益子の陶器市に行ったとき Antiques道具屋さんで一目ぼれした道具を買いました。
昼間に見たときは値段もついてないし お店の看板が立てかけられていたので売り物じゃないのね?とあきらめました。
夜になって益子からそろそろ引き揚げようかとお店の前を通ったら
丁度お店のおにいさんが看板を下げようとしていました。
なので声をかけてみました。
「すいません これは売り物なんですか?」
「これ~は えぇーっと・・・売りますよ。」
「おいくらですか?」
「このままもって帰ります?」
「え???」
「このままで包まないで車に乗せて帰れます?」
「は??はぁ。。(謎)」
「ちょっとまってくださいね。」
そういって おにいさんはお店のレジのところにそれを担いで持って行ってしまいました。
片づけが始まったお店の外で待ってるのも変なので 一緒にレジについていくと
おにいさんとレジのおにいさんが二人でぶつぶつ相談してました。
「このままもって帰るっていってるから」
「・・・」
「なにも梱包しないで持ち帰りってことだから」
「・・・」
なにやら難しい顔をして二人が相談してるのを ソワソワして聞いてましたが
陶器市でけっこうお金を使っていたので急に心配になって
「あ、あの 今買い物してきちゃったんであんまり手持ちがないんですが。。。」と言うと
「あの、今日はもうおしまいだから、駆け引きとかしませんよ?言い値で。いっときますけど これ以上安くはできませんから。それでもいいです?」
「はい。でもお金が足りないかもしれません(涙)そしたら買えませんけど。。。」
「○○○○円で」
「あ!買えます!買えます!買います!買います!(喜)」
やっぱり栃木弁はいいなぁ~
このかわいい言葉のやりとりがいちいちキュンキュンします。(笑)
そんな風にして買った古道具なんです。
どんなものかというと

こんな感じで折りたたまれていますよ。
ピシッときれいに組がそろってる感じわかります?

一本目を開いてみましょう
ほれパカッとな。

二本目も開いていって
そうなんです もうお気づきですよね?うつくしく溝組してあるんですよ。
(カメラを落としてしまって画像の色がこの一枚だけ赤っぽく変になっちゃいました ごめんなさい。)

そして三本を三角に開くと・・・

こんな感じの道具になります。
・・・・え?なに?
なにに使うのこれ?って思います?(笑)
使い方は様々できるすぐれものなんです。
自立するので看板等を立てかけたりはもちろんのこと
上に板をおいて棚として使ってもOK、洋服やタオルなどかけてもいい
吊るしたりひっかけてもいい家具です。
骨組み角度がつけられるので カタチも三角形だけでなく自由にトランスフォームします。
展示会が多いおいらにとって、形が自由に変わる家具は相当に使い勝手が良い家具です。
古道具屋のおにいさんたちの話によれば 衣紋掛けのように使った道具ではないかということでした。
お店では上に板を置いて3段の棚として、また看板をたてかけて使っていたそうです。
おにいさんたちは「こりゃいいもんです」・「ほんとにいいもんなんですよ」と口々にいってました。
この道具の名前は結局わかりませんでした。
でも すごく便利なことだけは間違いないのです。
いやぁ~ 器も家具も出会いだなぁ~