「振替休日」の落とし穴 2009年12月27日 11時37分07秒 | 法律 お早うございます。 鹿児島県ナンバーワンの社会保険労務士を目指している岩切勝造です。 本日は、「代休」と「振替休日」についてご説明いたします。 「代休」・・・労働者を休日に労働させ,その代わりに後日,代わりの休日を与え ること 「振替休日」・・あらかじめ休日と定められた日を労働日とし、その代わりに他の 労働日を休日とすること (休日を振り替える前にあらかじめ振り替えるべき日を特定しておかなければなり ません。) 「代休」と「振替休日」の内容は似ていますが、割増賃金の支払が発生するか、し ないかどうかの大きな違いがあります。 「代休」は、休日の割増賃金が必要です。 「振替休日」は、休日の割増賃金は必要ではありません。 ここまでは、皆さんある程度ご存知だと思います。 ここで大きな落とし穴(重要なポイント) 「振替休日」はその休日に休日割増賃金(35%増)が発生しないだけであって、振 替日が同一週でないとすると、今度は通常の労働時間に対する割増賃金(25%増) が発生する可能性が出てきます。 例えば、週休2日(土・日休み)で所定労働時間8時間の場合、土曜日出勤して、来 週の水曜日に振休を取ったとします。 この場合、土曜日に出勤した週の労働時間は8時間×6日間=48時間となり、週法定 労働時間40時間を越えていますので、この8時間に対して、25%の割増賃金が発生 するのです。 多くの会社ではこの点まで管理されていないため、この部分まで時間割増賃金を支 払っている会社のほうが少ないと思います。 恐らく人事担当者も知らないのではないでしょうか。 振替休日だから残業が発生しないという知識で終わっているに過ぎないのです。 事業主様の改善策としては、振替休日を同一週に取ってもらうように計画してくだ さい。