植生Salon

植生Salonでは、植物や緑、自然の面白さを探究するとともに、それを多くの方々と分かち合ってゆきます。

フォッサマグナ

2008-12-22 | 自然
先日,所用があって,山梨県南巨摩郡早川町へいきました.
伊那谷ではなく,赤石山地(南ア)を越えた向こう側です.
そこには本州を横断する大断層糸魚川-静岡構造線(フォッサマグナ西縁)が走っています.その断層が露出している場所を見に行きました.
新倉露頭という,国の天然記念物に指定されている貴重な場所です.

写真の右上から左下に走っている線が断層です.
断層をはさんで左側が赤石山地の地層,右側が巨摩山地の地層です.
左側は大昔に海底で堆積したもの,右はかつて太平洋近海にあった火山島が移動してきて,こちらに衝突して接している火山噴出物.伊豆半島もその後からぶつかって本州にくっついたものです.

古さも,できた場所も違う地層が接触しています.
ロマンです.
岩の持つ時間の永さにはいつも気が遠くなります.

左の赤石山地が,右側の巨摩山地に押されて乗り上げている状態とのこと.
なぜ赤石山地が高くなったのかがわかります.