話題のネタ帳11。松山で増え続ける回転寿司、その背景は。

　久し振りのネタ話です。
　松山市内に回転寿司が増加している。回転寿司の増加状況を統計数字で明確に示すことはできないのだが、明らかに増加している。そう感じていると、業界の人から、それを裏付ける背景事情を聞いた。
　その背景事情とは、出店側にも、そして顧客の側にも、回転寿司を要望する事情があった。正に供給の側から、需要の側からの時代にマッチするための当然の現象に思えて納得できた。
　ある飲食業界の人の話。
　松山市内で回転寿司が増えていますよね。どんな店が増えているかというと、全国チェーン店が出店していることもありますが、もう一つ、個人で回転寿司を出店しているケースが少なからぬ店舗数であるからです。その個人というのは、寿司職人が出店するケースが増えているのです。
　寿司の専門店は、徐々に少なくなっています。店の大将が高年齢になり寿司を握れなくなり閉店。そこで修行していた職人は、次にどうするかというと店を出すしかないわけです。その際、専門店では四十代、五十代の人しか見込めない。新規顧客を獲得しにくい。それでファミリーや若い年代層も取り込める回転寿司で出店しようとする。その際、握ったものを皿に並べて回転させるのではなく、注文を貰ってから握ってテーブルに出す。
　一方、顧客の側はどうかというと、専門店は敷居が高く入りづらい。かといって従来の回転寿司では味に満足感がない。専門店の寿司を食べてみたい。また、専門店だと値段が表示されていないから勘定がいくらになるか不安。回転寿司の形体なら安心して注文できる。
　こうして需要と供給のそれぞれの事情が一致して今、職人が出す回転寿司が増えている。松山から東温市に入った左手に構えている店は職人の店ですよ。