本八幡 日々の記録

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深田悟師匠の「即効性アドリブ講座」第1回 第2回

2017年01月30日 | 音楽


ヤマハアネックスジャズバンドのライブ終了後の打ち上げのとき。

トロンボーンの深田師匠とアドリブについての短い話の中で、「以前、ブログでアドリブについて書いた。」ということを聞く。
帰宅後、師匠からブログのアドレスが送られてきた。


http://trombonologic.way-nifty.com/sf_session/2005/06/post_d4b4.html

翌日読んで見たら、なるほどという思いがあったので、師匠に了解を得て、以下に引用して公開します。




以下、引用。

【序】

「以前から気になっていたことがあります。
ジャズのアドリブはどうやればいいんだ?という話があちこちのサイトで見られるようになりました。

よくあるのは、コードに対しこういうスケールを使うとか、代理コードをどうするとか・・・。
もちろん、これはいつかは通らなければならない道でしょう。

でも、スケールを勉強するだけでソロができるのか?どうも、そうではないようですよね。
特にアマチュアとして気楽にジャズの演奏を楽しみたい人にとって、スケール練習は、やろうとしていることとのギャップがありすぎでは?練習時間だって限られているのに、1時間もスケール練習に費やせますか?

そこで、このブログでは、全く別のアプローチを紹介していこうと思います。即効性です。

絶対音感が必要かどうか、という議論もあちこちで見かけます。
絶対音感(という表現は正しくないと思いますが)とは、ちょうど、色をみて「これは赤、これは緑、これは青」と認識できるように、音を聞いて「これはF、これはA#、これはDb」というように音名がわかることを指しているようです。これについても言いたいことがたくさんあります。

今日のところは簡単なイントロで、次回から本題に入っていきます。お楽しみに。」




【第1回-メロディを吹いてみる】


 さて、最初の一歩は、知っているメロディを吹いてみるということです。(私、トロンボーン吹きなので、「演奏」「プレイ」「弾く」といった言葉の代わりに「吹く」という言葉を使うことにします。)
 ところが、ここで早速疑問噴出です。メロディを「知っている」とはどういう状態なのでしょう。
 他の人がどういう風に考えているのかがわからないので、ここは少し表現がくどくなってしまいますが、少しだけ辛抱してお付き合いください。
 自分自身について言えば、メロディを知っていること=階名(ドレミ・・)でそれを歌えることです。ただし、私がメロディを知っている状態というのは、『階名でメロディを憶えていて、その階名に従って忠実に楽器を吹くと(あるいは歌うと)、その結果としてメロディが再現される』ということではありません。まずは旋律が記憶の中にあり、それを階名に変換して、それを楽器で吹いています。ですから、メロディを知っているけど譜面がないから吹けない、ということはあり得ません。これについては、第2回でさらに詳しく説明します。
 さて、本題の方ですが、まずは知っているメロディを吹いてみます。ドレミで考えながらメロディを吹きます。なお、注意して欲しいのは、メロディそのものに集中し、キーという概念を忘れることです。
 例えば、Bye Bye Black Bird という曲がありますが、これを吹くときには、ラ・ラ・ラ・ラ・シb・ラ・ラー、ラ・ソ・ソー、ソ・ファ・ファー、などと考えて吹きますが、『これはキーがFだからシはフラットだ』などとは決して考えず、直前の音との相対的な関係からシはフラットだ、と考えてください。つまり、ラのあと半音上がっているからシbなのだと考えるようにしてください。こうして、片っ端から、知っている曲を、決して譜面は見ないで、そして、階名を意識しながら、吹いてみてください。(第1回終わり)






【第2回-メロディを吹いてみる(2)】


 第1回は、知っているメロディを吹いてみる、ということでした。そんなこと簡単さ、という方も少なくなかったかと思います。
 さて、第2回ですが、今回も知っているメロディを吹いてみます。ただし、今回は、メロディの最初の音を、別の音に変えて吹いてみます。つまり、キーを変えて吹く、ということになるのですが、「キーという概念」は捨ててください。知っているメロディを、いろいろな音を開始音として吹いてみます。頼りにするのは、直前の音とこれから吹こうとしている音との相対的な関係だけです。
 例えば、前回例として出したブラックバードですが、最初の音を1音上げると、シ・シ・シ・シ・ド・シ・シー、シ・ラ・ラー、ラ・ソ・ソー、となります。さらに半音上げれば、ド・ド・ド・ド・レb・ド・ドー、ド・シb・シbー、シb・ラb・ラbー、となります。しつこいですが、これを、key of G、key of Abなどと考えてはいけません。直前の音に対して、これから吹く音が何になるか・・・を即座に判断できるようにします。
 最初は簡単な曲(もしくは、曲の一部だけでもOKです)、慣れてきたら複雑な曲にも挑戦してみてください。また、最初の音は、できれば12種類全て試してみてください。くれぐれも、キーという考え方をしないようにしてください。また、決して楽譜は使わないでください。「最初だけ楽譜を見て、憶えたら楽譜を見ないで吹く」というのもダメです。憶えるのではなく、知っているメロディを階名に変換するのが主な目的ですので、楽譜は一切使ってはいけません。12の音を均等に取り扱い、また、相対的な音感を養うことが主な目的です。
 第1回、第2回が、準備段階となります。なお、楽器が手元に無いときでも、聞こえてくるメロディや、知っているメロディを階名で捉えられるよう日頃から練習してください。ただし、絶対音感を要求しているのではありません。耳に入ってきたメロディを、最初の音を適当に決めて、後は、相対的な関係が崩れないようにするだけでOKです。次回は、講座は休み、絶対音感と相対音感について一言書いてみようと思います。(第2回終わり)


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