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CLASSMATE/HERO 16

2011-06-29 15:28:38 | 小説
やっぱり  話と話をくっ付けるための補足の話って難しいなあ・・・




そう思った 今回の16話です




少年は恐る恐るだがはっきりと話をしてくれた、自分がイジメられているということ。そして、それが原因で学校に行っていない事、最近になって恐ろしい夢を見始めたということ。
その内容は自分をイジメた少年や、自分がちょっとでも嫌悪感を感じた人間が傷つけられていくという物だった。
この少年にそんな力は無い、だが覚醒者であった場合は別である。
だが母親の話を聞く限りこの少年は一般人だということだった、その事を踏まえて考えてみるとあっさりと水口が結論をだす。
「いじめっ子の誰かが・・・、覚醒者でこの少年に悪い夢を見せている・・・というのはどうでしょう?」
「妥当だと思うぜ」
可能性を考えるとそれが一番だろう、自分の意思に関係なく発動するような能力だったら発見されないハズが無い。覚醒者は一般人とは違う特殊な脳波の様な物を出しているらしい、自分の意思で出せる者は微量だが(能力発動時は当然かなりの量が出るらしい)、意思に関係なく能力が発動する人間は常に大量の特殊な脳波を発しているらしい。
なので検査ミスという事はありえない、という事は水口の考えた線が濃厚である。
というと、犯人は恐らくイジメている誰かかもしれない。
「その、イジメていたという子の家を教えてくれないか?」
「う・・うん」
少年は少し口ごもる、何かを話そうとしているようだ。
「あのね、皆・・・・、今入院してるらしいんだ」
「それはどういう事だ?」
「あっ・・・うん」
俺の強い口調に押されてしまったのか言葉が出ない、俺は聞き出そうとして必死になったせいで余計塞ぎこんでいる感じがした。
「西崎君・・ちょっと良いかな?」
そういい白川が俺をどかした、そしてしゃがみこみながら優しい口調で質問を始めた。どうやら俺が威圧してるような感じがしたのだろう、少年の緊張を解しながら慎重に話を進めた。
直接見たわけでは無いらしいが、たまに姿を見に来てくれる友達の話で知ったらしい。
幸いなのは少年達の命は無事だという事だ、だが皆が骨折や打撲などと重軽症を負っている。傷害事件は警察や自分達よりランクの高いヒーローの仕事である、そうなったらこの事を報告して引継ぎをしないとならない。
「わかったわ、君・・・、名前は?」
「え、ボク・・? 竜太郎だけど・・・」
「かっこいい名前じゃない、折角の良い名前なんだから、君自身がもっとしっかりしないとダメよ? 私がちゃんと解決してあげるから」
「本当?」
「ええ、その代わりちゃんと学校に行ってくれる?」
「・・・・・」
「残念だけど、お母さんを困らせるような悪い子を助けるわけには行かないわ」
「わかった! 必ず・・、必ず学校に行くよ!」
「じゃあ、絶対に解決して見せるから待っててね」
「うん!」
最初の暗い表情とは違い、少し目に明るさが出てきたような気がした。恐らく根は明るい少年なのだろう、というか糸江の意外な一面を見た。子供とか蹴り飛ばしそうな感じだとばかり思っていたから、驚きである。
俺達はその後家の人からお茶を頂き、帰路に着いた。
「まぁ・・・、この事件は俺等じゃ手を出せないな」
「うん・・・残念だけどね」
水口はヒーロー協会から手渡されていた手帳のような物で調べ物をしていた。
ちなみにこの手帳、ヒーローしか持てないだけに様々な機能が搭載されている、今回は大まかな説明だけをするが、連絡を取る場合にもこれを使用する、携帯電話よりも丈夫な上に機能性の高さから情備品として採用になったのだ。
過去の事件や、現在任務に当たっているヒーローの状況など様々な事を調べる事が出来るのもこの手帳の特徴。
ちなみに形状は本当に手帳のように薄い、軽くて丈夫、そしてコンパクトなので邪魔にならない!
などと、俺がこの手帳の説明をしている間に、あの少年が通っている学校の児童が被害にあった傷害事件を探していたらしい。
「ありました、コレはすでに事件になってます、連続傷害事件ですね」
帰り道トボトボと歩きながらしゃべっていた、距離が少し遠いので家にたどり着く頃には暗くなりかけるかもしれない。そうなってしまっては危険なので白川を一度、家に送ってから帰宅するかと考えていた頃である。
「この事件ってヤバイのか?」
「そうですね・・・・、コードイエロー以上の任務だと思います。元々私達は犯人と敵対するような任務はもらえませんし」
このまま報告をすれば新しい任務が言い渡されるでしょう、と水口は言った。
「ちょっと、何言ってるの?この事件は私達で解決するのよ」
「は・・・?」
糸江が何か言い出した、先ほどの大人な感じどこに行ったのだろうか。
「名を売るチャンスじゃない?」
「それは反対です!」
糸江の言葉にかぶせるように水口が言った、何時もに比べてかなり強い口調である。これはただ止めてるだけではなく、警告だろう。これ以上の自由行動を許すつもりは無いらしい。
実は俺も水口の意見に賛成だった、事件に巻き込まれるのがめんどくさくないといえば嘘になるが、それだけが理由ではない。前の奴等のような犯人だったら危険だし、それにヒーローになるにあたり決められた事でもある。自分に来た指令以外では動かない、コレは厳守しろとの事だった。
コレを破ったらさすがの水口もフォローしきれないだろう。
「・・・・あ、もしもし。そう、あんた等また暴れてない?」
「って! 誰と電話してるんだよ!」
水口の警告などどこ吹く風といわんばかりに電話を始めた。電話の相手は誰だろうか・・・。
「そう、それなら良いんだけど、じゃあね」
かなり簡単に話を済ませてきった、この年代の女の子の電話とは思えない。白川だったらこれから1時間コースになってしまう、電池が無くなって切れようものなら、いつの間にか隣にいるぐらいだ。
「あのバカ達じゃないらしいわ」
「お前・・・、いつそいつ等の連絡先知ったんだ?」
「この前謝りに来たからね、その時聞いておいたの」
糸江の行動力と機転には驚いたが、あんな連中に連絡先を教えたら危険だと思った。
「まさか、危ないと思ってるんでしょ? そんなの連絡先を教えなくても変わらないわ、だって奴等の中には場所を探し当てる事の出来る能力があるんだし」
確かにな・・・、だからといって・・・。
「何を勝手な行動をしてるんですか!!」
水口が怒鳴った・・・、少なくとも俺の記憶にはない。大人の様な冷静な対応が信条みたいな奴だったので、俺も岡部もびっくりして声が出てこなかった。
「良いですか?この事件は私が報告しておきます、だからこの事は忘れて、次の事件の指令を待ちましょう」
少し冷静を取り戻し、多少声が荒いで入るがゆっくりした口調で言った。
「・・・・、それじゃダメなの」
「おい・・・、我侭言ってる場合じゃないぞ」
俺も水口の意見を推した、この事件は今後の為にも、引くべきだと考えたからだ。
「それだと、あの子はどうするの?私は約束を守れない、そうするとあの子も約束を守れないわ。それじゃあ、あの子は救えないわ。私たちの指令はあの子の悩みを解決する事でしょ?」
そうか・・・、あの事件とこの事件は一緒だと考えているのか。
あの事件を自分の手で解決して、それを見せる事によって少年に力を分け与えたいと思っているようだ。ある意味で本物のヒーローとしての仕事をしようとしているのかもしれない。
「解りました、私も尽力してみますが・・・。くれぐれも勝手な行動はしないでください」
「大丈夫よ、安心して」
少し険悪なムードになりながらそれぞれの自宅についた。今日の糸江の台詞はヒーローの本質かもしれない、だが水口のいう事もヒーローとして大事な事である。俺はどちらが正しいのか、ずっと考えながら歩き続けるだけだった。



西崎「ふむ・・・、水口よ」

水口「はい、なんでしょう?」

西崎「この頃、お前がどうしても無理して付き合ってくれてるようにしか、思えないんだが・・・・」

水口「まあ、無理してますね。というか、貴方達をそのまま放っとくと、何をするのかわかりませんしね」

西崎「だよな~・・・」

水口「でもまあ・・・・、ヒーロー認定されたわけですし、適当にやる気はないですよ」

西崎「お前がいてくれて助かったよ・・・」

水口「そう言ってくれると、私も心強いですよ」

西崎「ん・・・・背中に何か冷たい物が・・・・」

白川「(にっこり)」 (刃物を突き立ててる)

西崎「ええと・・・、もちろん、お前の力がなかったら俺はやってけないさ!」

白川「(うっとり)」  (そのままどこかに走って行った)

水口「お互い大変ですね・・・・」

西崎「まあな、さて・・・次回だが・・・またもや糸江が単独行動だな」

水口「心苦しいが、次回も見てやってください」





さて、オープニング(?)でも書きましたが


事件がおきるまでの話なんです、中々難しい。

この部分を手抜きすると  その後の話の意味が変わってきちゃったりと大変ですしね。

今後どうなるんだろう・・・ orz

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