最近感じること(ブログ版)

粕井貫次の書き下ろし個人エッセイ

運も実力のうち

2005年09月12日 | 感じること
 かねてから応援をしていた鍵田忠兵衛さんが、衆議院議員選挙の
比例区(近畿ブロック)で当選を果たされました。
 彼は、海軍予備学生で私の一期後輩の故鍵田忠三郎氏(元奈良市
長・衆議院議員)の次男さんで、人格・識見に共鳴、家内の出里で
の繋がりもあり、是が非でも当選をして欲しかったのです。
 彼は、県会議員3期を経て、昨年9月、現職を破って奈良市長に
当選。しかし、市政改革への反対勢力の嫌がらせや、揚げ足取りに
合い、ついに市長を辞任して、8月に再選挙。残念なことに、この
選挙には敗れました。
 その直後に、今回の郵政民営化問題による衆議院の解散が突如と
して行われ、運が巡ってきたのです。
 従来奈良県第一区は、自民党の森岡正宏氏と高市早苗氏とが、選
挙毎に小選挙区と比例区を入れ替えて立候補するコスタリカ方式に
なっていました。今回は森岡氏が小選挙区の順番です。しかし、現
職の森岡氏が郵政改革に反対した為、急遽、鍵田氏が自民党本部か
らの出馬要請を請けて出馬、森岡氏は無所属で立候補、高市氏は二
区に回りました。
 結果は、保守票が分かれた為、小選挙区では、民主党の現職、馬
淵澄夫氏が、73.062票をとって当選。鍵田氏は66.215
票に迫りましたが、惜しくも破れました。
 しかし、惜敗率が、90.6%と高かった為、鍵田さんは比例区
で見事に初当選を果たしたのでした。
 せっかく当選した市長職を、自ら辞職した再選挙で落選するとい
う悲運が、逆に次の飛躍へのチャンスを彼に与えました。
 県会議員のままであったらチャンスがなかったはずです。市長と
して、反対勢力に妥協していたら、チャンスがなかったはずです。
 「運も実力のうち」とよく言います。そういう点で鍵田さんは実
に運のいい方だと思います。
 しかし、単に運の良さではなく、実力と行動力が備わっていたか
らこそ、彼が運を掴めだと思います。
コメント
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