経済記者山田くん

愛媛の経済に関する『話題のネタ』。時々『愛媛の企業検定』から出題。

家庭のプロパンガスはなぜ安いのか

2012-05-23 | 話題のネタ
家庭のプロパンガスはなぜ安いのか


 理工系の人の話を聞くと、現象を科学的に説明し合点がいきやすいし、とても理論的で納得させられる。
 なぜガスコンロで焼くより、炭などで焼いた方が魚の焼きあがりが良いのか。なぜ、プロパンガスは安い値段で家庭に提供できているのか。
 中東地区の政情不安のなかで原油価格の高騰がつづいている。そんな中で原油にまつわる様々な雑談を聞かせてもらった。

 地元企業の管理職の話。
 魚や焼き鳥を家庭のプロパンガスで焼きますよね。それと比べて炭火を使っている料理屋、焼鳥屋の方がパリッとして美味しく感じませんか。それは家庭で使うプロパンガスが関係している。
 プロパンの化学式はC3H8です。これが燃焼する時、空気の中の酸素O2と化学反応します。するとCとOが結びつくと炭素ですね。そしてもう一つHが酸素と結び付くと何になりますか。水ですね。だからプロパンで焼くと、どうしても水が発生するのです。それで、少し水っぽく感じる時があるのです。

 プロパンガスが家庭に安く提供できるのは、原油を精製する過程にあります。原油の精製は、簡単にいうと沸騰させるのです。その沸点の違いでガソリン、灯油、重油などが出来ます。精製の際、温められて最初に湯気のように出てくるのがプロパンです。いわばガソリンを作る前段階で発生するので、タダ同然になるのです。

 ついでに原油価格がリビアの内戦で直ぐに反応しました。原油価格は先物ですから本当は、直ぐに価格が上がるのはおかしいのです。しかし、中東で戦争があると直ぐに上がるものがある。それが船の保険料。これが現在の原油価格に転嫁され値上がりする。そのうちに値上がりした原油と重なり石油製品の価格に影響を及ぼすという仕組みです。

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