どうして「高尾山」に登るはめになったかというと、昨夜バー・バラッズで酔っ払いのハイ状態になっているとき、常連のT嬢とIさんらと「山登りしたいねー」という話になり、「天気もよさそうだし、明日行こう」と口走ってしまったのが原因だ。
そして今朝九時、二日酔いだったが、本八幡駅に集合して、高尾山に向かった。
これから登山をするというのに、「座れるから」という訳がわからない理由で新宿線経由で高尾山に向かうことになった。電車がたらたら走りやがるので登山口の駅には11時30分頃到着。
もうお昼なので、まず、近くの蕎麦屋で蕎麦とビールをかっ食らう。昼から飲むとちっとだけ気持ちいい。迎え酒のほろ酔い気分で登山口に向かう。
登山口には、ケーブルカーと、リフトとがあるが、これらの前には、既に子供連れの行楽客がわんさか並んでおり、50分待ちの看板が出ている。
《ここも、アトラクション並みかよ》
標高たった六百メートル足らずの山、たいしたことはない。最初から歩くことにした。
沢沿いの細い登山道を登り始めると、すぐに息ゼイゼイの汗ダーダー状態になる。気持ち的には一時間ほど歩いた思われるとき、飲みすぎのせいか猛烈にウ○チがしたくなる。
しかも、こんなに体が火照っているのに冷たい汗が出始めた。
たまらず、下山する登山客にすがるようにして、
「あと、どれくらいでしょうか」と尋ねると、
「まだ、けっこうありますよ」という漠然とした答え。
《誰が、定性的に言えっていったーっ。全然分かんねーんだよ。あと何分ぐらいって聞いたんだよっ。ばーか、ばーか。》
このお尻に押し寄せるせっぱつまった感覚からすると、あと10分は持たないと思われ。
先を楽しげに歩くT嬢とIさんに、
「あのー、ウ○チがしたいんですけど…」と控えめに訴える。
Iさんが、
「頂上に行けばあるから」とそっけない。
《そっけなさに、ちっとだけ殺意が湧く。》
登山道は、登山客がひっきりなし。
《いい年こいて、ここでお漏らしするわけにはいかない》
沢を見下ろすと、下半身だけは隠すことができそうなウ○チングポイントを発見。
二人に「ここで休みたい」とちっと強めに告げると、切迫していることが分かったようだ。
ウ○チングポイントに立って見ると、「キャー、カニ」とか口走って沢遊びしているクソねーちゃん達が正面に見える。
これじゃ、チ○コと○門が丸見えだ。
《あっち行け、バーカ、バーカ》
祈りが通じたのか、クソねーちゃん達がいなくなった。
《今だ…》
安堵感とともに、物を確認しようとしたが、茶色くなった落ち葉が保護色となって分からない。よしよし。
それからの登山はルンルン。頂上でビールを飲んだ後、リフトを使って下山し、「栄茶屋」というお店で「焼いた岩魚」や「蕎麦」を食べつつ、「岩魚の骨酒」や焼酎等を7時頃まで飲んで終了ーっ。
写真は、信号機が必要なくらい渋滞している登山道と、ウ○コたれの山賊。