さわやか易

人生も歴史もドラマとして描いております。易の法則とともに考えると現代がかかえる難問題の解決法が見えてきます。(猶興)

序卦伝(19)風火家人と火沢睽

2024-07-11 | さわやか易・講座

「地火明夷」は傷つき破れることである。順調に快進撃を続けていた頃は、家庭のことは振り向いてもいられなかっただろう。しかし、傷つき挫折すると、とにかく家に帰ってくる。

「外に傷(やぶ)るる者は、必ず其(その)家に反(かえ)る、故に之を受くるに家人を以てす。」
家には家族がいる。家族はいつでも味方である。傷つき挫折した時に、最も心配し慰めてくれるのは家族である。しばらくは家族の中にいて、傷を直すのである。卦の形は、上の風は長女であり面倒見がよく、下の火は中女で長女に従っている。争いはなく、安定している。家族の中にも上下関係があり、礼節も必要、「風火家人」は理想的な配置になっている。
 
「家道窮すれば必ず乖(そむ)く、故に之を受くるに睽を以てす。睽とは乖くなり。」
家族の中もいつも安泰とは限らない。父子、兄弟、夫婦などの間に、意思の疎通を欠き、感情的になり、喧嘩が始まることもある。「睽は乖くなり。」意思感情が食い違ってしまうことである。卦の形は、上に中女の火があり、下に少女の沢がある。二人の相性は悪いのである。
 
相性が良いのと悪いのとは大きな問題である。お互いの相性が良いと、何でもなく解決する同じ問題でも、相性が悪いだけで、取り返しのつかない大事件に発展することもある。どうしても上手くやっていけない相手はいるもので、なるべくそのような相手には近づかないようにした方が良い。どうしても、一緒になった場合はひたすら我慢するしかないだろう。

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