牧師の読書日記 

読んだ本の感想を中心に書いています。

1月22日(火) 「統率者の哲学」 ジョン・マクスウェル著  アイシーメディックス

2013-01-22 08:59:15 | 日記

 本書の副題は、「リーダーシップ21の原則」。これが本来の原著の題である。著者はリーダーシップの権威と呼ばれている人物。彼はリーダーシップの講演や執筆をする前は、教会の牧師だった人物だ。この本は、ニュージーランドの聖書学校で学んでいた時のテキストの一つだった。素晴らしい本なので、日本語で読めることができ嬉しい限りだ。

 本からの引用。「私が長年にわたり学んだ最も大切な真理は、国が違い分野が違ってもリーダーシップの本質は同じであるということです。究極的なリーダーシップの原理は時代を乗り越え、通用するものです。」

 著者は読書に以下の4点に留意するように勧めています。
 1.リーダーシップの法則は習得できます。
 2.各リーダーシップの法則は独立しています。
 3.リーダーシップの法則は実行すれば結果が伴ってきます。
 4.これら21の法則は、リーダーシップの土台です。


 第1のリーダーシップの法則は、「天井の法則」です。本からの引用。「人の実力はリーダーシップ能力で決まる。リーダーシップ=影響力の度合い、です。私はリーダーシップセミナーの冒頭でまず、「天井の法則」を説明します。、、、、例えば、あなたのリーダーシップが(10点満点中)8点ならば、あなたの他者への総合的な影響力は7点より高くなれません。もしもあなたのリーダーシップ能力が4点しかなければ、あなたの影響力はせいぜい3点どまりです。つまりあなたのリーダーシップ能力の高低は、良きにつけ悪しきにつけ、あなたの影響力の度合いとあなたが率いる会社や組織のポテンシャルの大きさを決定づけます。」


 第2のリーダーシップの法則は、「影響力の法則」。本からの引用。「リーダーシップ力を測る最適な物差しは影響力であり、これ以上でもこれ以下でもない。、、、、私が敬服し尊敬するビル・ハイベルズという良き友人がいます。彼はイリノイ州のサウス・バーリントンという町にあるアメリカ最大の教会、ウィロークリーク・コミュニティー・チャーチの主任牧師を務めています。ハイベルズ氏によると、社会の数々の組織の中でも教会というところはリーダーシップの実力が一番試される場であるといいます。多くのビジネスマンは、彼のこの意見を聞くと信じられないと驚きますが、私はハイベルズの意見は正しいと思っています。なぜハイベルズはこのような意見を持っているのでしょうか? 教会という、人々が任意に集まているところは、会社組織とは違ってリーダーの地位に付随する権力などとは無関係な世界だからです。つまり、会社や軍隊ではその組織のリーダーには人事権や司令権などその地位に相応しく付随する権力があり、リーダーはその与えられた権力を奮って有無を言わさず組織の人間を従わせ、動かすことができます。しかし教会のような人々が任意で集まっているボランティア組織では、人々を導くためには地位や権力に依存しない、「影響力」に基づいた、あつ意味で真のリーダーシップが求められます。ボランティア組織の中では、リーダーが権力を奮って無理やり人々を従えさせることはできません。むしろ、リーダーに真の「影響力」が無ければ人々は従ってきません。」

 
 第3の法則は、「プロセスの法則」。本からの引用。「リーダーシップは一日にして成らず、日々発展するもの。重要なことはあなたが一日一日、長い期間をかけて何をするかなのです。もしあなたが、自分のリーダーシップ能力向上のために常に投資すれば、その”資産”は増え、リーダーシップ能力の成長という当然の結果が得られるでしょう。リーダー能力というのは、そのほとんどが学び上達することができる技術の集積なのです。しかし、そのプロセスは一晩では完了しません。、、、、もしあなたがリーダーになりたいと強く願うならば、それは全ての人に達成する可能性がある事柄です。しかし一夜では達成されません。そして絶対に「プロセスの法則」を忘れてはなりません。リーダーシップは一日では成し得ないのです。生涯にわたって鍛錬を続けることが大切なのです。」

 教会の働きにおいても農業経営においても、私のリーダーシップ能力が天井になるので、リーダーである私の能力以上には発展しないということだ。特に教会の働きにおいては真のリーダーシップが必要である。毎日着々と準備をして、日々成長していきたいものだ。