エウレカセブン「第七の幸運をもたらす宿」

人気アニメ「エウレカセブン」を愛し、ツッこみ、ゲスの勘ぐりでエピソードを読み解くブログです(ひでぇ)。リンクフリー。

第18話「イル・コミュニケーション」Ill Communication

2005-08-21 14:26:35 | 各話ガイド(第2クール)


トラパーが枯渇して久しい発掘現場。停泊する月光号は、そこでブリタニという発掘屋の男と出会う。
ブリタニに連れられ、レントンは発掘現場の洞窟で、仄かに光るLFOのアーキタイプを見る。
しかし、その輝きは徐々に消えゆこうとしていた。
それは、発掘現場で発見されたLFOの、最後の瞬きだった。そんな中、ニルヴァーシュをブリタニに見せるレントン。
世界最古といわれるニルヴァーシュtypeZEROを前に、ブリタニは思いがけない行動に出る。【公式あらすじ】

※特番のため8/21に放送


【ファースト・インプレッション】
・・・レントンはバイクやクルマだけでなく、時計もなおせるよ! じっちゃんが伝説のメカニックだったから、見よう見まねで出来るようになったそうな。

ストーリーですが、祖父のもとを飛び出してからそれっきりで罪悪感を感じているところに、祖父のことを賞賛するブリタニがあらわれ、同じようにガンコジジイなもんだから、親近感を抱いてじゃれついて楽しいなーと思っていたのに、ブリタニがニルバーシュを見てしまったために、裏切られ、ゲッコーステイトに危機を招き寄せ、ホランドをますますイラつかせてボコられる・・・という、ほのぼの前半から、いきなり後半ウツ展開へまっしぐらという、第2クールを象徴するような展開となっておりました。そんで最後、エウレカキックだし。「つづく!」もないし。日曜の朝に、こんなモヤモヤどよよんとした気持ちにされても困ります。

エウレカとのぎこちない関係を修復できないこと、ホランドのわけのわからないキレっぷり、職人気質一筋でひたすら発掘を続けていたブリタニの末路(これが一番ショックだったようです)、・・・レントンがぐったり落ち込むのも無理もありません。最後にエウレカが話をしにきてくれたにもかかわらず、気持ちのバランスを取り戻す最大のチャンスさえも自ら放棄してしまうほど、レントンはやるせなくなってしまうのでした。

※今回は外せないポイントが多い回だったので、巻末に小特集をいくつか組んでみました。





→近日追加予定です。




【今週のみどころ、ツっこみどころ】A-part
●月光号の修理の過程
●規格外の方たち。マシューのバンダナ(アフロのせい)、ケンゴウのマスク(立派なヒゲのせい)。
●ウォズに頼まれてニルバーシュを滑走路にだすときの、流れるようなレントンの操縦。上手になったねえ。
●宇宙人にしか見えない発掘用トラパー防護服。
●包丁をもってるエウレカに、メーテルがしつこく外の見学に行こうとせがむのを見て、「刺されるかも…」とハラハラしたのはナイショ。


●ブリタニをよぶときのレントンのアクセント。それじゃホントに鰤谷だよ。
●防塵スーツに身を包んだレントンのひょこひょこした動き。なんというか、宮崎アニメ(未来少年コナン)チック。




【今週のみどころ、ツっこみどころ】B-part
●日持ちするパン。世界名作劇場に出てきそう。どこから仕入れてきたのかは永遠の謎(最寄の町だと思うけど)。
●地図に隠されたメッセージ! ・・・そこまで細かく突っ込まなくてもいいような気もするが。
●さりげなく州軍のKLF3機を瞬時に行動不能にしたレントンのテクニック・・・見所はニルのかかと落とし。ライフルも使ったよ!
●荒野に放置されたブリタニがちゃんと家に帰れたかどうか。
●ホランドのドメスティック・ヴァイオレンスはここから始まりました。対するレントンの「はァ?」も見逃せない!
●いわずもがな、エウレカのドアキック。





【初登場人物】
・ブリタニ(発掘屋)
・ブリタニの息子※写真のみ





 【伏線とか】
この坑道にきてからエウレカの調子がおかしい(頭がいたい・だるい・眠くなる)。
坑道の地下深くで死に絶えようとしているLFOアーキタイプ群生の影響を受けているのか。
ミーシャによれば、スカブが原因だという。



【判明した事柄・世界観】
●軽い損傷程度なら、ダメージを受けたリフレクションフィルムは、
トラパーが濃いところでは自然治癒(自己回復)するらしい。切断された606の腕と同じようなものか。
アーキタイプやスカイフィッシュなど、スカブコーラルから生まれたものはトラパーによって治癒されるようだ。
●LFOの素体(アーキタイプ)の外観。
●本作品内での暦:1005年(14年前の写真の日付が991/05/05のため)。
●レントンは時計の修理も得意。
●エウレカは今まで、生まれてからずっとニルバーシュのそばを離れたことがなかった。この時点では10日間乗っていない。
●トラパーの源泉は石油みたく、液体の燃料資源になるみたい。単位はガロン。



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特集1・【世界観を揺るがしかねない(←大げさ)設定矛盾に関して】


・・・小さくて見えないかもしれないけれど、左の暦年を表す部分は3ケタだ。


これが拡大図。暦年の左端が切れているわけではない。「14年前・・・」とレントンがハッキリ言っている。
つまり、18話の時点では、991年という設定だったのだ。

しかし、35話でムーンドギーの船舶免許証がアップで映し出された場面で、ドギーの生年月日が「1988年8月6日」となっていた。
同様に、29話でレントンのクラスメイトが手にした「ray=out」の表紙にも小さい字で2005年と印刷されていた。

監督・脚本・演出・美術設定・背景などといった分業のなかで、どの時点で起こったミスかは分からないが、世界設定で作品中の暦は厳密に設定されているようではないようだ。
エピソードに絡んでくる、14年前とか3年前といった相対的な時間の区切りだけが重要で、暦年自体はさほど注意が払われていないと思われる。これまでに登場人物のセリフが暦年に関して及んだこともない。

・・・要は、1005年でも、2005年でも、大した問題ではないということで、気にしないのが吉であるということだ。



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特集2・【月光号の修理】


・・・今日は、イズモ艦によって大ダメージを受けた月光号の修理過程を詳しく紹介いたします。メカニック志望の人は必見!

(工程1)まず、ヘキサフレームにリフレクション・フィルムをきちんとはめ込みます。
(工程2)次に接着剤をスプレーします。このとき、マスクは必ず着用しましょう。
(工程3)船体の外壁に貼り付けていきます。
(工程4)しっかりとくっつくよう、つっかえ棒で圧着させます。
(工程5)ワックスでコーティングします。
(工程6)反射率を高めるため、しっかりとツヤだし磨きを行います。
以上の工程を、必要な部分に施します。フィルム6枚を1ユニット、ヘキサという単位で数えます。



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特集3・【壮大な伏線】

・・・実はこの回では、39話の唐突な「C翼」展開を、我々に予告している重要なシーンが隠されていたのだ! それも2箇所!
・・・ほらね。
・・・ほらね。

・・・そう、これは第2クールの欝展開の幕開けとなる本エピソードが、第3クールの最後で大いなる笑いをともなった捨て回 エピソードによって救済されるという、壮大な予言だったのだ!!!

「・・・な、何だってー!?」

 完




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【おまけ】


実はこの回には、パクリマクリスティーな製作者が、自らを自嘲するメッセージが隠されていたのだ!

・・・一見何の変哲もないこの地図。
・・・しかし、ここにこそ重要な手がかりが隠されていたのだ!
「ahodennen」・・・アホでんねん・・・そう、製作者自らがアホだと開き直るウニメ! それが!
「・・・エウレカクオリティー!?」

 完