。
1)もちろん抗体の活動限界時間も知っていた。監視モニターで落ち着いたところを確認して出てきた。
2)エウレカとレントンの帰りを祝おうと民家でケーキを作っていたが、下ごしらえが済んだのでオーブンに放り込んで
2)外に気分転換に出てみたら、他の住民が全員イチゴジャムになっていた。都合よくそこにデコレーションに最適な、
2)食紅で彩られたホワイトチョコの花びらが空から降ってきた。「これもヴォダラクのお導き・・・」
3)前世で科学忍法隊の紅一点を張っていた経験を生かして、群がる抗体コーラリアンをちぎっては投げ、
3)ちぎっては投げ・・・ガチで戦って生き残った。おばさんの戦闘シーンは放送コードに抵触するので割愛された。
●どっこい生きていたホランド。909撃墜時のタルホの叫びがやや抑え気味だったため、「こりゃ大丈夫だな」と確信(イヤな視聴者だなー)。
●タルホさんは覚悟してたから、あんな叫びになったんだよ(笑)!
●レントンの決意シーンで、映し出された走馬灯の登場人物。
●レントンにとってあまりいい思い出ではなかったはずのシーンからの引用がほとんどを占めていた件(笑)。
●それだけに印象に強く刻まれたのか、そのときのみんながそれぞれ真剣だったのか、そんなところでしょうか。
●飛行形態でなければ、トラパーがない空間なら墜落するところだった・・・と安心するのはまだ早い!
●・・・トラパーがなければ動力を発電&充電できないんですよ、ニルヴァーシュは(笑)。
●タイヘンな展開になってまいりました! 地球です! 日本です!! あなたはどうする!?
1)自分の町にニルヴァーシュが来るかもしれないと思って、急いでベランダに出て空を見上げる。
2)画面を見て「ヤーパンだ! エクソダスだ!!」と叫んで一人キンゲ祭りを開催する。
3)「これは地球じゃない! チタマだ! だから万事オッケー!!」とニコチャン大王をリスペクトする。
4)冷静に日本列島や付近の大陸の配置を観察して、大陸プレートの移動速度を手がかりに年代の検証を行う。
【初登場人物】
●抗体コーラリアンの出現を、吉兆か何かと勘違いし、ありがたがってお祈りする、不幸な信者のみなさん。
●ゾーンのなかでアネモネが見た、アネモネの縁者だと思われる人物。両親だろうか?(声なし)
【伏線とか】
●ゾーンのなかに、アネモネが見た光景。ノルブとサクヤ、レントンとエウレカ、そして一人草原にたたずむ自分。
●かつての自分。自分を生んでくれた実の両親。手をさしのべてくれる父親──。
●──自分の願望か。自分の過去か。自分の運命か。 ・・・ゾーンのなかで、人は何を見るのだろう。いや、何を見せられるのだろうか。
●ゾーンを突破した先に広がる、もう一つの星。日本列島が見えることから、我々の地球と思われるが・・・。
●この地球と思われる星が、どの時代の地球なのか。巨大な柱が立ち上っているのは何を意味するのか。そもそも、これが実体のある星なのかどうか。
●ゾーンを突破したのは、コーラリアンと対話するため・・・とかつてノルブは語っていた。地球に飛来して寄生したその生物の体が、レントンたちのいた惑星そのものを形作っていたのか。それとも、この地球は、対話のためにレントンたちにコーラリアンが見せたビジョンなのだろうか。
【判明した事柄・世界観】
●グレートウォールは、やっぱりボダラ宮の付近にあった。ということは、デルシエロが一番近い塔都市なのかも。
●「銀河号」はOPの白鳥号の同型船ではなく、デューイの旗艦自体の名前だった。
●ニルヴァーシュのコンパクドライブが輝くのは、ニルヴァーシュの意志が働いて自律行動を起こすことの現れだった。
●コンパクフィードバックシステム。発動することで909の反応速度が爆発的に上昇し、ジ・エンドのマルチホーミングビームを悉く回避するホランド。頭に装着したのは、コンパクに精神が逆流して取り込まれることを防ぐ、防護ヘルメットだろうか。
●おまけ
※アネモネの両親かどうか分析してみたい人のために、明度とコントラストを上げた大きい画像を置いておきますね。
月光号に戻ってきたホランドを責め、エウレカはレントンを探しに、一人、月光号から飛び出してしまう。
その頃、レントンもエウレカを求めて、月光号を目指していた。
七色に輝く雲の中で、エウレカは州軍が攻めてきたことを知る。
月光号に知らせようとするが、時すでに遅く、彼らの攻撃に晒されてしまうのだった。【公式あらすじ】
空域ア557に、夥しい数の、軍の空中戦艦が続々と集結していた。
「州軍と連邦軍が連携して、月光号を襲撃地点に追い込んでいる。座標はジャクソンのマップページ286、日時は七日後。襲撃座標、日時は絶対に変更しない」
・・・ビームス夫妻がレントンに予告したとおり、軍の包囲網が形成されつつあった。
エウレカはレントンのことを思い出していた。いろんな事を知っているレントン。子供たちを喜ばせていたレントン。
コップにさしたストローに指をあて、オレンジジュースを吸い出し、ストローの袋にその雫を落とす。
ストローの袋は水分を含んで、生き物のように身をよじらせた。
「ねえ、ギジェット・・・『恋』ってなんだろう?」エウレカはテーブルの向かい側でボードにワックスをかけていたギジェットに尋ねた。
唐突なエウレカの問いに戸惑いつつも、ギジェットは答えた。「そ、それはそう・・・アレよ・・・アレ、『好き』ってことでしょ?」
「『好き』? 『好き』・・・」言葉の意味を実感できず、口に出してただ繰り返すエウレカ。グラスの氷が、カランと音を立てた。
格納庫で、エウレカは無理矢理ニルヴァーシュを動かそうとしていた。
しかし、ニルヴァーシュは彼女を拒絶するように、身をよじって暴れるだけで、前に進もうともしない。
「どうして? 私たち、ずっと一緒だったじゃない! お願い・・・ニルヴァーシュだって、レントンに乗ってほしいんでしょ!?」
「だったら!」叫んでエウレカは、なおもニルヴァーシュを発進させようとするが、ニルヴァーシュはこれを激しく拒絶して、踏ん張るかのように人型に変形しかけ、そのまま崩れ落ちた。
「おい、大丈夫か!?」メンテナンス用のアームが崩壊した轟音を聞きつけて、ムーンドギーが格納庫の入り口に現れた。
「あんまり無茶すんな、おとなしく待っていたほうがいい。ホランドが連れ戻すって言ってたんだろ?」
悲しげな表情を見せるエウレカに、ムーンドギーはフォローを入れた。「一番近いギアナスシティまでいったとしても、もうちょっと時間がかかる」
「ギアナス・・・?」「ああ、まともな町つったら、あそこぐらいだ。働くにしても、暮らすにしても──」
ムーンドギーの言葉に、格納庫を後にしたエウレカ。通路で子供たちに呼び止められた。
レントンに作ってもらった、うごかなくなったオモチャを修理してほしいという。
いつまで経っても戻らないレントンを気にして、エウレカにレントンのことについて尋ねるメーテルとリンク。
「え・・・と、それはね・・・」視線をそらし、口ごもるエウレカ。それを見て、「戻ってこないんじゃないの」とモーリスが呟いた。
「うそー」「戻ってくるよ!」残る二人が反発する。
「どうなの、ママ・・・」モーリスはエウレカに直接問いただした。
「大丈夫・・・ホランドが『連れてかえる』、って言ってたもの」エウレカがそう答えるが、ホランドは約束を守らないと子供たちは不満を顕わにする。
「ホランドは、ママとの約束は破ったことないよ。きっと・・・大丈夫だから・・・」自分の心を説得させるように、エウレカは子供たちに言ってきかせた。
ケンゴウはレーダーで606の接近に気づいて、驚きの声をあげた。連絡もしないで、いきなり帰艦してきたことに異常を感じたのだ。
交信できない理由があるのだと悟り、タルホにハッチを開けさせるハップ。
格納庫で606から降りてくるなり、ホランドは出迎えたクルーに針路変更を告げた。「軍の奴らか?」ハップが尋ねた。
「いや、チャールズとレイが来る。州軍と連携しているようだ。幸い、まだ包囲網は完成しきっていない。今なら『ジャクソンの286』からギリギリ抜けられるはずだ」急いでブリッジに向かおうとするホランド。
「待って」タルホがホランドを呼び止めた。「レントンはどうしたの?」
「・・・家出少年と月光号、どっちを優先するかなんて、ガキでも分かる」目を合わせずにホランドは答えた。
「・・・じゃあ、あんたはガキ以下ね」
言葉を返さず、格納庫を去ろうとしたホランドが目にしたのは、異様な姿勢のまま動かないニルヴァーシュだった。
「マシュー・・・エウレカは?」「た、たぶん部屋だと思う」
そのままエウレカと子供たちの部屋へ直行するホランド。エウレカの姿はなかった。
ベッドに、こどもたちの描いたヘタクソなレントンの絵がある。穏やかな表情になるホランド。
反対側のベッドには、きちんと畳まれた赤いジャージが置いてあった。
なんとなくジャージを手に取り、眺めてみるホランド。そこへエウレカが現れた。
ホランドがジャージを手にしているのを見て、エウレカは抱えていたぬいぐるみを取り落として彼に駆け寄り、その手からジャージを引ったくった。
大事そうに力を込めて、ジャージを胸に抱きかかえるエウレカ。沈黙が流れる。
「レントンのか?・・・それ」
「見つかった?」
「悪いが航路を変更する。イ・709だ」ホランドは答えない。
「・・・ギアナスシティは?」
「補給ならカルザスで十分。相手はチャールズだ。アイツら──」ホランドは答えをはぐらかした。
「どうして・・・?」
「どうやら州軍と連携しているみたいなんだ──」ホランドは話をそらし続けた。
「そうじゃないよ!! ギアナスシティに行くって!! レントンを連れ戻してくるって言ったじゃない!! どうして!!」
「しょうがねェだろう! 月光号が危ないんだよ!!」追求をかわし切れず、ホランドは怒鳴り返した。
「軍隊なんて、今までいっぱい相手にしてきたじゃない!!」エウレカはホランドに詰め寄った。
「相手はあのチャールズだぞ! お前だって知ってるはずだ!」
「・・・ホランドはレントンが嫌いなの?」
「ちげぇよ、あいつがガキ臭せぇから」
「だから置いてきたの?」エウレカの言葉に、ホランドは目を見開いた。
「だから殴るの?」「だから蹴っ飛ばすの?」エウレカは畳み掛ける。
「──違う。ただ俺は、俺は・・・レントンよりお前が大事なだけだ」ホランドには、それだけ言うのが精一杯だった。
エウレカの瞳が険しくなった。それは、強い決心が彼女の中に生まれたことを表していた。
「あたしは・・・あたしはそうじゃないよ」そう言い捨てると、レントンのジャージを抱きしめたまま、エウレカは部屋から走り出ていった。
ためいきをついてベッドに座り込むホランド。
出て行く際にエウレカがけとばしたぬいぐるみが自動ドアにはさまって、何回も開閉を繰り返していた。
「数は力か──フン、頼もしいな」「でも指揮官がアイツじゃねぇ・・・」
白鳥号のコックピットでは、チャールズとレイが言葉を交わしていた。
ディスプレイには、白鳥号の周りに続々と集結する空中戦艦が表示され、途切れる間もなくコンピューターによる認証が実行されていた。
そこへ通信が入った。ディスプレイに表示されたのは、この作戦を指揮する、チャールズとも面識のある州軍指令だった。
「本艦隊指令、ムアルド・ダールである」当人はレイが悪態をついていたことなど、知る由もない。
「お久しぶりです。連邦軍遊撃部隊所属、チャールズ・ビームスです」画面に向かって敬礼するチャールズ。
「全く災難なことだ。あと20キロ南なら、カルザスシティの管轄だったものを・・・本当に現れるのか? その──」
事なかれ主義の無能な高官には興味がない。ただ利用するだけだ。チャールズは指令の愚痴を遮り、作戦の骨子を説明した。
「お願いした包囲網には、わずかに隙があります。ジャクソンのマップページ、286」
「その隙をつかれたらどうする?」
「つかせるんですよ、アイツならこの隙を見逃すはずはない。必ず、必ず──現れる」
白鳥号のメインスクリーンには、前方に広がる、七色に輝く雲が映し出されていた。
誰もいない食堂で、エウレカはコートで身を包み、帽子とゴーグルをつけ、バッグにレントンのジャージを入れて肩からかけると、そばに置いてあったギジェットのボードをつかんで通路へ走り出した。
「イ・709だ。この空域から離脱する」ブリッジではホランドが命令を出していた。
「本当にいいの?」タルホはホランドに聞き返した。
「一旦脱出するだけだ、心配するな」
「もう一度聞くわ。本当にいいのね?」変化してしまったエウレカ、レントンなしでは運用できないニルヴァーシュ・・・今の状況でレントンを欠くことの意味をホランドに再認識させ、ホランドの最終意志を確認する。
「・・・ああ、本当だ」ホランドは力なく答えた。
ボードを手に、通路を駆けていくエウレカ。
「ニルヴァーシュは動いてくれない。ホランドも頼れない・・・あたしが・・・あたしが行くしかないじゃない!」
月光号の下部、ドッキングベイにたどり着いたエウレカ。迷わずエアロックのパネルを操作して、扉を開放する。
「いつもはレントンからだったね・・・でも、今度は──」ゴーグルを下ろしてエウレカは強く念じた。
そのとき、彼女は気配を感じ、ゴンジイの姿に気づいた。「お茶・・・飲むかね?」
差し伸べられたゴンジイの手には湯飲みが握られていた。淹れたてのお茶が、柔らかい湯気を放っていた。
笑ってそれを断るエウレカ。エアロックが完全に開き、外の光と強い風が吹き込んできた。
エウレカはボードを抱え、足元に広がる空へ飛び降りた。
かつてレントンが月光号を飛び出していったときと同じように、ゴンジイはエウレカが出て行くのをただ見守っていた。
飛び出すなりボードに乗って、すぐさまトラパーの波をつかんで高空を滑り出すエウレカ。
巨大な月光号の船体が後方へと流れていく。
「待っててね、レントン・・・待ってて!」エウレカは、目の前に広がる七色雲海へ向けてボードを走らせた。
同様にボードで高空を飛び、月光号を探していたレントンは、眼下の雲海にその機体を見つけた。
「ジャクソンの286・・・チャールズさんの言っていた通りだ!」ならば、戦いも確実に避けられないものとなる。
「待ってて、エウレカ・・・今行くから!」彼女がレントンを求めてすでに飛び出した後だったとは、知る由も無い。
レントンは月光号に接近し、並行飛行に入り、相対速度を調整した。
「ねえ、ちびっ子たち・・・ここに置いておいたアタシのボード知らない?」
食堂で子供たちに尋ねるギジェット。彼らはまたレントンの絵を描いていた。
ギジェットの問いに、三人とも知らないよと答えを返す。そのとき、モーリスは窓の外に、輝きを放って飛行する、何かの姿を見つけた。
「あ~~~、ゲロンチョだ!」「レントンだーーー!!」
ボードに乗って飛ぶレントンの姿を確認すると、子供たちは歓声をあげた。
→後編につづきます。
【今週のみどころ、ツっこみどころ】A-part
●くねるストロー袋を見て驚くモーリスのリアクションが、トトロそのまんま! 静止画像では伝えられないのが残念!
●レントンの作ったネズミのオモチャが、ガンバに出てくるキャラっぽかったです。
●レントンに会いに行くエウレカがジャージを一緒に持っていった件。再会して、真っ先に着せたいのか(笑)。すみません、お守り代わりですね。
おまけ・【感動のシンクロ・届けあなたにリフレイン】
※これでもかというくらいに描かれる構図の対比。ちゃんと見続けてきたあなたへのご褒美です(笑)!
※このコーナーでは、26話の感動をかみしめるべく、今回のシーンと、呼応する過去のシーンを並べてご紹介いたします。
まずはA-partから・・・。
今週のキーとなるシーン |
呼応する過去のシーン | ||
通路を急ぐエウレカ。 | とぼとぼと歩くレントン。 (21話) | ||
エアロックを開けるエウレカ。 | エアロックを開けるレントン。 (21話) | ||
開くのを見つめるエウレカ。 | 開くのを見つめるレントン。 (21話) | ||
ゴンジイに気づくエウレカ。 | ゴンジイに気づくレントン。 (21話) | ||
お茶を断るエウレカ。 | お茶を断るレントン。 (21話) | ||
飛び出すエウレカ。 見送るゴンジイ。 |
飛び出すレントン。 見送るゴンジイ。 (21話) |
レントンを探すため、町へやってきたホランド。だが、そこで州軍の動きを察知する。
その頃、エウレカのもとへと急いでいたレントンは、行き倒れていたところをウィリアムという青年に救われる。
彼は、パイルバンカーを抜いた土地で、マーサという絶望病の女性とともに、自給自足の生活をしていた。
彼らとの出会いを通して、絶望病と大地の関係、そして自分にとって一番大切なものは何か、レントンは改めて知るのだった。【公式あらすじ】
→近日追加予定です。
【今週のみどころ、ツっこみどころ】A-part
●ウィルのミドルネーム「B」は、酔っ払った父親につけられた、恥ずかしい名前らしい。間違いなくボンズの「B」だな。
●レントン少年がマーサの胸を見たときの目つき。超真剣。
●なんで、この土地だけこんなに膨大な数のパイルバンカーが打ち込まれているのか。刺さりすぎ。近くに塔もないのに。
【今週のみどころ、ツっこみどころ】B-part
●若い頃からギャランドゥ(死語)だった、チャールズ。
●コミックとは異なったアプローチの少年ホランド写真。隣はデューイ(髪の色のせいで)と思えるが、ホランドが優勝してるので、そうじゃないみたい。
●キツネみたいな美人と、タヌキみたいな親父・・・うはは、みんな考えることは同じだったのか! ホランドもそれでピンときてるし(笑)。
●ホランドが浮浪者からレントンのDバッグを取り返した場面で、少し好感度回復。しかし、よく分かったな。ドギーのオキニだったから知ってたのか?
●週刊「日本の名車」シリーズ。第2号はサニトラ、特別定価で発売中!(第1回は発掘屋のバモスね)
●話の展開上、仕方がなかったのかもしれんが、故郷に帰るのに、わざわざ危険な道のりを何ヶ月もかけて通った件。
●久々に旧エウレカ(笑)が登場しました! 瞬間的に。
【初登場人物】
●ウィリアム・B・バクスター(元軍人)
●マーサ(ウィリアムの妻)
【伏線とか】
●ウィルがパイルバンカーを模した杖(フィルム職人のニールも同じものを持っていた)で、パイルバンカーをコンコンと叩いただけで、巨大なパイルバンカーが自ら倒壊した。
●1本のパイルバンカーが抜けたことで、その影響が地脈を伝わり、少し離れた場所で地殻変動が起きた。
●ウィルは本来不必要であるパイルバンカーを感じ取って、大地(この場合スカブ・コーラル)がもともと持つ異物を排出しようとする自然治癒の力を利用して、この離れ業を行ったのだろうか。
●パイルバンカーを叩く行為が、それが突き刺さっている直下のスカブコーラルに刺激を与え、パイルバンカーを排出させたというのなら、人間でいうところの鍼灸医療に例えられるかもしれない。
●絶望病になる瞬間。周囲に乱立していたパイルバンカーが天に向かって途方も無く伸びるという描写は、逆にマーサの精神が地にひかれて落ち込んでいく様子を相対的に表現しているのかもしれない。精神(魂)が星の奥深くに引きずり込まれ、個人の人格を失ってしまう。全にして一、一にして全・・・つまり、惑星の意志に取り込まれてしまったのではなかろうか。
【判明した事柄・世界観】
●都市の中心・基盤となる塔は、あくまでもトラパー発電のために後から建造されたものであり、人類がこの惑星に移民してきた際に用いた宇宙船(箱舟)がベースになっているものではないということが、ウィルの言葉から分かる。
※ゲッコーステイトの空飛ぶ秘密基地、「月光号」の秘密をみんなにこっそり教えちゃうぞ!
形式番号:SL-1200mkII
全長:不明(200mほどと思われる)
全幅(両翼含む):(180mほどと思われる)
全高:(30mほどと思われる)
重量:不明
最大出力:不明
最高飛行速度:不明
搭載可能LFO数:4機(とされている)
武装:大出力ビーム砲6門、マルチミサイルポッドほか
搭載OS:バージョン
・・・って、なんだよ、不明ばかりかよ!
そんな君たちには、2/26頃発売予定の公式ガイドブック、メカニック編がおすすめ!
アニメイトでしか売ってないから注意しよう!
このコーナーでは、これまでに出てきた数々のシーンから、月光号の構造について多角的に考察していく。
41話放送の現時点で登場した、あるいは存在が分かっている設備は以下のとおり。
○ブリッジ
○戦略室
○機関室(第2ブリッジ)
○格納庫
○倉庫
○カタパルトデッキ
○ドッキングデッキ
○中央電算室
○営倉
○医務室
○売店
○第1食堂
○第2食堂
○浴場
○トイレ
○個室(レントン)
○個室(エウレカ、子供たち)
○個室(マシュー、ヒルダ)
○個室(ホランド、タルホ)
その他のメンバーの個室などの存在が予想されるが、未だ劇中には登場していない。
それでは、施設ごとに詳しくみていくことにしよう。
【ブリッジ】
劇中に一番多く登場するのが、ここ、ブリッジ(艦橋)だ。
人間の身体でいえば、月光号の頭脳にあたるのは中央電算室で、心臓部は機関室だ。
だが、月光号の行動を決める司令が出されるのはこのブリッジからだ。
例えるなら、中央電算室が脳幹で、ブリッジが大脳というところだろうか。
ブリッジには重要な部署が集結している。
●操舵席(タルホ、ムーンドギー)
・・・月光号の操縦(空船なので操舵)を行う座席。
ただでさえ巨大な船体をコントロールするのも大変だが、交戦状態によく陥る月光号の操舵手には、攻撃を回避するための先読みの能力や、被弾したLFOを回収するための繊細な操縦技術が要求される。アクロバチックな行動を強いられることも多いため、並みの操舵手では務まらないだろう。
●艦長席(ホランド、タルホ)
・・・キャプテンが座り、指示を出す席。計器類は一切ない。
●通信士席(ギジェット)
●砲撃手席(ケンゴウ)
●レーダー手席(ウォズ)
●モニター席(ハップ)
・・・実質のサブリーダー席。ハップは船体のモニタリングを主にしていることが多いため、こう表記している。
●ミーティングブース
●実視ビュワー
月光号の頭部の下辺に位置する大窓。
【戦略室】
・・・モデルとなったアルカディア号(キャプテン・ハーロック)と同様、床にスクリーンが埋め込まれている。
地図にオーバーレイさせたCGを映し出して、進路予測など、作戦を立てる際に用いられる。SFの雰囲気を盛り上げるのにピッタリ!
【機関室(第2ブリッジ)】
【格納庫】
・・・LFOを積載するのがここ、格納庫だ。整備やバッテリーの放電などはここで行う。
月光号は4機のLFOを運用することができる。壁面には、電光掲示板がはめられている、
シャッターの奥はカタパルトデッキになっている。
【倉庫】
【カタパルトデッキ】
【中央電算室】
【営倉】
【医務室】
【売店】
・・・「ボンマルシェ」の愛称で親しまれている売店。食料品から化粧品、下着といった雑貨まで幅広く取り揃えている。
名称の由来は画像参照のこと(笑)。
【第1食堂】
・・・ブリッジに続き、よく登場するのがこの第1食堂。
奥には対面型キッチンがあり、反対側の壁には大画面のモニターが備え付けられている。
食事以外にもミーティングに用いたり、モニターでビデオ鑑賞を行ったりと、多目的に活用される。
そのため、ちゃぶ台やソファー、座布団など、すぐに片付けられるものがよく利用されるようだ。
マシューのターンテーブルもここにあることから、ダンスフロアとして利用されることもあるのかもしれない。
ちなみにここでかけたレコードは、艦内BGMとして全フロアに流すことができる。
【第2食堂】
【浴場】
【トイレ】
・・・数々の名場面が生まれた場所(笑)。
ちなみに、こっちは女子トイレ。
【通路】
普通の通路だが、センサーや対人レーザーが備えられており、侵入者は安心できない。
ときどきゴンジイがお茶席を広げていたりする。
【レントンの部屋】
・・・狭い。2畳ほどしかないのではなかろうか。照明とヒーターだけで、他の個室と比べて簡素な作りである。
もともと物置代わりに使われていた部屋を、レントンが加入して正式メンバーに認められた際に与えられた。
【エウレカと子供たちの部屋】
【マシューとヒルダの部屋】
・・・アジアンテイストあふれる部屋です。二人のボードが仲良く壁に掛けられているのがいいですね。
【ギジェットの部屋】
※ただいま検証中
【パウダールーム】
タルホの部屋かも。
※ただいま検証中
【タルホの部屋】
【ホランドの部屋】