遠州横須賀・三熊野神社大祭(保存版)

DyDo日本の祭り2006現地特派員blogアーカイブス(H18.2.1~H19.1.10)

「祭りの足袋は履き捨て」

2006-11-25 21:14:18 | 祭りの職人さん
遠州横須賀では「旅の恥はかき捨て」ならぬ「祭りの足袋は履き捨て」
草履や雪駄を履かずに白足袋裸足で祢里を曳くためで、祭り期間中には何足かを履き替えます。また、祢里は前後左右に動くため、危険防止などの意味合いもあるようです。お囃子に合わせて調子よく動く祢里、そして白足袋の揃った足の動き、見ていても気持ちがいいものです。
※写真(多い人では祭りの3日間で、な~んと10足近くも履き替える人もいます)
H19三熊野神社大祭まであと132

伝統と技を伝える

2006-11-23 21:10:59 | 祭りの職人さん
足袋底職人の「わたや」さん、店内には三熊野神社大祭は言うに及ばず、全国のお祭りの資料がところ狭しと展示されています。その片隅に飾られているのが、「足袋作り」の道具類。十数年前まで「横須賀祭り足袋」の伝統を守ってくれていた「三輪足袋」さん(袋井市山崎)にあったもので、当時の足袋作りの技術の素晴らしさを、今に伝えてくれています。
※写真(足袋作りのためのミシンや型などが並べられています)
H19三熊野神社大祭まであと134

これって何?

2006-09-06 21:04:06 | 祭りの職人さん
四角いようで何だかいびつな形、丸いようで何んとなくえがんでる、23.5なんて半端な数字が書いてある・・・これって何?
足袋底造りに忙しい「わたや」さん、一足分の足袋底には4種類の型が、それが左右で8枚、さらにサイズごとに違うとなるとすごい数です。それを一枚一枚手で縫いつけるとなると、その手間たるや大変なものになります。私はとても「足袋屋」さんにはなれません(苦笑)
※写真(正解は遠州横須賀祭り足袋の底に縫い付ける当て布でした)
H19三熊野神社大祭まであと212

こちらも大忙し(*_*)柳瀬提灯店

2006-06-22 18:06:26 | 祭りの職人さん
秋祭りの準備で、足袋屋さん以上に大忙しなのは「柳瀬提灯店」近郷近在の秋祭りの提灯の注文が集中し、大変な忙しさです。昨日お邪魔したときには、旧大東町・中村の八坂祇園祭りや旧浅羽町・八幡神社祭典で使われる提灯を作っていました。いずれも10月に行なわれる秋祭りですが、一つずつ手作りのため、今から作っていかないととても間に合わないそうです。
※写真(秋祭りの提灯作りに追われている柳瀬提灯店
H19三熊野神社大祭まであと288

秋祭りの準備に追われる・・・

2006-06-21 18:05:14 | 祭りの職人さん
6月も半ば、祭りも終わってまだ2ヶ月あまりというのに「わたや」さんでは、もう秋祭りの足袋の準備に大忙しです。石底の布を、昔ながらの動力を使ったプレス機で型抜きし、それを足袋底に一枚一枚縫いつけてゆきます。見ているからに大変そうですが、こうした職人さんの地道な作業によって、伝統が足元から守られてゆくんですね。
※写真(「さつなぎ」模様の前掛けがとってもGood!ですね~)
H19三熊野神社大祭まであと289

祭りとともに生きる職人さん(6)

2006-02-10 15:28:08 | 祭りの職人さん
遠州横須賀に異色の「彫刻師」が誕生しました。
降旗清二氏(西大渕)は13年前、奥さんのご実家のある横須賀へ越してこられました。
数年前に、西大渕(み組)の祢里建設委員会で「松林洋氏」に出会ったことがきっかけとなり、教員の職を辞して松林氏に弟子入り修行を積み、昨年6年間の年季が明け、晴れて「求道庵」(くどうあん)として独立をしました。
本人曰く「まだまだこれから、名の通り『道』を求めて行きます」とのこと、これからの活躍が大いに期待されます。
三熊野神社大祭まであと56

祭りとともに生きる職人さん(5)

2006-02-09 15:25:35 | 祭りの職人さん
松林洋氏(不流庵)は「自分の町(東本町)の祢里に彫り物を入れたい」との思いから高校卒業後、井波町(現南栃市・富山県)の加茂蕃山氏に弟子入り、5年間の年季明け後、さらに浦部一郎氏(浜松市)のもとで修行を積んできた、異色の彫刻師。
そして昭和62年、「東本町・ろ組」の祢里新調、念願だった自らの手のよる彫刻が、新祢里に取り付けられました。
氏の作品は横須賀の祢里をはじめ、遠州各地~全国の山車などで見ることできます。
まさしく「祭りととも生きてきた」職人さんですね。
三熊野神社大祭まであと57

祭りとともに生きる職人さん(4)

2006-02-08 15:23:58 | 祭りの職人さん
13台の祢里を飾る見事な刺繍入りの天幕、その刺繍を手がける職人さんが「小田刺繍店」の小田泰巳さん(東新町)。
横須賀の祢里をはじめ、遠州地方の屋台や山車に小田さんの作品を見ることが出来ます。
金銀糸を、厚い羅紗の布に糸で固定していく作業は、思っている以上に時間と手間がかかる、本当に大変な作業なんですね。
※写真(ちなみに小田さんの本職は、オーダーメイドのワイシャツ屋さん&西大谷ダムを本拠地とする「へら鮒釣り」のスペシャリストです)
三熊野神社大祭まであと58

祭りとともに生きる職人さん(3)

2006-02-07 15:22:28 | 祭りの職人さん
伝統の祭りを、まさに足元から支えてくれているのが足袋底職人の「わたや」さん(新屋町)。
横須賀の祭りでは、雪駄などを履かず「白足袋裸足」で祢里の曳きまわしを行います。
そのため、足袋の裏には左右それぞれ、各4枚の当て布が縫い付けられており(昔の運動足袋)、「わたや」さんではその一番手間のかかる作業を、一手に引き受けてくれています。
4月の大祭・2日半日だけで4千足以上が、また周辺地域の秋祭りなどを合わせると約1万足の足袋が使われるということです。
三熊野神社大祭にお越しの際には、ぜひ「足の裏」まで見ていって下さいね!
「わたや」さんはDyDoドットコムHP「三熊野神社大祭」の紹介をしてくれています。
三熊野神社大祭まであと59

祭りとともに生きる職人さん(2)

2006-02-06 15:20:56 | 祭りの職人さん
朝・夜祭りに13台の祢里を彩る「丸提灯」、手に持つ「長提灯」、そのほとんどは柳瀬提灯店(拾六軒町)で作られています。
柳瀬提灯店は創業江戸時代末期からの老舗で、その繊細で複雑な図柄と、昔ながらの染料と手法で色づけをされた色彩は実に素晴しいものです。
提灯はすべて手づくりで、糊も地元の「栗山製麩所」の「正麩糊」(しょうふのり)を使用、特別製の和紙を一枚一枚丁寧に貼ってゆきます。
また、提灯のほかにも「遠州横須賀凧」の本家として、全国的に有名な店です。
三熊野神社大祭まであと60

祭りとともに生きる職人さん(1)

2006-02-05 15:19:22 | 祭りの職人さん
遠州横須賀には、「三熊野神社大祭」に関わる、ちょっと変わったお祭り関係の職人さんがたくさんいます。そんな職人さんを紹介します。

まずは「竹ヒゴ細工職人」大森文男さん(東本町)
祢里を飾る「大花」や「上花」の芯になる、竹ヒゴを一本一本手作業で作ってくれています。
長さ約4Mの細い竹ヒゴは、途中で太さが変わらないよう、出刃を使って丁寧に裂いてゆきます。
一見簡単に見えますが、年季と根気のいる、まさに職人芸というべき技です。
※横須賀の祭りの「花」は、神の御降臨を願う依代である「髯籠」(ひげご)が発展したものとされ、毎年手づくりで作りかえています。
三熊野神社大祭まであと61