カネログ~日々もくもく~

カネモク社員が日々感じたことを“もくもく”っと綴っていきます。
あくまでも個人的お気楽ブログなので、どうぞあしからず!

日本古来『蚊帳』

2008-08-26 | Weblog
現在、世界中で年間3億~5億人がマラリアにかかり、100万人以上が亡くなっています。その大部分はアフリカの人々で、30秒に1人の割合で5歳以下の子どもが亡くなっていると言われます。このマラリアから人々の命を守るために、日本の企業が開発した新しい蚊帳(かや)が役立っているという…

詳しくは 蚊帳+殺虫剤でマラリアを防ぐ

マラリアは、マラリア原虫が人間の体の中に入って起こる感染症 (かんせんしょう)(伝染病)です。マラリアにかかると、高熱 が出て、食べ物をもどしたり、頭痛がしたりして、手当てをしないと死ぬ危険も高くなります。マラリア原虫が人間の体に入るのは、蚊(か)の一種であるハマダラカが人間の血を吸(す)うときです。ハマダラカの体内にいるマラリア原虫が、人間の体内に送りこまれるのです。そのため、ハマダラカにさされないようにすることが、マラリアに対する最大の予防です。

マラリアを媒介する蚊から身を守るための蚊帳(かや)住友化学『オリセットネット』は、糸を太くしてじょうぶにするために、ポリエチレン でつくられていますが、このポリエチレン に殺虫剤が練りこんであります。そのため、中に蚊が入ってくるのを防ぐだけでなく、蚊帳にとまった蚊を殺すはたらきもあります。表面の殺虫剤がうすくなると、中から殺虫剤がしみ出してくるので、いちいち殺虫剤にひたす手間もいりません。また、暑いアフリカで使うことを考え、あみ目 を大きくして、風が通りやすくしています。ただし、あみ目 は蚊が通りぬけられないぎりぎりの大きさです。

住友化学は、アフリカのタンザニアの会社と協力 して、オリセットネットをつくる工場を建てました。オリセットネットを現地で生産することで、現地の人が働く場所をつくることにもなるので、より現地の人々の役に立つと考えたからです。直接雇用だけで3200人、運送や補修など周辺ビジネスも考えれば3~4倍の雇用を生み出しているそうです。

住友化学では、蚊帳事業はもっぱら「社会貢献が目的」(米倉弘昌社長)と考えているそうで、そのため、住友化学では「いったん上がった利益は学校建設などの形で、再度地域に還元することにしている」という。
オリセットネットの普及にたずさわっている住友化学ベクター*コントロール部の水 野達男部長は、「アフリカの子どもたちを1人でも多くマラリアから救い、それぞれの夢をかなえさせてあげたい。そのために、一刻も早く、一人でも多くの子どもに蚊帳を届けたいと願っています。また、それがわたしたちの使命だとも思っています」と言います。 



日本で古くから使われていた蚊帳と科学技術が結びつき、さらに国際的に役立っています。本当に地域の人々のためになることは何かを真剣に考えた末の活動が実を結んだのです。 
(かがくナビ)


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