犬がおるので。

老犬から子犬まで。犬の面倒をみる暮らし。

それゆけ東北ツアー その1 雫石~小岩井牧場 #犬旅

2016年07月20日 | 犬旅・おでかけ


三連休は楽しみにしていた東北めぐり。
7月に入ってから、犬たちには予告しておいた。

人のいうことの88%は理解できるオレコは、指折り数えて楽しみにしていたし、
人のいうことの98%は聞き流すこんちゃんですら、数日前から興奮していたようだった。
金曜(土曜)の丑三つ時に家を出た。

前日は徹夜、直前まで仕事をしていたおとうさん。
運転させるのは気の毒なので、いつもより早く上がって、体を休めて、
私が運転することになっていたのだが、その週は総じて睡眠時間が短かったのと、
前日は1.5時間しか寝ておらず、さらに、出発の前日というか当日は、
自分ちではない、義実家のソファーで寝ることに。
疲れ切っていて眠いのだが、どうしても眠れない。
犬たちも同様に、そわそわ落ち着きがなく、しょっちゅう私のところに来ては、
何か訴えるようにしていたし、寝なくちゃと思うと余計に眠れなくなるあの悪循環がやってきて、
寝たんだか寝てないんだかよくわからないうちに起床、支度をして出かけた。

目的地までは7時間程度の道のりなのだが、老犬を連れた旅なので、
途中途中で休憩をはさみ、食事をさせたり、散歩させたり、ということもあるので、
早目に出かけることにしたのだった。

朝はどしゃぶりで、大きい方がでなかったこんちゃん。
そのあとのことを託して預けていた義母によれば、夕方の散歩でUNCは出たのだが、
いつもの夕食をボイコットしたそうで、それを聞いて慌てて私が食べさせてみるけれど、
いやいや、いやいや、をしていて食べない。困ったぞ。
不安になったが、無脂肪ヨーグルトをかけて再びチャンレジしてみると、
しぶしぶ(本当にしぶしぶ)いやいやながらも、なんとか8割がたは食べた。
療養フードに切り替えてから、ほぼ問題なかったこんちゃんだったが、どうしたことだろう。
聴けばオレコも太郎ちゃんが残した一般フードを横取りしたそうな。
ははーんこれは。隣の柴(いや芝)は青いってやつだな。

まあとにかくそんなこともあったりしたのだが、とにかく出発し、
途中途中、犬の施設が充実したSAで休憩しつつ、目的地を目指した。

立ち寄ったSA
・佐野SA
・安達太良SA
・管生SA


あいにくの雨で運転しづらかったが、なんとかノルマをこなし、菅生で交代。
車窓を眺めながら、花巻東高校を見つけて「ここがあの、大谷君と雄星の・・・(だだだ大ファン)」
なんて感慨にふけったりしているうちに目的地について、まずは雫石~小岩井農場へ。
とりぱんのとりのなん子さんもバイトしていたという、有名なあそこだ。
那須だとか長野だとか千葉だとか群馬だとか福島だとか、大きな牧場はいくつも経験しているはずなんだが、ここはなんですか、いろいろともう、規模が違う。
『もしかしてわたしオレゴンに来ちゃったの?』というくらい、何もかも桁違い。
犬たちも入れるからやってきたのだが、もちろんOK(牧場)な場所が限られていて、
大して堪能せずに、牛乳を飲んで、ジェラートを食べて、いくつか乳製品を買って、次の目的地。
朝ごはんを拒否したこんちゃんのために、ほんとはあんまりよくないんだけど、
こんちゃんフードにヨーグルトやジェラートを混ぜて食べさせてみようとしたが、断られる。
おみやげ屋さんのすべてによって、カッテージチーズ(腎臓ケアが必要な子にもすすめられている良質なたんぱく源)がないか探したが、なく、






これを買って帰った。人間が食べました。
ちなみにどっちもとーても美味しかったです。

小岩井牧場で楽しそうに羊の真似をして「めぇ~めぇ~」歩き回っていたこんちゃんだったが、
食べてないのが心配で心配で、お母さんはもうお尻に火がついたロケットのような気持ち(意味不明)。
盛岡のイオンに寄ってもらい、ペットフードコーナーへ走っていき、低りん、低たんぱく、低脂肪のウェットフードを購入。
駐車場で療養フードと混ぜてスプーンで食べさせたら、羊め、もぐもぐ食べたので、胸をなでおろす。
安心して人間のおひるごはん。




ぴょんぴょん舎本店へ。
お父さんがよく調べてくれていて「テラス席があるからひょっとして」
という小さな希望を胸に抱いて交渉、快いOKをもらって犬たちも一緒に冷麺大会。
(もちろん犬はもらえない)私のダメ写真でも伝わるんじゃないかと思うけれど、
やはり冷麺は予想を超えた美味しさで、これだけでも来てよかったという感じ。




しかし素敵なのはそれだけじゃなかった。
スタッフの方たちが、犬たちにもとてもやさしく、あたたかく接してくれたこともあるが、
関東からっ風サービス(冷たいわけじゃないがわりとドライ)に慣れている私たちにとっては、考えられないくらい親切なのだった。
その時点で、翌日翌々日と大雨の予報が出ており、これからの予定に困って犬も参加の家族会議をしていると、
すっと会話に入ってくれたスタッフの方がいたのだが、お皿を下げつつ、密かに裏でほかのみなさんと話し合ってくれていて、お会計を済ませると、そっと近寄り、雨でも犬連れでも楽しめるコースを複数案内してくれたのである。そこへ行くための道路の案内も込みで。
「ナビにもない新しい道で、復興期間中なので、料金が無料なんですよ」なんとまあ、いたれり尽くせりである。
レジの人も話に加わり、あれは美味しい、これも美味しい、とアシスト。聴いてはいたが、東北の人はこれほどまでに親切なのか。これがスタンダードなんだろうか。もったいない限り。もうここが岩手県というだけで、そして予想以上のやさしさに溢れた町というだけで、すべての人がシャイで素敵な二刀流・大谷君に見える。
感激してそして、レジ近くにあったマッコリを手に取り(既に食事の会計は済んでいたのだが)、これもください、とお願いした。




そんなこんながありながら、道の駅ジャックをしつつ、疲れ切った私たちは宿へと向かう。
宿は秋田の田沢湖と乳頭温泉郷の中間地点にあり、まだもう少し走らねばならない。

つづく