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さわやか易

人生も歴史もドラマとして描いております。易の法則とともに考えると現代がかかえる難問題の解決法が見えてきます。(猶興)

「兌為沢」(卦辞)

2025-05-18 | さわやか易・講座(下)
「兌為沢」の卦は、悦ぶであり、悦ばせるである。
「兌は亨る。貞(ただ)しきに利し。」
「兌は亨る」我も悦び、人も悦び、万物は生長発育する。「貞(ただ)しきに利し」大いに悦ぶときは、つい油断し、正しくない道に陥り易いので、それを戒めて正しい道を堅く守っておるのがよろしい。
 
序卦伝に、「巽は入るなり。入りて後に之を説(よろこ)ぶ、故に之を受くるに兌を以てす。兌とは説ぶなり。」とある。巽の卦は、受け入れてもらうために、巽順であることであった。それが、受け入れられたのであるから、素直に喜んでいる。
 
沢は山に振った雨が集まり、下へ下へと流れる。沢あればこそ、山を潤し、野を潤し、草木は繁茂する。鳥や動物たちも水を求めて集まる。魚たちも生活することが出来る。人の農業も沢の恩沢を受けている。沢の効用は計り知れない。人間に配当すれば、少女であり、悦び楽しむの象徴でもある。
 
この卦は、沢(兌)が上下にあり、沢(兌)の性質によって成り立っている。沢(兌)は、1、2爻が陽であり、3爻が陰である。孔子の解説によれば、「剛は中にして、柔は外なり。」和らぎ喜ぶ性質は柔であるが、剛の徳が中にあることが重要だと言っている。人に交わり接することは、まことに物柔らかであるが、その内には剛強にして誠実なる真心が充実しているのである。
 
この卦について、もう一つ孔子が解説を加えている。「麗澤(れいたく)は兌なり。君子以て朋友講習す。」とある。君子はこの象をみて、それに法り、友達がいっしょに学問を研究し、互いに教えたり教えられたりするのである。

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