植生Salon

植生Salonでは、植物や緑、自然の面白さを探究するとともに、それを多くの方々と分かち合ってゆきます。

受賞報告

2010-09-18 | Weblog
学会大会で札幌へ行って来ました.
今回のヒットは,ヨブスマソウ  コウモリソウを巨大化させた感じ.
高さは2mをこえます.ヨブスマは,ムササビのこと.葉の形から.

北海道の草は本当にでっかいどう!!って懐かしいフレーズを思い出してしまいました.
ほかに,エゾニュウ,アキタブキ,オオイタドリ,ハンゴンソウもでっかい.

カノツメソウも,エゾシカの攻撃を受けながら,花を咲かせて,ありました.
後輩にこれ,カノツメソウだよ!ってわざわざ教えたら,カノツメソウが,何か????って言われてしまいました.
オクモミジハグマは,北海道にはないんですね.

さて,植生学会の15回大会に参加してきたのですが,
その総会にて,学会奨励賞をいただきました!

植生学会は,「植生(地表を覆う植物の集まり)に関する基礎的,応用的研究の進歩と会員相互の交流を図ること」を目的に,1996年に設立されました.会員は,研究活動のほか森林や草原,湿地などの植生管理,自然保護,生物多様性の保全など多方面で活躍しています.

僕が大学3年生のときに,第1回大会があって,考えると,全てに参加してるんだなー.えらい!!俺.
とすると,僕の植生学歴とおない歳か.あ~これスピーチで話しとけばよかった(>_<)
15才.元服? すごく若いねー(笑)

でも日本の植生学の歴史は,大正くらいから始まってるんですよ.
鈴木時夫,館脇操 という先達者がいます.
僕は孫世代くらいです.
元祖ヨーロッパからみると,ひ孫なんでしょうか.

それで,いただきました奨励賞.
学会が発行した刊行物に優秀な論文を発表し,独創性と将来性をもって学術的貢献をなしたと認められる者に授与される.というものです.

光栄にて涙が出そうですが,出してる場合ではありません.
これでもう大人になるしかありません.(ええ,3●才ですが,なにか?)
こうなっちゃ後戻りできないってやつで.

まあ後戻りするつもり無かったんですが.
お前もっとガンバレって言われてしまったってことです.
やるっきゃない.
でもストレスアボイドな感じでないと無理なんでよろしくお願いします.

受賞理由,具体的には,
修士論文では,日本海側多雪地のブナ林を対象に,地形に対応した種組成とブナの世代交代の様式の違いを考察した。博士論文では,より広域的な種組成の比較に視野を広げ,太平洋側と日本海側のブナ林の種類構成の違いに、積雪量の違いがどのように関わっているのかを考察した。これらの研究は、独創的な視点で植物群落の成因の一端を解明した研究として評価された。またハナノキをはじめとする伊那谷の植生保全に関する調査研究にも参画しており、この面も評価された。

ってことのようです.


懇親会のスピーチでも話しましたが,

まだ道半ばではありますが,これまで多くの方々にお世話になっています.
研究室で苦楽をともにした仲間たち,先輩方,職場の同僚,福嶋司先生をはじめ諸先生方.
それから両親.

未だうだつの上がらない身ながら.
みなさんへの1つのご恩返しの機会をいただけたことが,いちばんうれしいです.

ありがとうございました.

そしてまだまだお世話になりますから.