経済記者山田くん

愛媛の経済に関する『話題のネタ』。時々『愛媛の企業検定』から出題。

ココだけの話。お茶ブームの背景。

2010-06-23 | 愛媛の企業
飲料業界でお茶ブーム
ブームの背景にあるもの

 お茶のテレビコマーシャルがやけに多くなった。
 そう感じていたので、飲料業界の人と出会った時に、飲料業界の現状を尋ねてみた。
 すると、飲料業界では今、、ちょっとしたお茶ブームになっているのだそうな。そして、そのブームの背景にあるものを教えてもらった。

 飲料業界の人から聞いた話。

 現在、お茶飲料はちょっとしたブームになっている。
 その背景には、日本人の健康志向がある。メタボリックシンドローム・生活習慣病の予防など健康に対する意識が高くなっている。このため、比較的カロリーの高い果汁飲料より、水やお茶は無糖で、ノンカロリー飲料に対する需要が高くなっていることがある。

 お茶飲料は当初、ともに喉の渇きをいやすものとして、販売されていた。そのため、お茶商品は最初、緑茶がほとんど。それに烏龍茶が出て、さらに玄米茶、様々茶葉を混合したブレンド茶など多様化している。さらに、機能性を強調した茶飲料が出ている。今、飲料メーカーは、お茶商品の多様化戦略を推進している。

 こうした商品の多様化は、逆にいうと、市場が飽和状態に近づいているともいえる。様々な商品を投入し、目先を変えて購買意欲を高めている。どちらにしても、様々な商品が発売されることにより、市場は活発化している。

 お茶商品が、売れている要因には別にもある。それが、果汁飲料や清涼飲料水の商品では難しい温度の問題がある。買った際に冷えているが、時間の経過とともに温度が高くなる。清涼飲料水が温いと飲み難いが、お茶の場合は問題がない。

 持ち歩いて、時間が経っても飲めるようになった要因には、もう一つ、ペットボトルの普及がある。ペットボトルを携帯する人が増える事によって市場が大きくなっている。

 お茶を持ち歩くのは、世界の中で日本人だけ。
 飲料のお茶ブームは、日本人ならでは。元に返っているのかもしれない。

ココだけの話。デフレの現状を実験。

2010-06-16 | 愛媛の企業
 ある食品製造業者が、デフレの現状を調べるために、ある実験をしたそうです。

 食品製造業者が、消費者の高品質・低価格指向に対応する方法には、二つの方法があるそうだ。
 その一つは価格を同じにする代わり素材を高級化する方法。
 もう一つが量を減らして価格を下げる方法。

 で、その食品業者が行った実験とは。ある業者から聞いた話です。

 デフレが続く中で、大手食品メーカーが実施した実験例があります。これまで150円と250円の二つの商品を出していました。これを100円と200円、そして300円の三種類の商品に広げました。商品の中身は同じで、100円と200円の商品については量を減らした訳です。
 すると、消費者はどのように行動したと思いますか。
 300円の商品は、まったく売れなくなりました。単純に価格が高いからです。100円と200円の商品については、以前150円の商品を買っていた人が100円に、また、250円の商品を買っていた人は200円の商品に移行したようです。

 これはどういうことかというと、150円を買っていた人は、量は減っても安い方を選択し、量が減っても我慢できる、ということです。昨今の健康志向の中で、食べる量を減らした方がむしろ健康的と考える訳です。

 一方、メーカーは大変です。販売価格を3分の2にしたのですから、以前の売上を維持するためには100円の商品だと1.5倍売らないとだめなわけです。しかし実際には1.3倍しか売れません。

 これで分かることは、価格を下げた場合、値下げ前の売上を確保することは、難しく、通常、以前の8から9割しか売上を確保できない。

 デフレの中で消費者の嗜好に合わせた商品を提供することが大切ですが、製造や小売業者は本当に大変です。
 値下げは、企業にとって、リスクが大きすぎる。

ココだけの話。アリの法則。

2010-06-02 | 愛媛の企業
 よく知られていることなので、知っているだろうと思いながら、「アリの法則」を話します。この「アリの法則」は「2、6、2の法則」とも言われています。
  
 アリは、いつもひた向きにせっせと働くイメージがあり、勤勉の象徴のように思っていました。それが違うというのです。

 アメリカの科学者が、アリをよく観察すると3種類に分かれる、というのです。先方隊がいて、それを伝える伝令隊がいて、本隊が物を運ぶ。その本隊に、所属しているアリの6割は普通に一生懸命に物を運ぶそうです。しかし、残りの内2割は「わっせ、わっせ」と囃すだけ。そして、残りの2割のアリは「全く何にもしない」。

 そして、この実験には続きがあって、普通によく働く六割のだけを集めて、仕事をさせると、これがまた、6割、2割、2割に分かれたそうです。逆に、何もしないアリ2割を集めて仕事を与えると、これまた6、2、2に分かれるのだそうです。

 これを人間の社会で、どのように生かすのか。
 人材教育の人に聞いてみました。すると、その組織のレベルを上げるためには、上部2割のメンバーを引き上げると、全体のレベルが徐々に上がってくるのだそうです。